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2024.10.22
東京メトロ、陸上風力の仮想PPAで銀座線を一部再エネ化 鉄道業界初
東京地下鉄(東京メトロ/東京都台東区)は10月15日、国内の鉄道業界で初めて、陸上風力を活用したバーチャルPPAを導入し、銀座線の使用電力の一部を再エネ化すると発表した。この取り組みにより、CO2排出量を年間約8190トン削減する。
岩手・姫神WPから年間2100万kWh
東京メトロは、風力発電事業者のコスモエコパワー(東京都品川区)、小売電気事業者の東京電力エナジーパートナー(東京電力EP/同・中央区)と9月27日付で、非FIT発電設備における発電に係る環境価値の提供に関する契約(陸上風力バーチャルPPA)を締結した。
このPPAの締結により、コスモエコパワーは運営する姫神ウィンドパーク(岩手県盛岡市)から、約15年間にわたり、発電に伴い生み出される年間約2100万kWh分の環境価値を、非化石証書として東京電力EPに提供する。また、発電した電力は日本卸電力取引所に売却する。東京電力EPは、姫神ウィンドパーク由来の非化石証書を、他の発電事業者から調達した電力と組み合わせて東京メトロに提供する。東京メトロは、このスキームを利用することで、銀座線の使用電力を一部実質再エネ化する。
姫神ウィンドパークは2019年4月に運転を開始した。設備能力は18,000kW(2,000kW×9基)。
多様な手段を用いて再エネ活用を推進へ
東京メトロは、長期環境目標「メトロCO2ゼロ チャレンジ 2050」において、グループ全事業が排出するCO2量について、「2030年度-50%(2013年度比)、2050年度実質ゼロ」を目指している。これまでもエネルギー効率に優れた車両や環境負荷の少ない設備などを導入してきた。
10月には、ENEOSリニューアブル・エナジー(ERE/東京都港区)と蓄電池併設型太陽光発電所を活用したバーチャルPPA(VPPA)を締結している。今後も目標達成に向けて、バーチャルPPAをはじめとした多様な手段を用いて再エネの活用をさらに推進していくとしている。
コスモエコパワーは、コスモエネルギーグループの風力発電専門会社で、国内で約130基、設備容量約30万kWの風力発電所の運営を行っている。発電所の立地地点の選定から建設、その後の運転保守までを手がけている。FIT制度からFIP制度への移行が進むなか、今回の取り組みで得られたノウハウは、将来的に参画を目指している洋上風力発電所や陸上風力発電所の開発・運営に活かされ、日本の再エネ主力電源化に貢献できると考えている。
小売電気・ガス事業を手がける東京電力EPは、多彩なメニューの提供を通じて、各種制度への対応や安定的な電源の確保など、再エネの活用における顧客の様々な課題を解決している。
バーチャルPPAとは
コーポレートPPA(電力購入契約)は、需要家が発電事業者から直接再生可能エネルギーを購入する契約形態であり、バーチャルPPAとは、需要家の敷地外に立地する専用発電所で発電された再生可能エネルギーの環境価値のみを需要家が調達する手段をいう。
2022年3月以前に運転開始された再生可能エネルギーの環境価値を対象とするバーチャルPPAの場合は、電力供給を担う小売電気事業者を通じて需要家に供給することが義務付けられている。
風力発電所によるバーチャルPPAの活用では、本田技研工業(ホンダ/東京都港区)が9月、インベナジー・ウインド合同会社(同・千代田区)のグループ会社が運営する風力発電所で発電した電力由来の環境価値を供給するバーチャルPPAを締結したことを発表している。
また、西日本旅客鉄道(JR西日本/大阪府大阪市)は8月、コスモエネルギーグループと、風力発電を活用したバーチャルPPA導入に向けた検討を開始すると発表している。
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2024.10.21
住友商事、米国で再エネ開発の新会社設立 バージニア州で事業拡大
住友商事(東京都千代田区)は10月15日、米国の子会社を通じて、再エネ事業を手がける米CEP Solarと、米国バージニア州で再エネ事業の開発を行う合同会社を設立したと発表した。2030年までに持分発電容量を1GWに拡大することを目指す。
2050年までに使用電力の100%再エネ化を義務化
新会社設立の背景には、急速に高まるバージニア州の再エネ需要がある。
同州は、2050年までに同州で供給される電力を、100%再エネ由来のものにシフトすることを義務付けており、州内では大規模な再エネ事業の開発が進んでいる。
また、同州は世界最大のデータセンター集積地で、全世界のインターネットトラフィックの最大7割が同州のデータセンターを経由するといわれる。データセンターを保有する企業各社は、ゼロエミッション達成を目的に、再エネ化を推進しており、再エネ電力需要増大が見込まれている。
住友商事は、2023年に米国中西部・北東部で太陽光発電開発を開始するなど、米国での再エネ事業を強化している。
今後は、CEP社が持つ地域に根差した豊富な開発知見およびネットワークと、住友商事グループが持つプロジェクト・ファイナンス組成ノウハウの強みをかけ合わせ、バージニア州全域を対象に、優良な再エネ事業の新規開発を進めていく。
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2024.10.18
道内5空港、脱炭素化推進 太陽光活用・車両EV化 国交省が認定
国土交通省は10月9日、空港脱炭素化推進計画について、女満別・中標津・ 紋別・利尻・奥尻の北海道内5空港を認定すると発表した。10月11日には、各空港の認定式を行う。
余剰電力の供給など、地域と一体となった再エネ活用を推進
同計画は、航空分野の脱炭素化を目的としたもので、2020年6月に改正された航空法・空港法の下、各空港 の管理者は空港と一体となり、エネルギー削減のための具体的な目標や取り組み内容などを作成する。
各空港は今後、2030年度50%削減(2013年度比)、2050年度カーボンニュートラル達成に向けて、再エネ導入や車両のEV化などを最大限実施し、空港の脱炭素化を推進していく。
具体的には、2030年度は、空港ビル・庁舎などの省エネ化、航空灯火のLED化、空港車両への次世代自動車の導入および太陽光発電などによる再エネ導入を行う。2050年度は、空港施設のさらなる省エネ化を図るほか、蓄電池の導入も含めたさらなる再エネ導入を実施する。
このほか、計画では、蓄電式GPUを導入し駐機中の航空機からの温室効果ガス排出量を抑制する取り組みや、地域連携・レジリエンス強化として、余剰電力を活用した周辺地域の公共施設への再エネ電力の供給や災害が発生した際の地域への電力供給を検討する。さらに、定期的に計画の達成状況を数値化し共有することで、空港関係者への意識醸成や啓発活動に役立てるとしている。
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2024.10.17
パワーエックス、系統蓄電池を使って夕方以降に再エネ供給 岡山郵便局で実証
パワーエックス(東京都港区)は10月9日、日本郵便(同・千代田区)が運営する岡山県総社市の岡山郵便局向けに、オンサイト蓄電池と再エネ電力を組み合わせた電力供給サービス「X-PPA」の提供を開始したと発表した。日中に、太陽光発電による再エネ電力を系統用蓄電池に貯め、電力需要が高まる夕方以降にオフィスビルや商業施設などに供給する。
実証を通じて効果検証 将来的には系統蓄電所の活用も
今回、岡山県郵便局に設置した蓄電池は、リン酸鉄リチウムイオン(LFP)を使用した同社製定置用蓄電池「Mega Power」1台で、容量は2132kWh。
同蓄電池を活用し、使用電力のピークカットやタイムシフトを行い、施設全体のエネルギー効率を向上させる。また、拠点の電力需要をAIが予測する同社の新技術を用いて、蓄電池の充放電制御を自動化する。
今後は、岡山県郵便局で同サービスの導入による効果を検証し、その他郵便局への導入を検討する。将来的には、太陽光に加え、風力発電などのベース電源を利用し再エネ電力を供給するとともに、今後開発・運用を開始する系統蓄電所を一体的に活用することで、再エネの利用拡大を図る。
パワーエックスと日本郵政(東京都千代田区)および日本郵便(同)は2023年11月、カーボンニュートラル促進に向けた協業に関する覚書を締結。今回の取り組みはこの一環として実施するもの。
なお、パワーエックスが蓄電池と電力サービスを組み合わせ、電力最適化ソリューションとして提供するのは、今回が初めて。
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2024.10.16
新潟県、新潟浄化センターにPPAで太陽光設備 事業者の募集開始
新潟県は10月9日、新潟浄化センターに、PPAを活用し太陽光発電設備を導入する事業者の募集を開始した。同事業を通じて、「新潟県2050年カーボンゼロの実現に向けた戦略」に掲げる施策実現につなげるのが狙い。
企画提案書提出は12月11日まで
新潟浄化センターは、新潟市にある施設。受電電圧契約電力は高圧1250kW。消化ガス発電設備(200kW)、非常用発電設備(2000kV)を備える。
在宅された事業者は、センターの現地調査や設備容量検討および構造調査を実施の上、太陽光発電設備を導入する。設備の運転・維持管理も担う。運転期間は最長20年間とし、期間終了後は原則、事業者が設備を撤去する。
参加表明書の提出期限は、11月22日まで。企画提案書の提出期限は、12月11日まで。
なお、今回の募集は、価格のみによる競争では目的を達成できない事業者が選定される恐れがあることから、事業者からの提案を公正に評価するため、プロポーザル形式を採用する。
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2024.10.15
九電みらい、全国初・地熱発電による再エネ電気の卸オークション 参加受付中
九電みらいエナジー(福岡県福岡市)は9月26日から、全国初となる地熱発電所の電気に特化した再エネ電気のオークションを実施する。
購入した再エネは産地を記載し、販売できる
今回オークション形式で販売する商品は、2024年4月に九州電力(福岡県福岡市)から統合した、同社が保有する地熱発電所4施設で発電したもの。
落札した再エネは、産地を記載し販売も可能。販売量は、最大6億kWhの予定で、受給期間は2025年4月1日から2026年3月31日まで。
オークションの参加受付は10月9日まで(参加事業者の応札は、同月15日から16日(午後6時)まで。
地熱発電所の概要は、以下の通り。
- 八丁原発電所 (大分県・11万kW/1号機1977年、2号機1990年運転開始)
- 滝上発電所(同・2万7500kW/1996年運転開始)
- 山川発電所(鹿児島県・3万kW/1995年運転開始)
- 大霧発電所(同・3万kW/1996年運転開始)
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2024.10.14
石破内閣のエネルギー政策、岸田政権を踏襲
石破 茂新総理は10月4日、国会で所信表明演説を行った。新内閣の基本方針は、「守る」とし、ルールを守る、日本を守る、国民を守る、地方を守る、若者・女性の機会を守る、という5つの「守る」を掲げた。
原発ゼロを撤回、従来の方針を継承へ
エネルギー政策をめぐっては、総裁選の中で「原発ゼロに近づける努力を行う」との言及があったが、今回の所信表明で発表した方針は、これまでの岸田政権の路線を踏襲する形となった。
石破総理は、エネルギーの安定的な供給と安全の確保は喫緊の課題とした上で、脱炭素化に向けては、エネルギー自給率向上のための省エネを徹底しつつ、安全を大前提とした原子力発電の利活用や国内資源の探査と実用化を行うとともに、高い潜在力を持つ地熱などの再エネ活用を組み合わせた最適なエネルギーミックスを実践するとした。
取り組みの実現に欠かせないGX推進では、アジア諸国の多様な取り組みを日本の技術力や金融力で支援し、アジアの成長力を日本に取り込んでいく。
また、日本経済の活性化と成長の加速に向けては、政府のスタートアップ育成5カ年計画を着実に進め、個々の企業を支援し、アジア最大のスタートアップハブを目指す。
防災関連では、度重なる被災対策として、現在の内閣府防災担当の機能を予算・人員の両面において抜本的に強化するとともに、平時から不断に万全の備えを行うえるよう、専任の大臣を置く防災庁の設置に向けた準備を進めていくとしている。
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2024.10.10
宮城県、再エネ事業者向け地域バスツアー 再エネ施設など巡る
宮城県は11月13日・14日、再エネ活用を検討中の県内事業者向けに、1泊2日の「地域共生・再生可能エネルギーバスツアー」を開催する。参加費は無料で、定員は30名(1事業所につき2名まで)。応募期間は10月15日まで。
風力、バイオマス発電所などを訪問
ツアーでは、岩手県最大の風力発電所「住田遠野ウインドファーム」(岩手県遠野市)と、畜産や食品から出る廃棄物を活用した岩手県岩手郡雫石町の「バイオマスパワーしずくいし」を視察する。
このほか、「花巻バイオマスエナジー」の担当者によるバイオマス活用に関する講義や、「住田遠野ウインドファーム」および遠野市の関係者を交えたディスカッションを行う。ツアーの企画・運営は東日本放送(宮城県仙台市)。
申し込みは下記同県ウェブサイトで受け付ける。
【参考】
- 宮城県―【再エネ×地域づくり】地域共生・再生可能エネルギーバスツアーを開催します!
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2024.10.09
東京メトロ、蓄電池併設太陽光で仮想電力購入契約 年間170万kWh
東京地下鉄(東京メトロ/東京都台東区)は10月3日、ENEOSリニューアブル・エナジー(ERE/同・港区)と、三井住友銀行(同・千代田区)のコーディネートで、蓄電池併設型太陽光発電所を活用したバーチャルPPA(VPPA)を締結した。
環境価値購入により、地下鉄のCO2を年間663トン減
バーチャルPPAとは、再エネの環境価値(非化石証書)のみを電力事業者と需要家の間で取引する仕組みのこと。
今回の取り組みでは、EREは、合計設備容量約1,000kWの太陽光発電所に同出力の蓄電池を設置し、東京メトロは、同発電所により発電した年間約170万kWh分に相当する「追加性」のある環境価値(非FIT非化石証書)を30年間購入する。
この取り組みにより、東京メトロはCO2排出量を年間約663トン削減できる見込みだ。
なお、蓄電池を併設した太陽光発電所を活用したVPPAは、国内鉄道業界では初の取り組みとなる。
VPPAに加え、省エネ設備の導入などを実施
東京メトロは、8月7日に丸紅新電力(同・千代田区)と小水力VPPAを、9月17日には電源開発(Jパワー/同・中央区)の子会社・ジェイソーラー(同)太陽光によるバーチャルVPPAを締結し、地下鉄の脱炭素化に取り組んでいる。
現在は、グループ全体でのCO2排出量を、2030年度に半減(2013年度比)、2050年度に「実質ゼロ」を目指し、VPPAによる脱炭素化のほか、エネルギー効率に優れた車両や環境負荷の少ない設備の導入などを行っている。
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2024.10.08
進む北海道石狩市の再エネ導入 まずは京セラのゼロエミッション施設が始動
京セラコミュニケーションシステム(KCCS/京都府京都市)は10月1日、北海道石狩市で建設を進めていた再エネ100%で運営する「ゼロエミッション・データセンター石狩(ZED石狩)」が同日開所したと発表した。
生グリーン電力による施設運営を開始
ZED石狩では、石狩湾新港洋上風力発電所の電力と、データセンターの近隣に新設したKCCS所有の太陽光発電所の電力を活用し、生グリーン電力による施設の運用を開始する。
また、蓄電池とAI技術を用いた電力需給制御と電力需要のタイムシフトにより、時間単位でのカーボンフリー電力のマッチングを実施し、国内データセンターでは初となる(KCCS調べ)、常時再エネ100%(24/7カーボンフリーエネルギー)での稼働を実現するとしている。
東急不動産らによる再エネ100%データセンター建設も予定
石狩市は、環境省の第1回「脱炭素先行地域」に選定され、他自治体に先駆けて再エネの導入拡大に取り組んでいる。
中でも、石狩湾新港地域内の再エネ100%供給エリア(通称:「REゾーン」)では、今回始動を開始したKCCSのZED石狩のほか、東急不動産(同・渋谷区)、Flower Communications(フラワーコミュニケーションズ/東京都中央区)、北海道電力(北海道札幌市)による「再エネ100%データセンター」の建設計画が予定されている。
東急不動産らが手がけるデータセンター(石狩再エネデータセンター)は、3号棟から成る大規模プロジェクト。3棟合計の受電容量は300MWで、センター運営に必要な電力は、敷地内に太陽光発電設備を設置して電力を供給するオンサイトPPAと遠隔地から供給するオフサイトPPAで賄う計画だ。
9月30日には1号棟の起工式を行い、10月1日に工事に着手した。開業は、2026年4月の予定。
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