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2025.01.27
環境省、再エネなど5分野のCO2削減技術・実証を後押し 25年度公募開始
環境省は1月9日、CO2排出量大幅削減と地域活性化の同時達成に向けて、「交通」「住宅・建築物」「再生可能エネルギー」「バイオマス・循環資源」「社会システム革新」の5分野で、将来的な気候変動対策の強化につながるCO2排出削減効果の高い技術の開発・実証の公募を開始した。今回は1次公募で、公募期間は2月7日15:00(必着)まで。
『環境省R&D事業』1次募集
事業名は2025年度「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業(環境省R&D事業)」。この事業では、民間企業、公的研究機関、大学等から技術開発・実証の課題(提案)を募集し、外部専門家から成る委員会において選定・採択し、委託、補助またはその両方により実施する。
1課題当たりの単年度の予算額は総事業費ベースで3000万円〜5億円。補助事業を含む場合は、当該事業費に対する補助率は1/2以内(最大2.5億円)。提案内容に応じて、委託、補助又はその両方の区分を選択して応募する。実施期間は原則として3年度以内。延長を認めることがある。
なお、既に環境省で実施されている事業との差異が小さく、実施の意義が小さいと判断された提案課題は、対象分野に合致したとしても採択しない。
公募対象に2枠
公募の概要は以下の通り。公募対象枠は下記のアとイで、併願はできない。
(ア)地域共創・セクター横断型テーマ枠
国の政策を踏まえつつ、地域社会におけるニーズと各セクターにおける取り組みについて、相互に連動した課題をテーマとして設定し、様々なステークホルダーがイノベーションのパートナーとして参画する地域共創・セクター横断型の技術開発・実証を実施する。
2025年度は、特に以下のテーマについて重点的に実施する。
「気候変動×住宅・建築」:対象となる技術開発・実証課題の例は次の通り。
- 更なる再エネ導入拡大のための建材一体型太陽光発電システム等の次世代太陽電池の用途開発・実用化
- ストックの省CO2改修技術や共同住宅向け技術の開発
- ヒートポンプ給湯器等の高性能化、低コスト化、寒冷地対応の促進等、高効率な省エネ機器の開発
- エネルギーの使用状況を把握し、見える化やCO2診断等のフィードバックを行うとともに、住宅・建築物の快適性や生産性を確保しつつ、機器・設備について最適な運転の支援を行うエネルギー管理システムの開発
- グリッドと協調することで電力消費を効率化し、調整力を提供することで地域の再エネ導入拡大に寄与するビル・工場等の開発
「気候変動×農林水産・自然」:対象となる技術開発・実証課題の例は次の通り。
- 地域ごとに異なる原料資源を用いた産業形態に対応した資源利用の効率化に係る技術開発
- 地域内で利用率の低いバイオマス原料等を含む多様な資源を安定的かつ持続的に調達する技術の開発
- エネルギー効率の高い熱利用に係る技術開発
- 生物模倣(バイオミミクリー)による革新的な省CO2技術の開発
「気候変動×地域交通」:対象となる技術開発・実証課題の例は次の通り。
- 大型・長距離モビリティ(自動車、鉄道、船舶、産業機械等)のインフラを含む電動化に係る技術開発
- 従来のエンジンでも使用可能な非化石燃料の製造(バイオ燃料・合成燃料等)に係る技術開発
- 複数のモビリティで構成される交通システム全体のエネルギー消費量を最小化するためのプラットフォーム構築(エネルギーマネジメント、モーダルシフト等)
(イ)ボトムアップ型分野別技術開発・実証枠
将来的な地球温暖化対策の強化につながり、各分野におけるCO2削減効果が相対的に大きいものの、開発リスク等の問題から、民間の自主的な取組だけでは十分に進まない技術開発・実証を実施する。
応募方法について
応募様式等をダウンロードし、公募要領・作成要領に従って必要事項を記載の上、所定の方法で提出する。
2024年度事業では14件を採択
2024年度事業では、1次公募で7件、2次公募で7件を採択している。
地域共創・セクター横断型テーマ枠の「気候変動×住宅・建築」では、タイガー魔法瓶らの「ステンレス密封長寿命不燃真空断熱パネル技術開発・実証」、「気候変動×農林水産・自然」では、東山フイルムらの「革新的な氷雪付着防止材料による積雪地帯における太陽光パネルの発電効率向上実証事業」、「気候変動×地域交通」では、井本商運らの「普及型第二世代電気推進船及び低コスト化・標準化を実現する汎用プラグインハイブリッド電気推進船(PHEV)プラットフォームの開発と実証」が採択されている。
ボトムアップ型分野別技術開発・実証枠では、東芝エネルギーシステムズらの「岩石蓄熱プラントの技術実証および地域社会に適した大規模蓄熱エネルギーマネジメントモデルの技術開発」や、豊田通商らの「風力発電の発電効率向上に向けた機械学習を用いた最適制御の技術開発・実証」などが採択されている。
また、2023年度事業で採択された、マクニカは、この事業の一環で、フィルム型ペロブスカイト太陽電池(PSC)の実用化に向けた大規模実証を実施している。同じく2023年度事業で採択された住友商事らは、もみ殻由来のバイオ燃料・バイオケミカルを製造する実証実験に取り組んでいる。
脱炭素社会と循環共生型社会を構築へ
脱炭素社会の実現に向けて、各地域の特性を活かして、脱炭素かつ持続可能で強靱な活力ある地域社会を構築することが求められている。この事業は、CO2排出量大幅削減と地域活性化の同時達成、これらを通じた「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」で掲げる早期の脱炭素社会の実現、ひいては第六次環境基本計画に掲げる「循環共生型社会」の構築に貢献することを目的としている。
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2025.01.26
中央開発、地中熱を活用した帯水層蓄熱システムを脱炭素化ツールとして促進
建設総合コンサルタントの中央開発(東京都新宿区)は1月7日、地中熱を活用したカーボンニュートラルの実現に向けて、大規模帯水層蓄熱システムの技術支援の取り組みについてとりまとめた。
同技術の先進国であるオランダに比べ、地層の複雑さや法規制などの問題から開発・導入が遅れている日本において、同社の技術を紹介し、導入実績の公開とともに、普及促進を目指す。
オランダでは主流のATES
帯水層蓄熱システム(ATES)とは、地下水を豊富に含んだ帯水層を巨大な蓄熱槽として活用し、夏季の冷房時温排熱を貯蔵し冬季の暖房に活用する技術(冬季の暖房時冷排熱を貯蔵し、夏季の冷房に活用する技術)をいう。オランダでは、建物空調における熱の再生可能エネルギー技術として主流となっているが、日本では地層が複雑なことや、法規制・ノウハウが少ないなどの問題から、開発や導入が遅れている。
同社は、大林組(東京都港区)、三菱重工サーマルシステムズ(同・千代田区)と共同で、愛三工業(愛知県大府市)の安城新工場において、大規模帯水層蓄熱空調システムを提案。脱炭素化に向けたソリューションとして採用されている。
また、大阪府大阪市や大阪公立大学(大阪府大阪市)、森川鑿泉工業所(同・摂津市)等に協力して、このシステムの開発や普及促進を行っている。
愛三工業・安城新工場における取り組み
愛三工業は2023年12月、主に水素関連製品・電動化製品を製造する「安城新工場(仮称)」を建設すると発表した。大林組は2023年4月に、この安城新工場において、700kW以上の大規模帯水層蓄熱空調システムをはじめとする省エネ技術などを活用し、工場全体のカーボンニュートラル化を進めていることを発表している。
安城新工場の大規模帯水層蓄熱システムでは、空調延べ床面積約1万m2をまかなう700kWのヒートポンプに見合った最大100m3/hの揚水と安定した全量還水を実現する揚水・還水切換型熱源井の設置技術を提供する。新工場では、このシステムの導入により、従来の空調システムに比べて約52%のエネルギー削減を見込んでいる。
この新工場の建設にあたり、中央開発は帯水層蓄熱システムの導入検討と井戸設置業務などのソリューション提案を行ってきた。
大阪市域における地下水の有効利用検討
大阪市では、2015年から産学官連携による大容量帯水層蓄熱利用システムの技術開発・実証事業を実証し、普及拡大をめざしている。中央開発は第一回検討会議より携わっており、2016年度うめきた実証事業や、2018年度大阪市域における地盤環境に配慮した地下水の有効利用に関する検討結果(第1次とりまとめ)など多数のプロジェクトに協力している。
ATESにおける井戸掘削技術の開発
地中の温度は地下10~15メートル以上の深さになると、年間を通して温度が一定になり、地下水の流れが遅い場合、ほぼ年間平均気温から+1℃程度になっている。そのため、地中の温度は、暑い夏では涼しく、寒い冬では暖かくなる。この温度差を空調などに利用するのが一般の地中熱利用で、さらに、冷暖房の排熱を、季節を超えて帯水層に蓄熱し、冷暖房に必要なエネルギーをより減らすエコな取り組みが、帯水層蓄熱システム(ATES)となる。
ATESでは、1対の井戸を設置して一方の井戸から汲んだ地下水の熱だけを利用し、もう一方の井戸に100%戻すこと(全量還水)を基本とする。このため、ATES実装のための井戸掘削では、「リバースサーキュレーション工法」という手法を用いる。この工法では、帯水層の透水性や井戸の還水性能に悪影響を与えるベントナイトを使用せずに、堀削を行う。
井戸掘削の際には、掘削泥の粘度やpHを管理し、水圧のバランス調整を行い、掘削孔の安定を保つなど、施工時の技量が必要となる技術だ。
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2025.01.25
パナソニック、独グループ会社ビルで3電池による電力需給運用の実証
パナソニック(東京都港区)は1月8日、独のグループ会社パナソニック インダストリー ヨーロッパのオフィスビルで、純水素型燃料電池と太陽電池を活用し電力を賄う実証を2025年春に開始すると発表した。この取り組みにより、オフィスビルは100%再エネ化される見込みだ。
10kW新型・純水素型燃料電池を導入
同社は2024年12月、水素を活用するエネルギーソリューションの総称を「Panasonic HX」と定めた。
同ソリューションでは、5kWタイプと10kWタイプの純水素型燃料電池を、太陽電池・蓄電池と組み合わせた3電池の活用により、高度な連携制御を行う。これにより、電力需要変化や天候による再エネの出力変化に追随する電力需給調整を行い、発電の余剰や無駄を抑えた安定供給を実現する。
これまで滋賀県草津にある燃料電池工場のほか、海外では英国ウェールズ・カーディフの電子レンジ組立工場に実証施設を導入してきたが、今回初めてオフィスビルを対象に、水素を活用した再エネによる電力需給運用の実証を行う。なお、水素型燃料電池は、10kWタイプの新型を導入する。
今後は、さまざまな使用シーンや地域特性に最適なソリューションを開発するとともに、水素事業に関連する現地パートナー企業やビジネス顧客との関係構築に取り組んでいく。
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2025.01.24
省エネ支援拡充を パルシステム連合会が政府案に意見
パルシステム連合会(東京都新宿区)は1月21日、昨年末に政府が策定した第7次エネルギー基本計画案のパブコメ募集開始を受け、武藤容治経済産業大臣宛に意見書を提出したと発表した。省エネ支援の拡充のほか、再エネ転換の見直しや原子力発電ゼロなどを求めた。
再エネ電源構成比の見直しなどを要望
同連合会は今回、原子力や化石燃料に依存しない脱炭素社会の実現に向けて、以下5項目に関する提言を行った。
1.エネルギーに関する国民各層の理解促進に向けた啓発強化
2.エネルギー需要量の大幅縮小を可能とする社会の構築を目指すための支援制度の拡充
3.原子力発電ゼロへの早期移行と工程具体化
4.2030年の再エネ導入目標を国際的水準である50%以上とする
5.石炭火力は2030年までに段階的に廃止
第7次エネルギー基本計画案では、2040年度の再エネ電源構成比は、4、5割程度とすることが示されたが、環境や社会の長期的な持続可能性を考慮し、2050年には100%を目指すべきとした。また、「第28回気候変動枠組条約締約国会議(COP28)」で採択された決定文書において、再エネ発電容量を2030年までに世界全体で3倍にするという目標が掲げられたことを挙げ、2030年時点で50%以上の再エネ導入を目指し、蓄電池の早期開発をはじめ、あらゆる政策を総動員し強力に進めることを求めた。
企業支援に向けては、業務・家庭部門、運輸部門への取り組みの必要性を訴えた。業務・家庭部門では、断熱窓への改修や高効率給湯器の導入に対する支援などの住宅の省エネルギー改修、建築物の省エネルギー改修の支援制度の拡充を、運輸部門では、商用トラックの電動車の導入に対し費用負担が大きく導入が進まない現状を踏まえ、国や自治体の支援制度の拡充、国が定める目標拡大などを意見書に盛り込んだ。
「原発依存度低減」を外した政府案に意見
第7次エネルギー基本計画では、第6次エネルギー基本計画において「可能な限り原発依存度を低減する」とされていた表現が、「安全性の確保を大前提に、必要な規模を持続的に活用していく」と変更された。これに対し、パルシステムは、再稼働に対する不安や使用済み核燃料の最終処分問題が未解決であることから、原子力発電所の再稼働や新規増設費用を国民に負担させることはあってはならない、と提言した。
このほか、化石燃料からのダイベストメント(投資撤退)も含め、脱石炭火力に向かう世界の潮流を示した上で、石炭火力については2030年までの段階的廃止を要求した。
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2025.01.23
都、高機能・住宅用太陽光発電システムを認定 補助を上乗せ
東京都は1月20日から、高機能な住宅用太陽光発電システムに対し助成金を上乗せする補助事業に関する新規認定と認定更新の募集を開始した。期間は2月7日まで。
小型から建材一体型まで多様なタイプが対象
要件の概要
参加要件としては
・国内市場で入手可能なもの
・規格化され型式を有するもの
・製品の保証期間を10年以上に設定するものなどが求められる。
このほか、太陽電池モジュール・周辺機器については、一般財団法人電気安全環境研究所(JET)が定めるモジュール認証やセル実効変換効率を満たすことなども上限となる。詳細は、都のウェブサイトで確認できる。
その他の上乗せ補助対象事業
同事業のほか、2024年度は、高機能PV導入支援として以下のような補助事業を実施している。
・東京ゼロエミ住宅普及促進事業
・建築物環境報告書制度推進事業(特定供給事業者再エネ設備など設置支援事業)
・災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
・住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業
・賃貸住宅における省エネ化・再エネ導入促進事業
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2025.01.22
LINEヤフー、太陽光・バーチャルPPA導入 年間8500kWh
LINEヤフー(東京都千代田区)は1月17日、ヴィーナ・エナジー(同・港区)と、岡山県真庭市に建設される「真庭太陽光発電所(2026年竣工予定)」を活用したバーチャルPPAを締結したと発表した。LINEヤフーがPPAを締結するのは、今回が初めて。
CO2排出量、20年間で74万トン削減へ
今回の取り組みで使用する真庭太陽光発電所は、バーチャルPPA用単体としては国内最大規模となる。
LINEヤフーは今後20年間にわたり、同発電所から年間8500万kWh分の非FIT非化石証書による環境価値を購入する。これにより、CO2排出量は約74万トン削減できる見込みだ。
「追加性のある再エネ利用が不可欠」と判断
LINEヤフーは、国際イニシアチブ「RE100」に参加するほか、2030年度までにグループにおけるスコープ1・2のGHG排出量実質ゼロ、2050年スコープ1・2・3のGHG排出量実質ゼロという目標を掲げている。
これまでも再エネ調達を図ってきたが、今後の使用電力の再エネ化には、国内における再エネの普及が必要であるとし、追加性に着目した。今回のバーチャルPPAは再エネ発電所を新設することから、追加性があるものと判断している。
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2025.01.21
ペロブスカイト太陽電池普及拡大に向けて アイシンら3社プロジェクト開始
愛知県は1月15日、昨年末に開催した戦略会議において、アイシン(愛知県刈谷市)、中部電力ミライズ(同・名古屋市)、関西電力(大阪府大阪市)が共同提案した「ペロブスカイト太陽電池(PSC)普及拡大プロジェクト」の事業化支援を決定したと発表した。
県は同プロジェクトの支援に向けて、学識者や企業、市町村などから成る「あいちペロブスカイト太陽電池推進協議会」を設立するとともに、協議会の構成メンバーを募集する。
公共・民間施設にPSCを設置し、効果を検証
アイシンらが開始するPSC普及拡大に向けたプロジェクトでは、県や市町村の公共施設、民間施設などを対象に、アイシンが製造する太陽電池を実証導入し、効果を検証する。この運用によるCO2排出量削減効果は年間6.6万トンを見込んでおり、今後は実証で得られた成果を基にモデルケースを確立するとともに、有用性を広く訴求していく。
中部電力ミライズと関西電力は、県内におけるPSCの導入ポテンシャルの調査や普及拡大に向けたボトルネックの把握や解決策を検討する。
今後は、愛知県一帯にPSC導入モデルスキームを横展開し、PSC開発メーカーや発電事業者などの投資活性化を図ることで、全国に先駆けた社会実装を目指す。
中電ミライズや関電とともに、実証をサポートする事業者を募集
愛知県が立ち上げる協議会では、PSC実証事業に関するフィールド検討やモデルケースの確立、PR方策の検討、導入ポテンシャル調査、導入拡大に向けたボトルネックの把握・解決策検討などを話し合う。設立は、2025年春頃を予定している。
今回の協議会メンバー募集期間は、2025年1月15日から3月31日まで。参加資格や応募方法など詳細は下記県ウェブサイトで確認できる。
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2025.01.20
東芝ESS、再エネ売買の支援開始 マッチングサイト公開
東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS/神奈川県川崎市)は1月14日、再エネマッチングサイト「EneHub」の公開を開始した。電気を売りたい発電事業者と買いたい小売電気事業者・需要家のやり取りを仲介し、電力の売買を行うフィジカルPPAや環境証書のみの売買を行うバーチャルPPA締結を支援する。
多様な再エネ電源・スキームの売買が可能
「EneHub」は、再エネ売買に関するウェブ専用の無料マッチングサイト。太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど幅広い再エネ電源や、FIP(FITからの移行含む)・フィジカルPPA・バーチャルPPA・補助金申請・非FIT/非FIP電源・余剰電力買取など多様なスキームに対応が可能。契約電力が50kW未満の低圧電源も対象となる。
対応エリアは、北海道・東北・東京・北陸・中部・関西・中国・四国・九州・沖縄と全国を網羅し、2025年1月14日現在、約69MW分の発電所情報が登録されている。
「EneHub」でのマッチング方法
売り手側の発電事業者は、発電量や発電所の開発ステータスなどの発電所情報や希望する売電価格・契約期間などを、買い手側の小売電気事業者・需要家は、希望するエリアなどをそれぞれサイト上で登録する。
小売電気事業者・需要家が購入を希望する発電所を選択すると、同社が仲介役として随時、該当する発電事業者に連絡を行い、円滑なマッチングが実現するとい仕組みだ。
マッチング成立、契約締結後は、同社がインバランスリスクを負担し、発電量の予測・電力広域的運営推進機関(OCCTO)への計画値提出など日々の運用に加え、発電量調整供給契約や需要家主導太陽光発電導入促進事業などの補助金申請など、各事業者が行う必要のある手続きのサポートも行う。
なお、マッチングサイト利用者が電力や環境証書の売買を行う場合は、同社アグリゲーションサービスの契約が必要となる。同社は2022年5月から、再エネ関連サービスとして、再エネ発電事業者向けに「再エネアグリゲーションサービス」を提供している。今後は「EneHub」で得られるデータをサービスに生かし、再エネ市場拡大に貢献していきたい考えだ。
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2025.01.17
気候変動による経済損失、2035年までに年間最大93兆円 WEFが警鐘
世界経済フォーラム(WEF)は12月11日、気候変動リスクに関する2つのレポートを公開した。気候変動対策で遅れをとった企業は、2035年までに年間収益の最大7%消失する可能性があると警鐘を鳴らす。
2035年までに年間収益の7%が焼失する可能性も
同団体は今回、アクセンチュアおよびボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の協力の下、「Business on the Edge: Building Industry Resilience to Climate Hazards(絶体絶命のビジネス:産業における気候災害レジリエンスの構築)」と「The Cost of Inaction: A CEO Guide to Navigating Climate Risk(無行動のコスト:気候リスクをナビゲートするCEOのためのガイド)」を作成し、気候リスクを乗り越え長期的な価値を引き出す企業のためのロードマップを提示した。
レポートの中では、猛暑をはじめとする気候変動による上場企業の固定資産損失は、2035年までに年間5600億~6100億ドル(約85兆円〜約93兆円)に上ると推測している。遅れをとった企業は、2035年までに年間収益の最大7%が消失するという。この数字は、新型コロナウイルス感染症レベルの混乱が1年おきに発生した場合と同様のインパクトだと解説している。
業界別では、電気通信・公益事業・エネルギー関連企業への影響が大きく、仮にエネルギー集約型セクターの企業が脱炭素化に失敗した場合、移行リスクの高まりに直面し、2030年までにカーボンプライシングのみで収益の最大50%が消失する可能性があると分析する。
一方、世界のCEO131人が参加する「CEO気候リーダー・アライアンス」の調査では、気候への適応とレジリエンスに1ドル投資するごとに最大19ドル(約2900円)の損失回避につながるという試算結果がある。これは、急速な移行を実施した場合に、ほとんどの産業が排出コストの50%以上を経済的に削減できるということを示すものであり、CEOや企業がリスクを回避し機会を捉えるための青写真だとしている。
グリーン市場、2030年には約2130兆円規模に拡大
また、レポートでは、進化する気候関連市場は大きな成長機会ももたらすとし、グリーン市場は2024年の5兆ドル(約762兆円)から2030年には14兆ドル(約2130兆円)規模に拡大すると予想する。
いち早く市場に参入した企業はさまざまなセクターやバリューチェーンにまたがっており、最大のセグメントでは代替エネルギー(49%)、持続可能な輸送(16%)、持続可能な消費財(13%)と、いずれもGDPを大きく上回る成長を遂げていると報告した。
世界経済フォーラム取締役のギム・フエイ・ネオ氏は、気候変動対策を積極的に推進する企業の先進的な取り組みは、環境を改善し地域社会を支援すると同時に、企業がどのように価値を創造できるかを示すものだとしている。
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2025.01.16
都、中小企業向け無料省エネ診断ツール提供 CO2削減策提案なども可能
東京都は1月8日、中小企業の省エネ化支援の一環として、「省エネ診断ナビ」の提供を開始した。同ツールを活用することで、事業所のエネルギー使用状況や省エネ対策が無料で診断できる。
簡易診断から本格的な運用改善まで対応可能
「省エネ診断ナビ」は、都がこれまで実施した6000件以上の診断データを基に、都内の中小規模事業所の所有者および使用者向けに省エネルギー対策実施後の 想定効果(CO2排出量の削減量や光熱水費の削減額)をシミュレートするツール。パソコンやスマホ上で事業所の建物用途を選択するだけで、施設における省エネ効果が簡易診断できる。
このほか、事業所での取り組み状況を回答することで 、手軽に始められる省エネ対策を提示する「運用改善診断」や、入れ替えを検討中の空調設備や照明設備について、更新による省エネ効果や光熱水費の削減額を算出する「設備改善診断」も行える。
診断に必要な書類は以下の3つ。
- 直近1年分の電気、ガス、水道などの使用量が分かるもの(請求書や検針票など)
- 診断する事業所の延床面積が分かるもの
- 消費電力など仕様がわかるもの(設備改善診断用)
対象施設は、小売り店舗・オフィスビル・学校・病院・工場・飲食店舗・保健/介護施設・旅館・ホテルなど。
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