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2025.12.14
恵那電力、カーボンオフセット「栗きんとん」開発 4万個で1tのCO2相殺
新電力の恵那電力(岐阜県恵那市)は12月1日、J-クレジット制度を活用した「カーボンオフセット栗きんとん」を開発したと発表した。製造過程で排出されるCO2を恵那電力由来の環境価値でカーボンオフセット(相殺)する。
恵那市保有の環境価値を地元の特産品に活用
恵那電力では、恵那市内10カ所に設置した太陽光発電設備由来の環境価値(非化石証書)を同市に提供。これを市内事業者が販売する商品に付与することで、カーボンオフセット商品として販売するプロジェクトを支援している。
今回、地元菓子店の良平堂が取り組みに賛同したことで、「カーボンオフセット栗きんとん」が商品化された。同商品開発では、4万個を生産する過程で1tのCO2が相殺されるという。
商品は2026年2月頃まで良平堂店舗やウェブサイトで販売するほか、同市のふるさと納税返礼品として入手できる。
恵那電力は今後も、カーボンオフセット商品開発を継続的に支援し、さらなる商品開発を行っていく方針だ。
恵那市、地元域企業と連携し、再エネの地産地消を推進
恵那市は、「ゼロカーボンシティえな」を掲げ、2050年までにCO2排出実質ゼロ実現を目指している。達成に向けては、再エネの導入と地域経済の活性化に注力。環境に配慮した特産品開発もこの一環である。
恵那電力は、岐阜県恵那市、日本ガイシ(愛知県名古屋市)、中部電力ミライズ(同)の3者が共同出資する地域新電力で、2022年4月に事業を開始した。自社保有の太陽光発電設備および電力貯蔵用NAS電池により、FITに頼らない自立した再エネ活用を目指す「恵那モデル」を掲げ、カーボンニュートラルと地方創生の両立に取り組んでいる。
【参考】
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2025.12.13
福岡県の物流施設で九州最大約3.7MWメガソーラー稼働 日本ベネックス
日本ベネックス(長崎県諫早市)は11月5日、吉田海運ロジソリューションズ(同・佐世保市)が開発した福岡県久山町の物流施設「YKW久山久原」の屋根に、出力約3.7MWの太陽光発電所「ベネックス久山ソーラーポート」の運転を開始したと発表した。オンサイトPPA・全量FIP売電の2つの発電所を設置した点が特徴だ。
発電した電力は、自家消費のほかFIPで売電
日本ベネックスは今回、吉田海運ロジソリューションズの物流施設「YKW久山久原」の屋根を賃借し、太陽光発電所を設置した。太陽光電池容量は約3659.2kW、内訳は自家消費分(オンサイトPPA)が約0.5MW、全量FIP分が約3.1MW。全量FIP部分の年間発電量は、一般家庭約1155世帯分の消費電力に相当する約347万kWhを見込んでいる。
太陽光パネルはチントソーラー製、PCSはSUNGROW製と、いずれも中国メーカーの製品を採用。屋根借り方式の太陽光発電設備としては、九州最大級の規模となる。
なお日本ベネックスが吉田海運グループと協業するのは今回が初めて。
保有する自社発電所は52件、総出力は約70.2MWに
日本ベネックスは8月26日、長崎県諫早市に設置したFIT太陽光発電所「ベネックスソーラーポート」のFIP制度移行と蓄電池の併設が完了。9月24日には、京都府井手町の物流施設「田辺西物流センター」屋根にて、「ベネックス京都ソーラーポート」の運転を開始している。
今回の福岡県内発電所の稼働により、保有する自社発電所は52件・総出力は約70.2MWとなった。このうち物流施設の屋根借り太陽光発電所は35件・総出力約61.3MW、FIP太陽光発電所は27件・総出力約49.3MW。
日本ベネックスは今後も、太陽光発電所の建設および運営を通じて、再エネの普及拡大を図るとしている。
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2025.12.12
パシフィコ・エナジー、補助金に依存しない蓄電所を稼働 東京エリアへ参入
パシフィコ・エナジー(東京都港区)は12月9日、補助金に依存せず自己資金のみで開発したフルマーチャント型の系統用蓄電所「小金井蓄電所」(東京都内)の商業運転を開始した。
この稼働により同社は、北海道・九州に続き、3エリア目となる東京エリアの電力市場への参入を果たした。今後は高圧・特別高圧の系統用蓄電池に加え、太陽光発電所との併設型蓄電池の開発も全国的に拡大していく。
一貫した自社体制で蓄電池事業を推進
小金井蓄電所の出力は約2MW、容量は約10MWhで、5月に建設を開始した。開発から設計・調達・建設管理、市場取引方針の策定、アセットマネジメントに至るまで、一貫した自社体制で推進したのが特長。同社は、独自の市場分析とトレーディング手法と取引実績により、複雑で予測が難しい電力卸売市場において、補助金に依存しないフルマーチャント型での開発が実現したとし、今後は、さらなるスケールアップを図り、2030年までに約660MW/2.9GWh規模の導入を目指す。
2021年に系統用蓄電池事業に参入、北海道や福岡で商業運転
同社は、2021年以降、系統用蓄電池事業の開発を本格化し、2023年に北海道札幌市と福岡県糸島市で、電力市場向け系統用蓄電所の商業運転を開始した。複数エリアでの事業展開を通じて、地域ごとの系統特性や市場構造に対応する知見を蓄積しており、今後の全国展開に活用していく。
なお、北海道と九州の系統用蓄電池事業は、資源エネルギー庁の補助金に採択されている。また、エナリス(東京都千代田区)が系統用蓄電池の制御支援サービスを提供している。
再エネ電源と蓄電池によるグリッド・パリティを実現へ
パシフィコ・エナジーは再生可能エネルギー発電所の開発会社で、2012年の設立以来、累計1293MW(直流ベース)の太陽光発電所を開発・竣工している。ゴルフ場跡地を再利用した太陽光発電所では、除草剤を一切使用せず、より豊かな自然環境を再生する取り組みを行っている。
同社は、日本国内での太陽光発電と蓄電池事業での経験に加え、海外における先行事例から得た知見を活かし、再エネ電源と蓄電池の相互補完によるグリッド・パリティの実現、地域共生型の電源開発、主力電源化を見据えた長期安定電源の運営を目指して、今後も取り組んでいく。
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2025.12.11
佐川急便の九州中継センター着工へ 自家消費型太陽光採用でCO2削減
不動産の賃貸・管理・開発事業を展開するSGリアルティ(京都府京都市)は12月8日、福岡県篠栗町で「(仮称)佐川急便九州中継センター」の新築工事を着工したと発表した。太陽光設備の採用をはじめ環境に配慮した計画が検討されており、ZEB readyなどの環境認証取得が見込まれる。竣工は2027年5月の予定。
省エネ性能向上とともに、エネルギー消費量を削減
新施設は、九州自動車道「福岡IC」から約2.6kmに位置し、福岡市内や九州全域へのスムーズなアクセスが期待される。地上2階建てで、敷地面積は6万6853.43m2、延床面積は3万4270.92m2。
施設の屋根には、自家消費型太陽光発電設備を設置。発電した電力を施設内で使用することで、CO2排出量の削減と電力コストの低減を図る。また、建物の省エネ性能を最大限に高めるとともに、エネルギー消費量の削減を目指すとしており、CASBEE Aランク・ZEB readyなどの環境認証の取得を目指す方針だ。
災害対策を備えた設備も完備
環境負荷低減に向け、Low-Eガラスや全館LED照明、雨水流出抑制施設を採用するほか、72時間の稼働を可能にする非常用発電設備を設置。災害時においても事業継続できる事業継続計画(BCP)とする。
拠点集約によるCO2削減効果にも期待
SGホールディングス(京都府京都市)は現在、全国に25ある中継拠点を東京・関西・九州の3つの拠点に集約する大規模な再編計画を進めている。今回の建設プロジェクトもこの一環で、佐川急便(同)の既存の4拠点と2拠点の一部が新施設に集約されることとなる。
同社HDは、今回の拠点集約による中継業務の効率化で、積載効率の改善やトラック台数の適正化、それに伴うCO2排出量削減などの効果を見込む。
なお新施設には、最大117台の同時接車が可能なトラックバースや185台の大型駐車場が設けられるほか、充実した休憩スペースを確保する予定で、これにより、トラックの待機時間や荷物の積み降ろし時間の短縮、ドライバー・倉庫内のスタッフの労働環境の改善にもつながるとしている。
SGリアルティは今後も、顧客ニーズや社会課題に対応しながら、環境に配慮した物流不動産開発を推進していく。
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2025.12.10
後発地震注意情報「通常の生活」しながら避難グッズなど備えを 防寒対策も必要、1週間程度は防災対応
青森・八戸市で8日夜に発生した震度6強の地震。
今回の地震では初めて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表され、対象地域の住民に警戒が呼びかけられています。どのような備えをすればいいのか、地震学が専門の東京科学大学の中島淳一教授と見ていきます。
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の対象地域は、北海道から千葉県まで182の市町村です。
すぐに避難してくださいということではなく、1週間程度、防災の対応をしっかりとってくださいと呼びかけるものです。そして今後1週間で大規模な地震が発生する可能性は、平常時は約0.1%ですが10倍の1%まで高まっているということです。
ただこの情報は、地震を予知するものではなく防災を呼びかけるものということです。青井実キャスター:
今後1週間程度、備えが必要だということですが、警戒はどれくらいまで必要でしょうか?東京科学大学・中島淳一教授:
まず1週間というのが1つの区切りになると思いますが、これに科学的根拠があるわけではありません。
過去の例を見ますと、数日以内の場合もあったり、数カ月ということもあるので、1カ月ぐらいは注意していただくのが良いと思います。実際にどんな備えが必要なのかということですが、具体的に見ていきます。
気象庁などは、通常の生活をしながら「避難グッズ」を日中は常時携帯することや、就寝時は枕元に置いていてほしいといったことを呼び掛けています。
避難グッズの中にマイナンバーカードや通帳、お薬手帳などを入れてほしいとしています。そして、枕元に靴や避難グッズを置いたり、避難できる態勢で就寝をしてほしいとしています。
さらに子供や高齢者は同じ部屋で寝てほしいなどと呼びかけをしています。そして八戸市の10日朝の最低気温は氷点下1度の予想になっていて、寒さ対策も重要です。
避難用持ち出し袋に入れておきたいものとして、毛布、アルミ保温シート、帽子・手袋、カイロ、厚手の衣類やレインコートなどをぜひ備えていただきたいということです。
青井実キャスター:
中島さん、基本的な対策とともに寒さ対策も必要になってきますね?東京科学大学・中島淳一教授:
この時期は低体温症が非常に怖いので防寒対策、最大限にしていただきたいと思います。また、雪国ならではの対策として、道路にすぐ出られるようにしてほしいということです。
家の周りの雪かきをできる間にしておくということ、大きな地震に備えて玄関から道路までの避難経路を確保していくことが重要だということです。青井実キャスター:
山口さん、日常の生活をしながら備えもするというかなり厳しい状況ですが、その辺りどうみますか?SPキャスター・山口真由氏:
できることも多いと思うんですよね。特に積雪時の避難は時間がかかるので、それを確認しておくこと。
最悪と言われる真冬かつ深夜に備えるということも必要かなと思います。青井実キャスター:
今発表されている地域以外の方も警戒した方がいいですか?東京科学大学・中島淳一教授:
今回の地震が南海トラフ地震を誘発することはまず考えられません。ただ、対象となっている地域に関しては、日ごろの備えを今一度確認していただく機会にしていただくのはいいと思います。青井実キャスター:
ただ1週間程度といわれても、実際にいらっしゃる方はかなり不安な気持ちで過ごされていると思います。さっきVTRで「備えをすることで少し心が落ち着く」とおっしゃっている方もいました。備えをすることは大事だということですね。東京科学大学・中島淳一教授:
平時から備えていただくのが一番の防災対策だと思います。青井実キャスター:
懐中電灯や水、携帯の充電など改めて確認するようにしてください。
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2025.12.09
山口県宇部市の住宅地、ガス漏れ通報相次ぐ 1万2000件に影響
4日午前6時ごろ、山口県宇部市の住民から「元栓を閉めてもガスが漏れている」と110番があった。宇部署や市によると、ガス漏れや火災の通報が60件以上あり、こんろ付近が燃えるといった火災が21件発生。2人が手にやけどを負うなどしたとみられる。供給元の山口合同ガスは市内の約1万2490件でガス供給の停止作業を進めた。
同社は4日午後、山口県下関市の本社で記者会見して謝罪した。同日午前5時45分ごろ、ガスの圧力が通常より高くなる異常が発生。工場から各家庭への供給網の途中にある圧力調整装置を調べたところ、宇部市内に約30カ所ある装置の一部に異常があった。通常の約12倍の圧力がかかったことが確認されたという。
当該の装置は今年2月に点検しており、その際に異常はなかった。圧力が高まった原因は調査中としている。現状で復旧の見通しは立っていないという。
宇部市ではガスを使用できず休業を余儀なくされた飲食店も。食堂を営む男性は「午前7時ごろ、こんろの栓を開けたら『シュー』とこれまで聞いたことのない勢いでガスが出てきた」と話す。調理できず昼の営業を取りやめたといい「40〜50年ほど店をやっているが初めてのことで驚いている。いつ営業再開できるのか」と肩を落とした。〔共同〕
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2025.12.08
再生EVバッテリーで「消えない街灯」 緊急時にはスマホ300台充電可能
一般社団法人 八王子GX推進機構(東京都八王子市)は12月3日、EVの使用済みバッテリーを再製品化した自律型スマート街路灯について、市内への設置を進めると発表した。街路灯は太陽光で発電した電力を蓄電し、少ない電力で点灯する特許技術の仕組みを備える。電源のない地域でも利用でき、非常時には約300台のスマートフォンを充電できる非常用電源として防災力の向上も図る。
廃EVバッテリーを再生し、街灯を点灯
八王子GX推進機構が展開するのは、MIRAIーLABO(東京都八王子市)が開発した自立型スマート街路灯「THE REBORN LIGHT smart」。EVで役目を終え再製品化したバッテリーを搭載しており、上部に設置した太陽光パネルで発電した電力を蓄電することで、夜間点灯する。通常より少ない電力で点灯することができるリフレクター技術で、広範囲へ照射できるのも特長。電線不要のため、山間部や無電化地域など電源インフラが整備されていない場所でも「消えない街灯」として設置が可能だ。
災害対策として非常用電源を確保
さらに、裏面にコンセントを搭載。災害や停電などの緊急時には、約300人分のスマートフォンが充電できる。周辺の防犯カメラや通信機器、センサー類の電源としても活用でき、停電時の電力供給手段としても機能する。
電線に依存しない自律型であることから、災害による断線や停電の影響を受けにくく、地域の防災力やレジリエンス向上にも寄与できるという。
八王子市・商工会議所との連携協定を締結、設置場所を市民から募集
八王子GX推進機構は10月1日、八王子市および八王子商工会議所と「八王子市ゼロカーボンシティ実現に向けた連携協定」を締結。再生可能エネルギーの普及や公共施設への導入、防災・停電対応機能の強化などに取り組む。
今回の取り組みはその一環で、「THE REBORN LIGHT smart」の設置場所を市民から募集しており、市民参加型のプロジェクトとして進める。
なお八王子GX推進機構は、MIRAIーLABO、オークネット(東京都港区)、あいおいニッセイ同和損害保険(同・渋谷区)と共に4月に設立。行政と企業が連携してカーボンニュートラルと地域経済成長を図り、先進的なサーキュラーエコノミー技術を導入することで、防災力を高め、安心して暮らせるまちづくりへの貢献を目指す。
【参考】
・八王子市―八王子商工会議所・一般社団法人八王子GX推進機構とゼロカーボンシティ実現に向けた連携協定を締結しました
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2025.12.07
日本郵船など7社、液化CO2輸送船・新燃料船に共通設計導入 開発を効率化
日本郵船(東京都千代田区)、商船三井(同・港区)など7社は12月1日、液化CO2輸送船と新燃料船などの先進的な船において、MILES(同)が開発と基本設計を担う「標準設計スキーム」を構築することで覚書を締結した発表した。
7社は、MILESが開発した共通の基本設計に基づいて、国内の各造船所が機能設計・生産設計を行うことで、対象とする船の開発・初期設計を効率的に進める。
国際競争力のある船舶の開発・初期設計を実現
覚書を締結したのは、商船三井、日本郵船ほか、三菱造船(東京都港区)、川崎汽船(同・千代田区)、日本シップヤード(同)、ジャパン マリンユナイテッド(神奈川県横浜市)、今治造船(愛媛県今治市)の7社。
各社は標準設計スキームの構築を通じ、国内の造船所とともに、国際競争力のある船舶の開発・初期設計の実現を目指している。今後は、参画する国内の造船所の拡大を図るとともに、事業環境に応じて、対象船の拡大などを検討する。
5社はMILESへ出資、連携を加速
MILES(旧MILNGカンパニー)は、三菱重工と今治造船によるLNG運搬船の共同設計販売会社で、日本シップヤードからも一般商船の設計業務も受託している。1月1日付で社名を変更後、アンモニアなど環境負荷の低い燃料を使用する新燃料船や、回収したCO2を安全・大量に輸送する有効な手段として、今後需要拡大が期待される液化CO2輸送船(LCO22船)の開発・設計業務にも着手している。
川崎汽船、商船三井、日本郵船は、日本における業界の垣根を超えた連携を加速するため、このたびMILESへの出資を決定し、標準設計スキームを活用する多くの国内造船所での建造促進に取り組む。
また、ジャパン マリンユナイテッドと日本シップヤードも、日本造船業の国際競争力が力強く復活できるようMILESへの出資を決定している。MILESが提供する標準設計が国内造船業界において幅広く活用されるよう各社との連携を深めていく。
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2025.12.05
ダイヘン、初の消防認定「防災用蓄電池パッケージ」を販売 平常時にも活用可
ダイヘン(大阪府大阪市)は12月15日から、リチウムイオン電池を採用した消防・防災設備用の非常用電源「防災用蓄電池パッケージ」の受注販売を開始する。
同製品は、国内で初めて消防認定を取得。非常時だけでなく、平常時の再エネ活用や電力のピークカットにも使える。低騒音や排気ガスはなく、電気料金・メンテナンス費用削減など、非常用電源市場において、新たな選択肢を提供する。
消防法改正で非常用電源として設置可能に
非常用電源は、現在、介護施設や病院、工場、商業施設、ビル、公共施設など日本全国で約20万台が設置されており、そのうちの大半が非常時のみで稼働するディーゼル発電機だという。
今回、ダイヘンが市場投入する製品は、7月の消防法改正により常用・非常用兼用のリチウムイオン蓄電池が非常用電源として設置可能となったことを受け、同社が国内初の消防認定を取得して販売するもの。消防認定は12月中に取得する予定。
「防災用蓄電池パッケージ」の仕様は、定格出力が50kW。リチウムイオン電池の蓄電池容量は50kWh(初期公称容量)。騒音値は約75dB(設置条件により対策が必要な場合があり)。一般的なディーゼル発電機の騒音値は約105dB。
20年間でトータルコストを10%以上削減
製品の特長として同社は、安定・安全な稼働とコストメリットを挙げる。
平常時も活用することで、非常時の不始動や異常停止を未然に防止することができる。また、一般的なディーゼル発電機と比べて低騒音で、振動・排気ガス(黒煙)の発生がなく、稼働時の環境負荷を軽減する。
コストメリットでは、電気料金やメンテナンス費用の削減などにより運用開始後20年間でディーゼル発電機と比較しトータルコストを10%以上削減できると試算している。
電気料金は、平常時に電力のピークカットや、電力量単価が安い時間帯の電気を充電し使用することで削減する。自家消費型の太陽光発電設備を設置する施設では、余剰電力を蓄電池に貯めて使用することで、さらなる電気料金の削減ができ、脱炭素経営にも貢献する。
メンテナンス費用は、ディーゼル発電機で必要となる負荷試験、燃料・オイル・冷却水などの消耗品交換が、蓄電池ではすべて不要なため、大幅削減が可能となる。負荷試験は、実際に発電機を稼働させて消防設備などへの電力供給に問題ないかを確認する試験で、消防法で年一回の実施が義務付けられている。このほか、設置場所や周辺環境により必要となる騒音・振動・排気ガス対策費用が不要となる。
特定防火対象物向け非常用電源の役割
不特定多数の人が出入りする建物や災害時に避難援助を必要とする人(要介護者や障害者、入院患者など)が利用する施設「特定防火対象物」には、消防法、建築基準法に基づき非常用電源の設置が義務づけられている。
非常用電源は、停電時にスプリンクラー、屋内消火栓、火災報知器などの消防用設備や非常照明、排煙装置、非常用エレベーターなどの避難設備を稼働させ、有事の際に人命や財産を守る重要な設備で、使用時には確実に始動することが求められる。
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2025.12.04
キオクシア、四日市工場に太陽光導入 出力2.7MW・3棟目のPPAモデル
キオクシア(東京都港区)は12月1日、SMFLみらいパートナーズ(同・千代田区)と連携し、三重県四日市にある「四日市工場」新・第2製造棟に、PPAモデルを活用したオンサイト型自家消費太陽光発電システムを導入し、運転を開始した。四日市工場がPPAモデルを導入するのは今回が3棟目。この取り組みによる工場全体のCO2排出量削減効果は年間約4600tとなる見通し。
稼働済みの製造棟と合わせ、出力は約10MW・年間発電量は11GWhに
PPA導入に向け、キオクシアグループ会社であるキオクシアエネルギー・マネジメント(三重県四日市市)は、SMFLみらいパートナーズと、オンサイト型自家消費太陽光発電サービスに関する契約を締結した。
これに基づき、SMFLみらいパートナーズは、製造棟の屋根に出力約2.7MWの太陽光パネル(合計4600枚)を設置し、発電した電力の全量(年間発電量約3100MWh)を同工場に供給する。これにより、すでに稼働済みの第6製造棟・第5製造棟と合わせ、工場全体の発電設備能力は約10MW・年間発電量は11GWhに強化される見込みだ。
なお第6製造棟は2023年6月に、第5製造棟に2024年7月に稼働を開始。いずれもSMFLみらいパートナーズがサービスを提供した。
2040年度までに再エネ比率100%を目指すキオクシア
キオクシアは2021年、米Appleのサプライヤーとしてクリーンエネルギーへの取り組みを表明。また、キオクシアグループとして、2040年度までに再エネ比率を100%とする目標を掲げ、2023年に四日市工場のほか、岩手県北上市の北上工場にて自家消費型太陽光発電システムの導入を開始した。
キオクシアエネルギー・マネジメントは、2023年8月に設立したグループの再エネ運用を担う事業会社。四日市工場では、電力・動力・水・ガスを安定供給とともに、エネルギーの削減・効率化や再エネの活用を推進している。
SMFLみらいパートナーズは、三井住友ファイナンス&リース(SMFL/東京都千代田区)の戦略子会社。環境エネルギー事業では、自家消費型太陽光発電の導入支援やカーボンフリー電力の販売など、再エネ分野におけるファイナンスや出資・開発を展開。不動産事業では、CO2フリー電力導入や環境認証取得などの環境負荷低減策を進めている。
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