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2025.08.20
東京ガスら、カーボンクレジットの信頼性向上を目的としたフレームワーク策定
東京ガス(東京都港区)は8月12日、東京海上日動火災保険(同・千代田区)、日本工営(同)と共同で、カーボンクレジット創出プロジェクトに関与する企業の人権尊重のためのフレームワークを策定したと発表した。リスク評価基準を明確化することで、カーボンクレジットの信頼性向上につなげたい考えだ。
プロジェクト創出で人権侵害、リスクマネジメントの必要性
近年、企業のGHG排出量のオフセット手段の一つとして、カーボンクレジットの活用が広がっている。一方で、一部のプロジェクトでは、現地従業員への不当な待遇や先住民の強制移住など人権侵害に該当する事案が報告されているという。また、現行の国際ガイドラインは、GHG吸収量の担保に重点が置かれ、人権配慮に関する評価項目や管理体制が明確に整理されていないのが実情である。
そこで、東京ガスらは、カーボンクレジットの創出者が満たすべき項目を明記した新たなフレームワークを策定した。
フレームワークは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」などの国際規範に基づいて作成されており、人権配慮の取り組みを促進するための指針として活用できる。また、3社は各社内向けの実務基準も策定し、フレームワークの実効性を高めている。
東京ガスグループでは、すでに策定したフレームワークおよび実務基準の内容を社内のカーボンクレジットに関するリスク評価基準に反映し、人権配慮に関する評価項目や管理体制を整理する取り組みを開始している。今後も、同フレームワークを活用し、信頼性の高いカーボンクレジットとそれを活用したソリューションを提供していく。
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2025.08.19
資源エネ庁、FIP移行時の蓄電池設置手続き審査の迅速化など3施策開始
資源エネルギー庁は8月12日、FIP制度のさらなる活用推進に向け、同庁ウェブサイト「なっとく!再生可能エネルギー」において、新たな3つの施策を開始すると発表した。FIP事業者向けの環境整備では、全国のアグリゲーターが展開するFIP事業者向けプランを同サイト上に掲載する取り組みを始める。
アグリゲーターとFIP事業者のマッチング強化
FIP事業者向けのプラン掲載は、小規模電源も含めFIP制度の活用促進に欠かせないアグリゲーター(特定卸供給事業者)との接点強化が目的。新たにプラットフォームを立ち上げ、FIP事業者とのマッチングを図るという。9月中をめどに掲載を開始する予定で、掲載希望者は専用サイトで登録が行える。
このほか、同庁は新たに、FIP制度の活用促進に向けた勉強会の開催や太陽光発電におけるFIP移行時の蓄電池設置手続きに関する審査の迅速化を図る。
FIP制度の活用促進に向けた勉強会の開催
FIP制度では、再エネ発電事業者自らが電力需給の状況などに応じて発電事業を実施していくことが重要となる。発電量・市場価格などの変動予測の精緻化・効率化には、アグリゲーターや気象予測関係者、金融機関といった関連プレーヤーとの連携が欠かせないことから、「FIP制度の活用促進に向けた勉強会」を開催することとした。
9月中旬に実施する第1回勉強会では、太陽光発電協会がFIP促進ロードマップやアクションプランを紹介する予定だ。
2回目以降は、以下のような議題を取り扱う。
・事業計画策定やファイナンス組成などの課題に関するヒアリング(第2回)
・アグリゲーション・ビジネスや発電量・気象予測サービスなどの解説(第3回)
勉強会の資料やネットライブ中継リンクは、同庁ウェブサイトに順次掲載される。
太陽光発電におけるFIP移行時の蓄電池設置手続きに関する審査を迅速化
また、FIP制度のさらなる活用に加え、蓄電池設置の推進の観点から、太陽光発電に関して、既存のFIT認定をFIP認定に移行する際に、併せて蓄電池を設置する場合の手続きを改めて周知するとともに、手続きの迅速化に向けて、一部の運用を変更する。
蓄電池設置に関する書類の内容について事前確認を行うことで、変更認定申請の審査期間が短縮される。これまで同様に、FIP移行認定に係る認定通知書を受領してから発電量調整供給契約が開始されるまでの間(上図中(2)~(3)の間)に、蓄電池設置に関する変更認定申請を行うことも可能。9月1日以降、適用開始。
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2025.08.18
自然環境下のメタン濃度を簡易計測 東京ガスグループが水田を使った実証開始
東京ガス(東京都港区)と子会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES/同)は8月7日、グループ独自のレーザー式メタン検知技術と数値流体シミュレーション技術を用いた自然環境下におけるメタン濃度の簡易計測・可視化の実証研究を開始したと発表した。同手法を評価する取り組みは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の実証事業に採択されている。
水田で発生するメタン量の変化を計測
TGESのレーザー式メタン検知技術は、メタンガスに吸収される赤外線レーザー光を照射し、地面などで乱反射したレーザー光の吸収量によりメタンガスの存在を瞬時に検知するもので、都市ガスの漏洩検査などにも利用されている。
JAXAの実証事業は、開発した手法が水田からのメタン発生量の変化を簡易に計測する手法として活用できるかを評価するもの。レーザー式メタン検知技術で計測したデータを高精度な数値流体シミュレーション技術を用いて解析することで、水田で発生するメタンの拡散現象を周辺環境も踏まえて再現し、発生量削減効果を測る。
自然環境下におけるメタン発生量の計測を効率化・高精度化することで、今後は、水田から発生するメタン排出量を削減する間断灌漑手法(AWD)などメタン計測プロセスを有するカーボンクレジット創出の各種方法論や、カーボンインセット施策などへの応用が期待できると、両社は説明する。
カーボンクレジットの定量評価に活用
近年、企業や自治体のカーボンニュートラル達成に向け、自社のGHG排出削減に加え、カーボンクレジットの活用が進んでいる。一方で、クレジット創出や活用に関するルール整備は途上段階にあり、信頼性の高いカーボンクレジットのニーズはこれまで以上に高まっている。
東京ガスが参加するJAXAの実証は、水稲の中干しを用いて水田からのメタン排出量を削減することで、創出されるカーボンクレジットの信頼度向上を目指す実証事業。秋田県の大潟村あきたこまち生産者協会の協力の下、衛星データを用いた水田における湛水の有無を把握する実証事業を実施している。
また、東京ガスは、2024年にフィリピンでの民間JCMに基づくAWD共同検証事業に参画し、メタン排出量削減を進めている。同社は今後も、AWDなどメタン計測のプロセスを有するカーボンクレジット創出の各種方法論やカーボンインセット施策などへの応用も視野に入れ、クレジットの信頼性を高めていく。
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2025.08.17
CO2を原料に、メタノール・パラキシレン合成 川崎重工らが実証成功

開発の概要と成果(出所:大阪大学) 川崎重工業(東京都港区)、三井化学(同・中央区)および大阪大学は2月20日、CO2を原料としたメタノールおよびパラキシレンの合成に関する実証試験に成功したと発表した。石油資源を原料とする製造法と比べて、CO2排出量の大幅削減が期待される。
工場などで排出されるCO2を有効活用
今回の取り組みは、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向け、工場などから排出されるCO2を有効に利用するための技術開発を目的に行われた。
CO2と水素からメタノールを経由してパラキシレンを製造する試験を実施した結果、各要素技術の確立と、CO2から合成されたメタノールを用いてパラキシレンを合成する技術を実証した。
大気中から回収したCO2や工場排出のCO2をメタノール・パラキシレンに変換・活用することで、CO2排出削減および固定化に貢献できるという。3者は今後も、さらなる技術開発を進めるとともに、早期の事業化を目指す。
なお、今回の取り組みは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO2有効利用拠点における技術開発/研究拠点におけるCO2有効利用技術開発・実証事業」における「カーボンリサイクルを志向した化成品選択合成技術の研究開発」の一環として実施されたもの。
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2025.08.16
日本館排出のCO2からメタン製造 大阪ガスが万博会場で実証
大阪ガス(大阪府大阪市)は2月25日、大阪・関西万博において、経済産業省が出展する「日本館」を活用しメタネーションの実証を行うと発表した。施設に併設されたバイオガスプラントでCO2を回収し、e-methane(e-メタン)の原料にリサイクルする。
会場内で発生するバイオガスとグリーン水素からe-メタンを製造
この取り組みは、環境省の「既存のインフラを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築実証事業」の一環として行われる。
今回の実証では、会場内で発生する生ごみ由来のバイオガスに含まれるCO2に加え、「直接空気回収(DAC)実証装置・CO2回収装置・日本館のバイオガスプラントで回収したCO2と、再エネ由来のグリーン水素を原料に、メタネーション装置により、e-メタンを製造する実験を行う。
製造量は一般家庭約170世帯分に相当する7Nm3を想定しており、生成したe-メタンは、迎賓館厨房およびガスコージェネレーション設備に利用する。
日本館は、バイオガスプラントを用いて生ごみを微生物の力で分解しエネルギーを生み出す。施設の電力はバイオガスによって賄われる。
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2025.08.15
北海道ガス、苫小牧東港に新LNG基地を検討 水素導入を見据えたCN拠点に
北海道ガス(北海道札幌市)は1月7日、苫小牧東港において北海道におけるGX推進を目指したカーボンニュートラル拠点の整備検討を行うと発表した。
エネルギーインフラが集約される苫小牧地区において、将来的な水素・e-メタンの導入を見据えた新たなLNG基地の建設を検討する。検討期間は、2024年度〜2025年度の予定。
カーボンニュートラル時代の道筋を描く
具体的には、苫小牧市字弁天(苫小牧港管理組合所有地)に以下の設備の設置を検討する。
- LNG基地(外航船受入設備、LNGタンク、LNG気化器、内航船およびローリー出荷設備)
- 水素・e-メタン活用設備
同社は、今後天然ガス(LNG)需要の増加が想定されることから、これに確実に対応し、将来のカーボンニュートラル時代の道筋を描くことで、北海道のエネルギー安定供給とGXの推進に貢献する考え。またグループ全体で、北海道における低炭素・脱炭素社会の実現を目指しており、道内各地域と連携して再生可能エネルギーの導入拡大を図るほか、水素やe-メタンといった次世代エネルギー技術への挑戦も進めている。
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2025.08.14
ENEOSと三菱商事、2028年以降にSAF製造開始 年間30万トン
ENEOS(東京都千代田区)と三菱商事(同)は2月21日、和歌山県有田市の「ENEOS和歌山製造所」でのSAF製造に関して、建設フェーズ移行に向け基本設計を共同で実施すると発表した。
国産SAF安定供給に向けた協業
ENEOSは2022年に、同製造所でのSAF製造に関する事業化調査とともに、三菱商事とSAFの社会実装に向けた事業化の検討を開始した。
新設する製造設備は、廃食油・獣脂などの廃棄物や副産物を主な原料とし、2028年度以降に年間約30万トンのSAFに加え、ナフサや軽油留分も製造する予定だ。
両社は今後、ENEOSが有する製造技術や原料調達に関する知見および販売ネットワークと三菱商事の国内外におけるSAF原料調達の知見を組み合わせ、国産による量産供給体制の構築を目指す。
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2025.08.13
三菱重工、環境負荷軽減に関するグループの進捗公表 水素混焼対応への改造等
三菱重工業(東京都千代田区)は2月3日、グループが手がける製品・サービス・技術のうち、カーボンニュートラルやDXなどの社会課題解決に貢献する革新的な製品・サービスなど21件を表彰した。
同社は2003年から、社会課題の解決につながる製品とサービスの開発・実用化に関わる取り組みなどを顕彰するグループ表彰制度「Best Innovation」を毎年実施している。今年度は、地球環境負荷低減に貢献する案件として13件が採択された。
水素混焼可能な既設ガスタービン発電プラント改造
三菱重工は2015年、沖縄電力(沖縄県浦添市)が保有する「吉の浦マルチガスタービン発電所」のガスタービン発電設備に対し、水素の流量を制御しながら燃料ガスへ混合させるためのプラント設備の追設や制御ロジック改造などを行い、同社製ガスタービンが採用された商用発電設備において、水素混焼運転(体積比30%規模)に成功した。
同社製ガスタービンが採用された商用発電設備における水素混焼は今回が初めてで、今後はこの実績を足がかりに、ガスタービン事業の拡大を図る。
大容量再エネ電源「高効率バイオマス専焼発電プラント」
三菱重工は今回、同社初となる再熱形循環流動層ボイラー、減速反動式蒸気タービンを採用したプラントを開発した。
気象変動に左右されず、大容量で安定したベース電源を担える点に特徴があり、50MW級の場合、石炭焚き発電プラントと比べて、1基当たり年間約30万トンのCO2を削減する。
また、導入拡大に向けては、標準設計を採用し、複数の顧客ニーズに合致する製品を同時並行で提案できる体制を整えた。これまでに6件(総出力約320MW)の建設工事を受注、4プラントはすでに商用運転を開始した。残りの2プラントも2025年4月までに商用運転開始する予定だ。全6件が稼働することで、年間200万トン以上のCO2削減が期待できるという。
環境負荷が極めて低い冷媒採用・ターボ冷凍機開発
三菱重工サーマルシステムズ(東京都千代田区)は、地球温暖化係数(GWP)が1未満となる環境負荷が極めて低いカーエアコン用冷媒「HFO-1234yf」をターボ冷凍機として世界で初めて採用した。
従来機からのリプレースが可能で、冷媒漏洩時の環境負荷を99.9%低減(CO2換算値)できるるほか、急激な電力需要が見込まれる大規模データセンターの要求性能(2500~3000US冷凍トン)に見合った能力を有する。
なお、同製品は令和6年度「気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞した。
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2025.08.12
松山蓄電所が稼働、出力12MW・容量35MWh 日立製蓄電システム活用
日立製作所(東京都千代田区)は8月6日、同社の系統用蓄電システムを活用した「松山蓄電所」が商業運転を開始したと明かした。日立グループが国内向けに同システムを納入するのは今回が初めて。
設計・調達・施工・試験まで、日立グループが一気通貫で実施
稼働を開始した「松山蓄電所」は、四国電力(香川県高松市)とCHC Japan(東京都千代田区)が共同で設立した事業会社、松山みかんエナジー合同会社(愛媛県松山市)が発注した。定格出力は12MW、定格容量は35.8MWh。
導入した日立の系統用蓄電システムは、スイスチューリッヒに本社を置く日立エナジーの電力変換ソリューションを活用する。同ソリューションを用いることで、電力需給バランスに合わせた効率的な蓄電・放電のほか、高品質な電力を提供するための管理システムや再エネの出力変動に応じた調整力の供給が可能になるという。
なお、今回の開発は、設計から調達、施工、試験に至るまで、日立グループが一括で手がけた。建設では、日立製作所が電力会社向けの系統安定化や蓄電システムの豊富な経験を活かし、要件定義や初期設計、プロジェクト全体の管理を担当。日立パワーソリューションズ(茨城県日立市)は変電設備の提供と蓄電所全体の据付工事を、日立エナジーは電力変換ソリューションの提供に加え、試運転業務も担当した。
「電力変換ソリューション」の概要
分散型エネルギー源向けに開発した電力変換ソリューション。導入企業は、持続可能性の目標達成やCO2排出量削減、再エネ貯蔵量の増加 、 電力グリッドの信頼性と回復力向上 などが期待できる。現在、5大陸で6GWが稼働、8.5GWh以上が設置済みまたは建設中である。
今回のプロジェクトは、電力変換システム(PCS)、発電所コントローラー(PPC)、太陽光発電用インバーター(PVI)、太陽光発電と蓄電池を直流で連携する先進マルチポートインバータ(AMPS)などで構成される。
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2025.08.11
三菱HCら、積雪寒冷地でペロブスカイト太陽電池の実証 耐久性を検証
三菱HCキャピタル(東京都千代田区)は8月6日、エネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)、北海道電力(北海道札幌市)と共同で、ペロブスカイト太陽電池の実証実験を開始すると発表した。検証例が少ない低温環境下や実際の利用環境に近い実験施設で、同太陽電池の耐久性や発電特性を検証する。期間は2025年8月から2026年10月まで。
マイナス25℃の極寒地でも発電できるのか
実証は、2025年8月から11月までは北海道電力の恒温恒湿室で、2025年11月以降は北海道電力の実験住宅を使って行われる。
恒温恒湿室によるラボ試験では、マイナス25℃という低温環境をつくり出し、ペロブスカイト太陽電池の発電特性などを検証。実験住宅のフィールド試験では、窓・外壁面に太陽電池を設置し性能を評価する。
同実証のとりまとめ役を担う三菱HCキャピタルは、太陽電池および蓄電池の調達のほか、経済性分析を担う。エネコートテクノロジーズは、同太陽電池の製造を、北海道電力は、実証施設の提供や設置工事に加え、試験データの取得・分析を担当する。
3社は今後、同実証を通じて、発電特性の把握や積雪寒冷地にも適応可能な施工方法のノウハウを獲得し、ペロブスカイト太陽電池の社会実装を牽引していきたい考えだ。
YKK APは札幌・雪まつりでペロブスカイトの効果を検証
積雪地でのペロブスカイト太陽電池の実証では、YKK AP(東京都千代田区)が2月、「さっぽろ雪まつり」会場でペロブスカイト太陽電池を用いた建材一体型太陽光発電(BIPV)を設置する実証を行い、積雪条件下での垂直設置の有効性を確認している。
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