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2026.04.23
新築ZEBに最大5億円補助、蓄電池・再エネ発電設備・グリーン鉄も対象
環境省は4月20日、建築物のライフサイクル全体での脱炭素化を促進するため、先導的に低炭素型の建材を活用してZEBを新築する事業を支援する補助事業の公募を開始した。
この事業では、新築業務用建築物において、断熱、空調・給湯、再エネ、蓄電池など「ZEB化設備」と、環境配慮型の鉄・コンクリートの「低炭素型建材」の導入に伴う費用について、合計で最大5億円を補助する。公募期間は5月15日17時まで。
建築物のライフサイクルカーボンを削減へ
事業名は「令和8年度 低炭素型建材活用新築ZEB支援事業」。「建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業」のうち、「ライフサイクルカーボン削減型の先導的な新築ZEB支援事業」内の1事業。執行団体は静岡県環境資源協会(静岡市)。
この事業は、新築の業務用建築物(地方公共団体の所有施設と民間業務用建築物など)において、ZEBの実現に必要な省エネ・省CO2性の高いシステムや高性能設備機器などを導入するとともに、ライフサイクルカーボンの算定と削減に係る取り組みに加え、低炭素型の建材を導入する事業を対象とする。
事業の概要は以下の通り。詳細は公募要領などを確認のこと。
対象事業の主な要件
環境性能、エネルギー利用、環境性能の表示、ZEBリーディング・オーナーとZEBプランナー、建築物のレジリエンス性、ライフサイクルカーボン、低炭素型建材活用などに関する要件が設けられている。たとえば、次のような要件が挙げられている。
・BEMS装置などの導入により、エネルギーの計量・計測を行い、データを収集・分析・評価できるエネルギー管理体制を整備すること
・建築物の環境性能に関する第三者認証による評価(建築物省エネルギー性能表示制度(BELS))においてZEBのいずれかの省エネルギー性能評価の認証を事業開始後速やかに取得(複数年度事業においては、初年度中に取得すること)すること
・この事業に申請する場合は、ZEBリーディング・オーナーに登録すること。すべての事業についてZEBプランナーが関与する事業であること
・申請時点と事業完了時点において、算定ツールを用いて調達、施工、運用、修繕、解体・廃棄の全ての段階におけるライフサイクルカーボンの算定を行うとともに、ライフサイクルカーボン削減に資する取り組みを行うこと
・GX推進のためのグリーン鉄、または、環境配慮型コンクリートの低炭素型建材を躯体部分に1つ以上導入すること
・再エネ発電設備を設置すること。その発電分は主に自家消費されることを原則とする。一方、対象施設の休日などにより発生した、蓄電池の充電完了後に発電される余剰電力を、一般送配電事業者との個別契約に基づき電気事業者の系統へ連系する(逆潮流する)ことは妨げない。なお、再エネの固定価格買取制度(FIT)などを活用して売電することは認めない。
・この事業で導入する「太陽光発電設備」「蓄電池設備」「太陽光発電設備または蓄電池設備の出力制御を行うBEMS」において、情報処理推進機構(IPA)によるセキュリティ要件適合評価とラベリング制度3(JC-STAR)における適合ラベルが取得できるIoT製品を導入する場合は、★1以上の適合ラベルを取得した製品とする。
また、建築物木材利用促進協定に基づき木材を用いるZEBと、CLT(直交集成板)などの新たな木質材料を用いたZEBについて優先採択枠を設ける。
低炭素鉄・コンクリには「エビデンス」資料を提出
低炭素型建材のうち、鉄は経済産業省「GX推進のためのグリーン鉄研究会」で定義づけられる「GX推進のためのグリーン鉄」が対象。コンクリートは、高炉セメントC種、高炉セメントC種相当を用いたコンクリート、または製造時のCO2排出量が通常に比べて60%以上削減したコンクリートを対象とした。
それぞれ、低炭素建材であることを証する資料(削減証書等)を添付できることを求めた。CO2排出量を通常と比較する場合は、その算定過程と算定結果をエビデンスとともに資料提出できることとしている。
なお、対象となるのは、躯体(耐力が求められる構造体)に使用されるもので、内装、造作材などへの使用は対象外となる。
対象施設の面積と用途、対象となる設備
面積(申請者別に要件を規定)と用途の要件を満たす業務用建築物を事業の対象とする。
・面積:地方公共団体など(地方独立行政法人、公営企業を含む。ただし都道府県、指定都市、中核市、施行時特例市、特別区を除く)が所有する業務用建築物は面積の要件はない。建築用途が病院などの場合は、都道府県、指定都市、中核市、施行時特例市、特別区も対象となる。それ以外の者が所有する業務用建築物は、建築用途が事務所など以外は延べ面積10,000m2未満に限る。
・用途:その建築物の主たる用途が、事務所、ホテル、百貨店、マーケット、学校、飲食店、図書館、体育館、映画館などの用途に供される業務用施設であること。住宅、工場などは対象外。
補助対象となるのは、要件を満たす断熱、空調・給湯、換気のための設備や、再エネ関連設備、BEMS(自動制御機器含む)などのほか、WEBPRO未評価技術23項目の設備費・工事費と、省エネルギー性能表示に関わる費用。
再エネ関連設備は、再エネ発電設備、再エネ熱利用設備、コージェネ(燃料電池を含む)、蓄電システム、創蓄連携に必要な機器・制御盤(再エネなどにより発電した電力などを蓄え、有効利用するものに限る)を対象としている。
なお、ZEB Ready、ZEB Orientedの事業については、レジリエンス機能に関する加点要件を満たす事業のみ再エネ発電設備、蓄電システムを補助対象とする。ZEB、Nearly ZEBの事業については、上記要件は不要で同設備・システムを補助対象とする。
「太陽光発電設備」は、2026年度に導入する場合は補助対象となり得るが、2027年度以降に導入する場合は設備費の内、太陽光パネル(モジュール・アレイ)は原則として、補助対象外となる。なお、複数年度事業として採択された事業で、2026年度に補助対象として納入(検収・支払を 含む)が完了した太陽光パネルを2027年度以降に設置工事をする場合は、その工事費などは補助対象になり得る。
補助金を申請できる者
補助金を申請できるのは、民間企業、個人事業主、各種法人、地方公共団体(都道府県、指定都市、中核市、施行時特例市、特別区を除く。ただし、建物用途が病院などの場合は対象となる)など。補助対象事業の目的に即した機器などを国内の業務用建築物などに導入する者(建築主など)であって日本国内で事業を営んでいる者。
補助金の交付額
「ZEB化設備」と「低炭素型建材」の合計で上限は5億円。
新築建築物のZEB化に関する部分
原則として補助対象経費(ZEB関連経費部分)の次の割合を補助する。
CO2削減量の補助金額に対する費用対効果を求める算定式から算定した補助金額の上限も設けている。また、車載型蓄電池、充放電設備、充電設備については、別途補助額を定めている。
低炭素型建材活用に関する部分
低炭素型建材については、新築建築物のZEB化に関する部分に追加して補助する。具体的には、低炭素型でない従来品と比較したかかり増し経費の1/2を補助する。申請者がGX率先実行宣言を行う場合、補助率は2/3を上限とする。
補助事業期間
2026年度予算にて執行される今回の補助事業の実施期間は、原則として交付決定日以降から2026年1月末日まで(単年度事業)。ただし、複数年度事業(国庫債務負担行為の事業)は、補助事業の実施期間を3年度以内とすることができる。
ライフサイクルカーボン削減に向け新設、政府「評価制度」創設も
建築物のライフサイクルカーボンの削減を目指す先導的な取り組みを促進するため、2026年度から新たに始めた事業だ。ライフサイクルカーボンは、建築物の構成部材の調達や設備の製造から解体に至るまでのライフサイクル全体において発生する温室効果ガスをいう。
政府は3月、建物の使用時だけでなく、建材製造や施工、解体までの省エネ・省資源・脱炭素の取り組みを評価する「ライフサイクルカーボン評価制度」の創設を盛り込んだ法律案を閣議決定している。
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2026.04.22
49MW蓄電所に100億円 着工時に資金確保するプロジェクトボンドで調達
オリックス銀行(東京都港区)は4月17日、みずほ証券(同・千代田区)およびCHC Japan(同)と共同で、系統用蓄電所の開発資金を対象とする総額100億円のプロジェクトボンドを組成したと発表した。
この取り組みは、CHC Japanが開発を進める系統用蓄電所プロジェクトに対し、資本市場から資金を調達する仕組みで、オリックス銀行とみずほ証券が組成に関与した。系統用蓄電所の開発資金を使途とするプロジェクトボンドは国内初となる。
新潟県小千谷市に出力49MWの系統用蓄電所を新設
同プロジェクトボンドの対象は、新潟県小千谷市に建設する出力49MWの系統用蓄電所で、運転開始は2029年の予定。商業運転開始後は、東京ガス(東京都港区)がオフテイク契約に基づき、20年間にわたり電力の引き取りを行う計画だ。
この事業は、着工時点でプロジェクトボンドにより開発資金を確保した点が特徴。系統連系手続きの長期化などを背景に、開発事業者の間で高まる早期のキャピタルリサイクルニーズに対応する。また、金利上昇局面において資金調達環境の不確実性が増す状況を踏まえ、インフラ事業に求められる超長期資金の確保に向け、エクイティ出資者とプロジェクトボンド投資家の双方が参画しやすいスキームを採用した。
この取り組みにおけるスキームは、下図のようにCHC Japanが開発およびアセットマネジメント、みずほ証券が投資家招聘を含むボンド組成、オリックス銀行が信託受託者および信託貸付人をそれぞれ担う体制だ。
なお、同プロジェクトボンドは、第三者評価機関である格付投資情報センター(R&I/東京都千代田区)から信用格付け「A-」を取得している。
CHC(シンガポール)は、中国の大手電池メーカーCATL(中国・福建省)、エネルギー・コモディティ取引や電力市場対応に強みを持つHartree(米国・ニューヨーク)、中国系の鉱物・新エネルギー・新材料に関する投資会社CFC(中国・上海)の3社が共同で設立した蓄電事業の合弁会社。
再エネ分野で活用拡大中のプロジェクトボンド、グリーン化も進展
プロジェクトボンドは、発電所などのインフラプロジェクトに要する資金について、当該プロジェクトから生じる将来のキャッシュフローを返済原資とする債券を発行して資本市場から調達する手法。太陽光発電事業など再エネ分野で活用がされている。
また、事業資金を金融機関からの借り入れではなく、投資家から調達する有価証券としての性格を持ち、環境配慮型事業に用途を限定したグリーンプロジェクトボンドへの関心も高まっている。
3月には、野村證券(東京都中央区)と野村キャピタル・インベストメント(同)が、台湾の再エネ事業者HD Renewable Energy(HDRE)が札幌市で開発する系統用蓄電池プロジェクト(日本・北海道Helios 50MW蓄電所)を対象に、54億円のグリーンプロジェクトボンドの組成を支援した。系統用蓄電池事業を裏付けとするグリーンプロジェクトボンドの組成は国内初の事例である。
当メディアでは、ゴールドマン・サックス担当者によるグリーンプロジェクトボンドの解説記事も掲載している。
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2026.04.21
東京ガス、系統用蓄電池目標を200万kWへ 本格参入2年で倍増へ上方修正
東京ガス(東京都港区)は4月16日、系統用蓄電池事業の目標を上方修正し、2030年代前半に運用設備容量200万kW規模を目指す方針を明らかにした。泓德能源科技日本(HDRE/東京都千代田区)と、青森県内2カ所の系統用蓄電所における最適運用サービス契約を受け、運用予定の系統用蓄電池容量が累計95.5万kWに到達。本格参入から2年で、2030年度・100万kW目標を前倒しで達成する見込みとなった。
青森2蓄電所は計14.9万kW、LTDA採択で2029年度運開へ
泓德能源科技日本は、台湾の電力サービス事業者・泓德能源科技グループの日本法人。同社は、4月16日に青森県内2カ所の系統用蓄電所に関して、東京ガスと最適運用サービス契約を締結した。
青森八戸蓄電所(青森県八戸市)の出力は9.9万kW、青森十和田蓄電所(青森県十和田市)は5.0万kWで、合計出力は約14.9万kW。いずれも長期脱炭素電源オークション(LTDA)に採択された案件で、2029年度に商業運転を開始する予定。開発・建設はHDREが担い、運転開始後の運用は東京ガスが担当する。
同事業では、LTDAによる安定的な収益基盤を確保するとともに、卸電力市場と需給調整市場への参加を通じて最適な運用を行う。これにより、系統用蓄電池プロジェクトの価値最大化を図る。
東京ガス、3つの手法で系統用蓄電池活用を拡大
東京ガスは2024年4月に、系統用蓄電池事業へ本格参入を表明。当初、2030年度における運用設備規模80万kW、および2028年度における高圧系統用蓄電池の最適運用サービスによる運用設備規模20万kWを目標としていた。
同社は、系統用蓄電所の活用拡大に向けては、
(1)自社開発
(2)オフテイク契約による他社蓄電所の利用権獲得
(3)最適運用サービスの3つの手法を展開。蓄電池容量を着実に積み上げている 。
なお、最適運用サービスは、事業ブランド「IGNITURE(イグニチャー)」のソリューションとして提供しているサービス。2025年3月に系統用蓄電池で、同年12月には高圧系統用蓄電池で、開始している。
オフテイク契約で協業34万kW規模に拡大
HDREは、東京ガスと、蓄電池事業に関する協業を開始した。青森県内2カ所の契約に加え、オフテイク契約の枠組みで、宮崎県日向市・岩手県八幡平市・宮城県仙台市・福島県相馬市の系統用蓄電所についても契約を締結した。これら4カ所の容量は約19万kWで、青森の案件を含めた協業規模は合計約34万kWに達する。
同スキームでは、東京ガスが蓄電所の使用権を取得し、約20年間にわたり利用料を支払うもので、安定的な収益確保と資産価値の最大化を図るモデルと位置付けられている。
LTDAで40万kW確保、蓄電池所開発と運用を一体展開
HDREは日本において、再エネと系統用蓄電池を合わせて約3GW規模の開発を推進し、開発から電力取引、アセットマネジメントを一体的に展開している。
蓄電池事業では、LTDAと電力市場を組み合わせた戦略を採用し、過去2年間で累計約40万kWを獲得。20年間の支援制度の適用を受けており、2026年には新たに80万kW規模の入札を見込む。北海道のHelios系統用蓄電池(出力5万kW)はすでに運用段階にあり、日本卸電力取引所(JEPX)での電力取引に参入。2028年には容量市場への参加も予定している。
また、グループ会社の星星電力日本(東京都千代田区)を通じて、AI価格予測を活用した電力取引事業も展開。中部電力ミライズ(愛知県名古屋市)との連携や三菱電機(東京都千代田区)・Looop(同・台東区)との合弁会社の設立により、アグリゲーションおよび小売電力事業を強化している。
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2026.04.20
日本初・冷蔵庫を自動制御 パナソニックと中部電力ミライズがDRサービス
パナソニック(大阪府門真市)は、中部電力ミライズ(愛知県名古屋市)と共同で、電力需給の最適化に向けて、冷蔵庫の稼働を自動で制御する「デマンドレスポンス(DR)自動運転サービス」を開発、4月15日より申込受付を開始した。
このサービスは、電力会社の要請に応じて電力使用を抑制する「下げDR」と、使用を増やす「上げDR」の双方に自動対応するもので、両社によると日本初の取り組みとなる。
面倒な操作なしで電力需給の調整に貢献
太陽光や風力など、季節や天候で発電量が変動する再エネの利用拡大に向けて、電力需給バランスを調整するDRの重要性が高まっている。こうした中、パナソニックは、家庭内での消費電力量の割合が高く、かつ常時通電している冷蔵庫に着目。中部電力ミライズと、2024年に冷蔵庫をDR制御する共同実証を実施した結果を踏まえ、電力会社からの要請に応じて稼働を自動制御するDR機能搭載の冷蔵庫を開発した。
中部電力ミライズは、新たに、このDR機能搭載の冷蔵庫に対応したDRサービス「NACHARGE Link KADEN(ネイチャージリンク カデン)」の提供を開始する。このサービスを利用すると、庫内の食品への影響を抑えながら、中部電力ミライズからのDR要請に応じて冷蔵庫の稼働状況を自動制御、無理なく電力需給の調整に貢献できる。また、サービス利用者には、DRの貢献量に応じたポイントが進呈される。
具体的には、専用のスマートフォンアプリで冷蔵庫が賢く電気を使う「DRモード」に設定すると、パナソニックのクラウドサーバーが中部電力ミライズからのDR要請を受信すると、アプリを介して冷蔵庫へDR運転信号を送信。信号を受信した冷蔵庫は、要請内容に応じた準備運転を行い、庫内の食品への影響を抑えながら要請時間になるとDR自動運転を行う。
下げDRでは、要請を受けると、事前に庫内を冷やすことで要請時間にコンプレッサーを停止して電力使用を抑制する。上げDRでは、扉の開閉が少ない夜間などに実施するケースが多い霜取り運転の実施タイミングをシフトさせて、要請時間に電力を使用する。
「DRお知らせ機能」で家庭内のエネルギー意識を向上
このサービスでは、DR要請時間の開始・終了を、冷蔵庫が音で通知する「DRお知らせ機能」を搭載する。この機能により家族の誰もがDR要請時間中であることを認識しやすくなり、家庭内での自主的な行動を促すきっかけになることが期待される。
両社による共同実証では、被験者の7割が「お知らせ機能が、他のDR要請に応える行動につながった」と回答し、下げDR・上げDRの双方で行動変容が確認されている。
「ポイント進呈」でDRへの継続的な参加を後押し
中部電力ミライズが提供するDRサービスに申し込みすると、DR要請に対する電力使用量の変化(直近の平均使用量との差)を貢献量としてポイント化。ポイントは1カ月単位で集計し、翌月上旬にまとめて進呈される。成果を見える形で還元し、DRへの継続的な参加を後押しする。
ライフスタイルの変化を先取りする価値を提案
従来の家庭向けDRは、「通知を受けて、その都度行動する必要がある」「やり方がわからない」「忙しくて対応できない」など生活者の手間が多く、継続的な参加が課題となっていた。
パナソニックは、ノンフロン冷媒をいち早く実用化したほか、コンプレッサーと断熱技術、温度制御技術の進化を通じて省エネ性能を追求し、冷蔵庫の環境負荷低減に取り組んできた。今後も、より良いくらしと持続可能な社会の実現に貢献するため、ライフスタイルの変化を先取りする価値提案と高品位なモノづくりに取り組んでいく。
2024年に実証、「あえてアクションしづらい家電」で
パナソニックの社内分社・くらしアプライアンス社(東京都品川区)と中部ミライズは、2024年12月10日、家電機器を自動でデマンドレスポンス(DR)制御する実証実験を行い、その結果を公表した。
家電の中でも常時稼働し年間を通じてDRに対応できるものの、ユーザーによるアクションが困難とされる「冷蔵庫」にDR機能を搭載し検証を行った。
実証結果:冷蔵庫にDR機能搭載、アプリで要請依頼
具体的には、中部電力ミライズからのDR要請をユーザーのスマホアプリに通知。ユーザーはアプリを使い予約することで、冷蔵庫の下げDR運転・上げDR運転を自動化した。期間中、計114回のDRを実行したが、下げDR・上げDRともに、前日の通知に対してユーザー自身が考えてアクションする世帯と比べて、DR要請に対する貢献量が向上する結果が得られたことが確認された。
また、アプリや冷蔵庫のアラーム音による定期的な通知により、DR要請を思い出し、他の家電機器に対してもアクションするなどユーザーの行動変容につながったと報告している。
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2026.04.19
地熱を製造現場のベース電源に 大和製罐が東電EP・九電みらいとPPA
大和製罐(東京都千代田区)、東京電力エナジーパートナー(同・中央区)、九電みらいエナジー(福岡県福岡市)は4月15日、オフサイトフィジカルコーポレートPPAを活用し、神奈川県相模原市の大和製罐東京工場向けに、地熱発電由来の再エネ電力の供給を同月1日に開始したと発表した。この取り組みにより、大和製罐東京工場ではCO2排出量が年間約6,100t削減できる見込みだ。
大分・鹿児島の地熱発電所を活用、期間は5年間
九電みらいエナジーは、同社が保有する総出力197,500kWの地熱発電所4カ所(大分県2カ所・鹿児島県2カ所)で発電した再エネ電力を、東京電力エナジーパートナーを通じて、大和製罐の東京工場へ供給する。
対象となる発電所は、八丁原発電所および滝上発電所(いずれも大分県九重町)、山川発電所(鹿児島県指宿市)、大霧発電所(鹿児島県霧島市)。サービス開始は4月1日で、契約期間は5年間。
なお、地熱発電を用いたオフサイトコーポレートPPAの導入は製缶業界としては先駆的であり、東京電力エナジーパートナーとしても初めての取り組みとなる。
脱炭素化の推進と操業安定の両立を図る
九電みらいエナジーは2025年6月、東京建物(東京都中央区)、日鉄エンジニアリング(同・品川区)と連携し、不動産業界で初めて地熱発電を活用したオフサイトPPAを、東京建物が所有・管理する都内のオフィスビルに導入している。年間約900MWhの再エネ電力を供給し、CO2排出量削減効果は年間約360tに及ぶ。
地熱発電は天候や時間に左右されず、24時間365日安定した発電・供給が可能で、設備利用率は82%(「国際再生可能エネルギー機関」調べ)と水力・風力・バイオマスなどのそのほかの再エネと比べて高い水準にある。東京建物らは、この安定性に着目し、地熱発電の電力をベース電源とした。
今回の大和製罐も、製造現場におけるベース電力として、電力使用が集中する日中および電力使用が減る夜間に工場で消費する電力の大半を地熱発電由来の電力で賄うことで、製造現場で使用する電力における再エネ比率を底上げし、脱炭素化の推進と操業安定の両立を図るとしている。
屋根上太陽光の拡張に制約
大和製罐は、これまでも太陽光発電やバイオマス発電、水力発電といった再エネ由来の電力を導入。このうちバイオマス・水力活用では、オフサイトPPAの仕組みを採用している。
大和製罐東京工場では、屋根形状や耐震要件などの制約により、屋根上太陽光発電設備の大規模な拡張が難しい。このため、需要地の制約を受けにくいオフサイト型フィジカルPPAを採用した。
大和製罐は、中長期の脱炭素化と電力調達の安定化の両立に向け、再エネポートフォリオの多様化を推進してきた。今後も、需要地の制約を踏まえた電源選択とポートフォリオ分散を進め、カーボンニュートラル実現を加速する。
九電みらいエナジーは、太陽光・風力・バイオマス・地熱・水力の5電源を生かし、再エネの普及拡大を進める方針。東京電力エナジーパートナーは、オフサイトPPAなど多様なメニューを通じて顧客の再エネ活用を支援し、カーボンニュートラルへの取り組みを後押しする。
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2026.04.18
スイス大手・Axpo、ネスレ日本にグリーン電力を供給 日本市場に参入後初
スイスのエネルギー大手Axpo(アクスポ)の日本法人であるAxpo Japan(東京都港区)は4月15日、ネスレ日本(兵庫県神戸市)とグリーン電力供給に関する契約を締結したことを明かした。
1月1日より、ネスレ日本の島田工場(静岡県島田市)に対し、環境価値を付加した特別高圧電力の提供を開始。これにより、年間約5万tの温室効果ガス(GHG)排出削減を見込む。
ネスレ日本、「全工場再エネ100%」の先へ
ネスレ日本は、2050年までにGHG排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ」目標を掲げており、その重要策のひとつとして、2023年に姫路工場(兵庫県)、島田工場(静岡県)、霞ヶ浦工場(茨城県)の国内全3拠点で購入電力の再生可能エネルギー100%化を完了させた。
今回のAxpoとの連携は、この2023年に達成された再エネ100%という高い環境水準を継続し、さらに安定的かつ高度なエネルギー管理を実現するための戦略と位置づけ。グローバルな知見を活用したエネルギー調達の最適化と脱炭素化をさらに強化する。
Axpoのグローバルな知見を日本国内へ導入、参入後初の小売契約へ
Axpoグループは、欧州を中心に30カ国以上で活動するスイス最大級の再生可能エネルギー事業者だ。同社は太陽光・風力発電事業、企業向けの電力購入契約(PPA)において世界的に高い実績がある。ネスレとAxpoは、これまで10か国以上において戦略的パートナーシップを展開してきた実績がある。
2025年に設立したAxpoジャパンは、日本市場において欧州基準の高度なエネルギー・ソリューションを提供している。今回のネスレ日本との契約においても、単なる電力供給にとどまらず、グローバルな市場知見を活かした価格リスクの管理、透明性の高いグリーン電力の供給スキームを構築することで、ネスレ日本の長期的な環境目標の達成を支援する。
なお、今回の取り組みは、Axpoが日本市場へ参入して以降、初めて締結した小売電気契約となる。
製造業における「脱炭素経営」の次なるフェーズへ
ネスレ日本のような大手製造業にとっては、国内工場における「再エネ100%」を維持し、さらにバリューチェーン全体の環境負荷を下げていくことは継続的な課題となる。特にエネルギー価格の変動が激しい昨今の市場環境では、Axpoのような専門性の高いパートナーとの提携は、環境価値の確保と事業性の両立につながるとみている。
ネスレ日本はコーヒーや「キットカット」などの消費者に近い製品を生産しており、その製造過程で、常にクリーンなエネルギーが使用される体制が持続されることは、消費者に対するブランド価値の向上にも直結する。同社は工場での電力対策を基盤としつつ、原材料調達や物流面を含むサプライチェーン全体での排出削減に注力。2050年のネットゼロ達成に向けた取組を進める。
持続可能な社会の実現に向けた両社の展望
Axpoジャパンは、今回のネスレ日本との提携をモデルケースとして、日本国内の企業の脱炭素化支援を加速させる。
同社は「日本のエネルギー転換を支援し、持続可能な未来への架け橋となる」ことを目指しており、今後も再生可能エネルギーの供給拡大に向けた投資やサービス展開を強化する。
Axpo西欧・東欧地域及び日本オリジネーション事業部責任者のドメニコ・フランチェスキーノ氏は「Axpo Japanはネスレ日本との協業により、日本におけるAxpo初のグリーン電力の取引を実現しました。本合意は、各国の要件に応じたエネルギーソリューションを提供するAxpoの取り組みを、日本において具体的な取引として形にしたものです。今後も同社とのパートナーシップを大切にしてまいります」とコメントしている。
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2026.04.17
使用電力45%自給自足へ、広島の野村乳業 自家消費型太陽光発電設備を導入
野村乳業(広島県府中町)は4月14日、同・三原市にある製造拠点に、太陽光発電設備を導入し、エネルギーの自給率最大45%を実現する体制を整備したと発表した。この取り組みにより、CO2排出量を年間約31t〜36t削減する見込みだ。
「牛乳を製造しない」老舗の中小乳業メーカー 国内外でプラントベースの乳酸菌発酵技術を提供
同社は1897年創業の乳業メーカー。2010年頃から発酵技術と腸内環境研究にリソースを集約し、現在は植物乳酸菌の高濃度発酵技術の応用に特化し事業を展開している。消費者の腸内環境を整える「腸活」につながる商品の製造・販売を手がける。
今回、太陽光発電設備を導入した三島市の製造拠点である「マイ・フローラ プラント」では、国内向けの主力商品であるプラントベースの乳酸菌飲料「マイ・フローラ」を製造している。
再エネを活用することで、製造工程におけるエネルギーの安定確保と環境負荷低減を図る考え。工場の年間電力使用量の約40〜45%に相当する電力(約6.5万〜7.4万kWh)を自家発電で賄う。
導入にあたっては、三原市の脱炭素社会推進事業補助金を活用した。同補助金では、市内中小企業事業者の太陽光発電設備、蓄電池、宅配ボックス、高効率空調設備、高効率照明機器などの導入を支援するもので、太陽光発電設備には100万円を上限に補助される。
2023年度「はばたく中小企業・小規模事業者300社」
同社は、2023年度「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選定されている。この制度は、経済社会構造の変化に対応して、事業変革や新規事業に挑戦するとともに地域経済や日本経済の成長につながる「モデル」となる中小企業・小規模事業者を表彰するもの。中小企業庁が、隔年で実施している。
海外の乳業メーカー向けに発酵の技術指導および発酵原料を提供しており、植物乳酸菌のヒト臨床試験や腸内フローラ分析などにも注力。食と健康を支える「腸活専門メーカー」を目指す。
中小企業が導入する「自家消費型」太陽光発電設備に減税措置、2026年度末まで
野村乳業の事例では市区町村の補助事業が活用されているが、再エネ発電設備や省エネ対策については、中小企業は特に手厚い支援が受けられる。「中小企業経営強化税制」もそのひとつで、太陽光発電設備については同税制の「B類型:収益力強化設備」で調達費用が対象になり、減税措置が受けられる。
即時償却(設備の購入年度に、その取得費用の全額を一括で経費として計上できる税制優遇措置)、または、取得価額の10%の税額控除(資本金3000万円超の法人は7%)のどちらかを選択適用できる。
ただし、発電した電気を自社で使う「自家消費型」であることや、設備を取得する前に「経営力向上計画」を作成し自社の事業を管轄する主務大臣の認定を受けることが要件。
現時点では、この優遇制度の適用期限は2026年度末(2027年3月31日)までとされている。
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2026.04.16
系統用蓄電池を3年で120件開発へ 3社連携の高度な市場予測で収益最大化
エコ革(栃木県佐野市)は4月10日、東芝(神奈川県川崎市)および富士アイティ(同・日野市)とともに、系統用蓄電池運用事業を推進する体制を構築し、具体的な運用・収益化モデルを確立したと発表した。
3社は各社の技術や知見を活用し、系統用蓄電池の安定的な管理・運用体制を確立する。今回の連携により、電力市場への参入を目指す蓄電事業者に対し、案件の開発から販売、運用までを一体的に提供する体制を整え、各社の技術高度化と収益拡大を図る。
東芝の市場予測・VPP制御、富士アイティのEMS制御技術を活用して「電力アービトラージ」
3社は今回、収益最大化に向け、複合的な運用モデルを構築した。
同モデルは、東芝が有する高度な市場予測アルゴリズムおよびVPP制御技術と、富士アイティのエネルギーマネージメントシステム(EMS)制御技術を統合することで、容量市場・需給調整市場・卸電力市場で「アービトラージ」するという収益モデルだ。
アービトラージとは本来、同一の価値を持つ資産の一時的な価格差を利用し、割安で買って割高で売ることで差益を得る取引手法のこと。主に株式や為替、仮想通貨などの金融市場で用いられる概念だが、卸電力市場などでも応用されている。
3社は、この考え方を適用することで、市場環境に応じた最適運用を行い、収益向上と変動リスクの抑制につなげたい考えだ。
3社で機能分担、蓄電所120件開発と運用体制構築へ
この取り組みにおいて、東芝は蓄電池の稼働制御や電力市場での入札・応札などアグリゲーター機能を担う。富士アイティはEMSおよび蓄電池関連機器の供給・実装、監視を担当。エコ革は系統用蓄電池案件の開発・施工に加え、事業者の開拓や販売、保守管理(O&M)を行う。
今後は同連携に基づき、エコ革が開発・建設する系統用蓄電池について、2029年12月末までに120件の開発を進めるとともに、管理運営体制も整備するとしている。
過去には森ビル・東急らの太陽光発電所開発PJにも参画
エコ革は、太陽光発電所の建設を手がけるテクノロジーズ(東京都港区)の関連会社で、これまでも森ビル(東京都港区)が茨城県・群馬県・栃木県・埼玉県で展開中のメガソーラー型営農型太陽光発電所(全6サイト)や、2026年度までに合計30MWの太陽光発電所開発を掲げる東急(同・渋谷区)による開発プロジェクトに携わっている。
富士アイティは、富士電機(東京都品川区)のグループ企業。情報・制御・組込技術をコア技術とし、IoTソリューションや産業システム、現場のシステム・ソフトウェア開発を幅広く手がけている。蓄電池関連では、2021年、ジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE/東京都港区)が茨城県稲敷市で開発した蓄電池併設型太陽光発電所「JRE 稲敷蒲ヶ山太陽光発電所」 を活用した実証に参加。大型蓄電システムの設計・調達・建設(EPC)を担った。
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2026.04.15
キグナスが系統用蓄電池事業に参入 松尾産業と新会社設立、5月に2MW稼働
キグナス石油(東京都千代田区)と松尾産業(大阪府大阪市)は4月10日、共同で合弁会社「合同会社M&K Energy」を設立し、系統用蓄電池事業に新規参入すると発表した。
両社は、今後、同事業会社を通じ需給調整市場における実運用などを通じた知見の蓄積を行い、今後の事業展開に向けた収益モデルの確立を進めていく。
「館林蓄電所」5月に稼働、出力2MW・容量8MWh
M&K Energyは5月から、系統用蓄電所「館林蓄電所」(群馬県邑楽郡)の商用運転を開始する。同蓄電所は定格出力2MW、定格容量8MWh。中国・Gotion製リチウムイオン電池を採用した。
系統用蓄電池ビジネスが加速 遊休地の活用策として参入も
近年、再生可能エネルギーの主力電源化に向け、再エネ導入拡大に伴う系統混雑や出力制御の頻発を受け、需給バランスを調整する役割を担う蓄電池へのニーズが高まっている。また、日本国内では容量市場や需給調整市場の整備が進み、系統用蓄電池ビジネスの創出が加速している。
ガソリン、灯油、軽油、重油の販売などを行うキグナスは、系統用蓄電所の地理的に分散した拠点における事業展開の可能性や遊休地の有効活用に期待するほか、「エネルギーの安定供給により地域社会に貢献する」という経営理念に合致するため同事業の検討を進めてきた。
一方の松尾産業は、自動車部品や塗装用顔料などの原材料や研究開発装置などを取り扱う専門商社。同社の再生可能エネルギー分野における知見や、蓄電池システムの選定・構築・運用に関する技術力を生かし事業展開することを検討してきた。
両社は協業し蓄電池を基盤とする新たなエネルギー事業へ参入し、今回の案件を皮切りに、キグナスの事業基盤および顧客ネットワークと、松尾産業の知見や技術力を融合させ、将来的な展開を視野に今後連携を深めていく方針だ。
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2026.04.14
山梨県内初「カーボンオフセット都市ガス」を5施設に導入、山梨中央銀行
山梨中央銀行(山梨県甲府市)は、脱炭素に向けた取り組みとして、本店を含む5施設で使用する都市ガスについて、東京ガスグループの東京ガス山梨(同)が供給する「カーボンオフセット都市ガス(排出係数調整型)」を導入した。
4月検針分から適用する。これにより年間CO2排出量を約180t削減、一般的な家庭で換算すると72世帯分を削減できると試算している。
CO2排出量ネットゼロに向けた削減策に
「カーボンオフセット都市ガス(排出係数調整型)」は、東京ガス山梨が供給する都市ガスに、別途調達するJ-クレジットなどを活用することで、都市ガスの燃焼によって発生するCO2排出量を相殺した形で顧客に供給するもの。
顧客は、CO2排出量ネットゼロに向けた削減策として利用でき、「温対法に基づく温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度(SHK制度)」や、省エネ法において、都市ガスの使用に伴うCO2排出量(調整後排出係数)をゼロとすることが可能となる。
再エネや省エネ設備の導入などを推進
山梨中央銀行は、長期目標として2030年度までに温室効果ガス(CO2)排出量(スコープ1、2)ネットゼロを掲げ、再エネの導入や省エネ設備の導入などを積極的に推進している。
再エネの導入では、2022年4月から山梨県営水力発電所で発電したCO2フリー電気を供給する電力メニュー「やまなしパワー」を、同行本店と電算センタービルに導入。2024年6月、リニューアルした「シン・やまなしパワー『ふるさと水力プラン』」を、山梨県内2拠点と山梨県外で導入可能(受電電圧が高圧)な拠点すべて(6拠点)に導入した。これにより、水力発電由来の電気を導入した同行の施設は計10拠点となる。「シン・やまなしパワー」は、標準的な電力料金に、山梨県の環境保全事業などの施策に充当する金額を加算した料金での供給となる。
山梨中央銀行は、地域の環境・社会課題の解決に向けた取り組みも促進している。2023年には、ヒラソル・エナジー(東京都文京区)、三菱UFJ信託銀行(同・千代田区)、山梨県企業局とともに、既設FIT中小型太陽光発電所を集約・長期安定稼働を目指す、百年ソーラー山梨(山梨県甲府市)を設立している。山梨県有林クレジット紹介業務や、山梨県と連携して県営水力発電所の非化石証書を活用して県内事業者の脱炭素経営を支援する事業も実施している。
また、サステナブルファイナンス投融資額の長期目標として2030年度までに8000億円以上(うち環境ファイナンス4000億円以上)を掲げている。
東京ガスや東邦ガスもカーボンオフセット都市ガスを供給
脱炭素化に向けて、カーボンオフセット都市ガスを活用する取り組みが広がっている。東京ガス(東京都港区)は、大規模複合施設「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」や、江戸川区公共施設などに、カーボンオフセット都市ガス供給を供給している。北海道ガス(北海道札幌市)、東邦ガス(愛知県名古屋市)も脱炭素化支援サービスとして、カーボンオフセット都市ガスを提供している。
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