- ホーム
- インフォメーション
-
2025.10.01
東北電力、農業由来クレジット活用 農業支援と脱炭素推進の地域モデルを提示
東北電力(宮城県仙台市)は9月24日より、東北6県・新潟県におけるサステナブル(持続可能)な農業の実現に貢献するため、農業由来カーボンクレジットを購入・活用を開始すると発表した。
この取り組みより、生産者は新たな収入源が確保され、就農者の確保や設備導入などにつながる。地域の生産者が創出したクレジットを地域企業が活用することで、農業の活性化を支援するとともに脱炭素を推進する。
エネルギーと農業が連携、共創モデルを発信
今回の取り組みでは、東北・新潟の生産者がJ-クレジット制度の「水稲栽培における中干し期間の延長」という方法論に基づき、温室効果ガス(メタン:CH4)の排出削減量として認証を受けたクレジットを同社が購入する。
購入したクレジットは、同社が主催・協賛するイベントや同社事業所の一部から排出される温室効果ガスのオフセットに活用する。また、顧客ニーズに応じた販売などを通じて、東北・新潟内で有効活用・循環を図ることで、経済的安定性と境保全性の両面から、サステナブルな農業の実現に貢献する。
プロジェクト管理のフェイガーと連携
この取り組みにあたっては、農業由来カーボンクレジットの生成から販売までを一貫して手がけるフェイガー(東京都千代田区)と連携する。クレジット創出を希望する地域・生産者は、東北電力がフェイガーに取り次ぎ、同社のプロジェクトに参加することになる。すでに秋田県の大潟村農業協同組合から賛同を得ており、同農協は2026年度からフェイガーのプロジェクトに参加し、クレジット創出に取り組む予定。
フェイガーは、「東北エリアにおけるカーボンクレジット地産地消推進協議体」を発足、東北銀行(岩手県盛岡市)とも連携した取り組みも進めている。
サステナブルな農業の実現に貢献へ
東北電力グループは創立以来、「地域社会との共栄」を経営理念に掲げている。東北・新潟において、農業は地域経済の根幹を担う重要な産業のひとつで、東北電力は、兼ねてより、事業と地域農業の共存を図る取り組みを進めてきた。たとえば、十和田発電所(⻘森県)では、十和田湖の⽔を活⽤して発電を⾏っており、発電後の⽔はかんがい⽤⽔として活⽤されている。
農業では、近年、収益性の低下、就農者の高齢化・後継者不足、異常気象による高温障害・生育不良などさまざまな課題が深刻化しており、サステナブルな農業の実現が求められている。東北電力では、その実現に向けた取り組みとして7月、エネルギー事業で培った知見をシイタケ栽培に活かすため、農事組合法人のENEX de AGRI(秋田県美郷町)と共同で、新会社「Agri-e」(同)を設立している。また、8月には営農型太陽光発電事業を展開するため、千葉エコ・エネルギー(千葉県千葉市)、Cyrinx(東京都渋谷区)と業務提携した。今回は新たな取り組みとして、農業由来カーボンクレジットの活用を開始する。この取り組みを推進するとともに、その社会的意義を発信していく。
水田由来カーボンクレジットについて
J-クレジット制度は、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用、適切な森林管理、農業での取り組みなどによって削減または吸収された温室効果ガスの量を、「クレジット」として国が認証する制度。
「水稲栽培における中干し期間の延長」では、出穂前に一度、水田の水を抜いて田面を乾かす中干し(水抜き)の期間を過去2カ年の平均より7日間以上延長することで、メタンの排出量を3割削減し、その削減量分を「クレジット」として認証を受けることができる。
同方法論によるJークレジット創出では、Green Carbon(東京都港区)は2023年4月に稲作コンソーシアムを発足させ、取り組んでいる。農家、農業関連機関、企業、自治体など参画者は保有する水田を、このコンソーシアムに登録すると、まとめてJ-クレジットに申請するもので、個々では登録・申請までの申請書作成や手続きなどの簡素化を図ることができる。なお、このコンソーシアムには、2024年5月時点で、合計4万ha以上の農家と、フェイガーを含む約300社以上の企業が参画している。
記事内容へ -
2025.09.30
シャープ、新FIT制度対応エネマネサービス開始 AI活用で2段階制対応
シャープ(大阪府堺市)は9月24日、同社のクラウドHEMSサービス「COCORO ENERGY」において、新FIT制度に対応したエネルギーマネジメントサービスを開始した。同社独自のAIを活用した蓄電池制御を提供し、新FIT制度下の再エネ利用を最適化する。
新FIT制度の「2段階制」に対応
FIT(固定価格買取制度)は、再エネの普及促進を目的に、太陽光発電システムなどで発電した電気を、電力会社が原則10年間、固定価格で買い取ることを国が保証する制度で、2012年7月に始まった。2019年11月以降には、前身の余剰電力買取制度において10年が経過し買取期間が満了を迎える、いわゆる「卒FIT電力」の活用も議論となった。
再エネ電力に関しては、今後も普及促進が見込まれることから、10月1日に制度改定が行われる。新制度では、従来の10年固定を改め、設置後4年間は初期投資を回収しやすくなるよう高単価で買い取り、5年目以降の6年間は市場価格相当での買取に移行する「2段階制」が採用される。
シャープは今回、新制度に合わせ、蓄電池のAI制御を開発。新制度開始日の10月1日から、「COCORO ENERGY」にて提供を開始する。
設置後4年間は、必要な分だけ充電・可能な限り売電するよう制御
新FIT制度では、設置後4年間は、余剰電力を24円/kWhの買取単価で売電できる。夜間の電気代単価が24円/kWhを下回る場合は、夜間電力で蓄電池を最大限充電し、電気代単価が割高な昼間はその時間帯に使い切るだけの余剰電力を充電して残りを売電するのが経済的となる。
同社独自のAIがユーザーの生活パターンを学習し、昼間の時間帯に必要な消費電力量を高い精度で予測。予測に基づき、蓄電池に充電する余剰電力量を制御することで効率的に売電を行い、安価な夜間電力を最大限活用して電気代を削減する。
2段階目移行後は、自動で自家消費を優先するモードに切り替え
4年経過後は2段階目に移行し、買取単価が市場価格相当まで低下する。同社では、買取単価の低下に合わせて、自動でモード切り替えを行う機能を搭載。ユーザーに代わって蓄電池を自家消費運転に切り替えることで、モード切り替えにかかる手間を省き、自動で最適な運転を実現する。
記事内容へ -
2025.09.29
「選手村レガシー」晴海地区 最終超高層タワー2棟が完成 低炭素建築認定
三井不動産レジデンシャル(東京都中央区)など10社は9月24日、東京2020オリンピック・パラリンピック選手村の再開発事業において、最終開発の超高層タワー棟「HARUMI FLAG SKY DUO」が竣工したと発表した。全住戸に蓄電池とエネファームを設置したほか、環境配慮の取り組みを実現し、高い省エネ性能を持つ住宅の証となる「低炭素建築物認定」を取得した。
選手村レガシーとして誕生する街
東京都が実施する晴海五丁目西地区の開発事業は、開発区域のタウンネームを「HARUMI FLAG」として、官民連携の下、街区と道路・公園などを一体的に整備する開発が進められてきた。約13haの広大な土地に、5632戸の分譲住宅・賃貸住宅と商業施設の合計で24棟を建築するほか、保育施設、介護住宅、シェアハウスなどを整備。太陽光発電、蓄電池、水素など次世代エネルギーをフル活用する、人口約1万2000人規模の街づくりとなる。
2024年1月から入居が始まり、同年3月には水素ステーションがオープンし水素の街区供給も開始、、同年5月にはまち開きが行われた。
街のシンボルとなる超高層タワー棟
今回竣工した2棟の「HARUMI FLAG SKY DUO」は、超高層棟50階建て、総戸数1455戸で、湾岸エリアの突端部に竣工した。外観デザインには線の重なりや陰影といった日本らしい美しさを意識したという。
免震構造・制震装置を採用するとともに、劣化対策や省エネ性、バリアフリー性など安心・安全と快適性を追求し、長期優良住宅の認定を取得。また、構造躯体を表す「スケルトン」と内装・設備を表す「インフィル」を分離することで、居住空間の有効面積最大化を実現した。
蓄電池とエネファーム、HEMSなど「低炭素建築」認定
さらに、日本では初めてとなる蓄電池とエネファームの両方を全住戸に設置という特長に加え、1次エネルギー消費量の削減を目指した計画の下、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)、節水機能の高い水栓の採用などにより、「低炭素建築物認定」も取得した。なお、HARUMI FLAGでは、先に完成した分譲街区において、日本で初めて蓄電池とエネファームの両方を全住戸に設置している。
世界でもトップレベルの環境先進型都市へ
多くのエネルギー需要が見込まれるHARUMI FLAGでは、新エネルギーとして注目される水素の日本初となる社会実装によるインフラとしての供給のほか、太陽光や蓄電池などを活用した多重なエネルギーインフラを有効活用する。運用には、AI機能を搭載したエリア・エネルギー・マネジメント・システム(AEMS)を導入し、エネルギーインフラの複雑なエネルギー管理を可能にした。
4つの環境認証を取得したトップレベルの環境配慮
HARUMI FLAGでは、4つの環境認証を取得し、世界でもトップレベルの環境への配慮が認められている。世界的な街づくりにおける環境認証制度である「LEED(リード)」の街づくり部門「ND(近隣開発)」における計画認証と、ランドスケープのサステナビリティを主に評価する「SITES(サイツ)」における予備認証の双方でGOLD認証を取得した。また、生物多様性保全の取り組みに対する新規の環境認証制度である「ABINC ADVANCE(エ イビンク アドバンス)」の第1号物件として認証を取得、国内にて街づくりの取り組み全般を評価する「CASBEE街区」では、マンション開発を中心とする事業として、国内で初めてSランク認証を取得している。
記事内容へ -
2025.09.28
「BEMS」8割超がよく知らず 導入先ではエネルギー可視化進む 民間調査
NEXER(東京都豊島区)とRENOXIA(同・足立区)は9月22日、会社員の男女359人を対象に、BEMS導入に関する共同調査を実施し、その結果を公表した。BEMSの認知度は13.1%にとどまったが、システム導入によりエネルギー使用の可視化につながっていることがわかった。
3割の人が勤務先へのBEMS導入を希望
調査では、86.9%の人がBEMSを知らないことが判明した。そこで、「知らない」と回答した人(N=312)に意味を説明した上で、勤務先や施設で導入してほしいを尋ねた。その結果、31.7%が勤務先や施設で導入してほしいと思うと回答した。
導入肯定派の理由では、「省エネや経費削減につながるから」「空調管理の自動化により快適さと効率が向上する」などの声が寄せられた。一方で、導入否定派からは、「仕組みがわからない」「勝手に操作されるのが不安」「高額な費用がかかりそう」などの意見が挙がった。
エネルギーコスト削減などが導入の主な目的
また、知っていると回答した人(N=47)のうち、31.9%の勤務先または施設が、BEMSを導入していることがわかった。
各者が思うBEMS導入の理由では、「エネルギーコストの削減」(34%)が最も多く、次いで「電気・ガス・空調などのエネルギー使用量の可視化」(27.7%)、「建物全体の運用効率化」(14.9%)が続いた。
BEMS導入により、エネルギーの見える化に貢献
調査では、9割を超える人がBEMSの導入により、エネルギー使用の見える化が進んでいると実感していることが明らかになった。
回答者からは「全社的にデータ管理している」「レポートなども作成されている」「エネルギー消費の内訳がわかるようになった」などの声が聞かれた。
NEXERは、デジタルマーケティング分野でSEO対策やWEBプロモーションを展開する企業。RENOXIAは、工場・倉庫・ビル向けのリノベーション事業などを手がけている。
記事内容へ -
2025.09.27
九電みらい、福岡空港にPXP社製カルコパイライト太陽電池設置 性能検証
九電みらいエナジー(福岡県福岡市)は12月から、次世代太陽電池「カルコパイライト太陽電池」の実証実験を福岡空港(同)で実施する。1m2当たり0.8kgの軽量性と薄型という特徴を持つ同太陽光電池を国際線ターミナルビルの屋根に設置し、性能を検証する。
PXP・日揮・九電工が取り組みを支援
実証で使用する太陽電池は、PXP(神奈川県相模原市)製を使用。日揮(同・横浜市)による取り付け支援の下、九電工(福岡県福岡市)が施工を行う。11月中に設置工事を完了し、2025年12月から2026年2月にかけて発電データを収集。併せて、設備の施工性や設置場所における反射光の影響なども分析する。
なお福岡空港では、実証に関する展示が行われる予定。
タンデム型の普及拡大に向けた取り組み
「第7次エネルギー基本計画」では、再エネの主力電源化に向け、次世代タンデム型太陽電池開発を推進していく方針が示されている。中でも、異なる特性を持つ複数の太陽電池層を直列に重ね、それぞれが異なる波長の太陽光を吸収するタンデム型太陽電池への期待は大きい。
PXPは現在、カルコパイライト太陽電池を重ねるタンデム型モジュールの研究を進め、2024年4月にはペロブスカイトとカルコパイライトを重ねたタンデム太陽電池において変換効率26.5%を達成している。九電みらいエナジーは今後、同社との連携を通じて、同タンデム型の実用化を目指す。
なお、今回の実証は、福岡県の「福岡県ペロブスカイト太陽電池等実証事業」に採択されたことを受けて実施するもの。
【参考】
記事内容へ -
2025.09.26
家電製品協会、「ZEHコーディネーター」新設 専門人材育成を後押し
一般財団法人家電製品協会(東京都千代田区)は9月18日、企業によるZEH推進の活発化を受け、新たな資格制度「ZEHコーディネーター」を創設すると発表した。同制度は、住宅・リフォームの営業現場での提案力を高められるための資格。受験者は、講義や試験を通じて、新ZEHなど省エネ住宅の営業に必要な知識を効率的に習得できる。第1回試験は2026年9月実施。以降、毎年2回(9月・3月)行う。
講義では、専門家が実践的なノウハウを解説
試験は、コンピューターを使ったCBT方式による1科目のみ。受験料は1万4000円(電子テキスト・講義用ウェブ動画込み)で、資格の有効期限は資格交付日から5年間(更新制)。
講義は、販売ノウハウ取得を目的とした実践的な内容となっており、スマホでの視聴も可能。講師は、一般社団法人ZEH推進協議会(東京都港区)理事の宜野座 俊彦氏が務める。
事前アンケートでは、約8割が資格の活用意向を示す
政府は現在、住宅部門の脱炭素化に向け、ZEHなど省エネ住宅の普及に注力しており、今後はZEHの定義見直しやZEH基準の水準を大きく上回る省エネ住宅制度の導入などが控えている。
こうした中、企業各社は専門人材の育成に関心を寄せる。家電製品協会が実施した調査では、約8割の企業が同資格を活用する意向を示したほか、約7割が「人材教育などに活用したい」と回答した。
家電製品の安全利用、環境負荷軽減に注力
一般財団法人 家電製品協会は、「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」に基づき、家電製品の安全な利用と環境負荷の低減を目的とした活動を行う法人。これまでにも「スマートマスター」「家電製品アドバイザー」などの資格制度を整備している。
記事内容へ -
2025.09.25
太陽光パネルのリサイクル義務化見送り、JCLPら抗議表明
日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)は9月18日、太陽光パネルのリサイクル義務化制度の早期実現を求める意見書を公表し、太陽光パネルリサイクル義務化法案の国会提出が見送られている状況に対し、強い懸念を表明した。
「従来の考え方に囚われない柔軟な制度設計を」
太陽光パネルは、2030年代後半から廃棄量が増え約50万tに達する見通し。政府は太陽光パネルのリサイクルを義務付ける法案を検討してきたが、費用負担のあり方を巡り調整が難航し、法案提出を見送った。
JCLPは、意見書の中で、循環経済による資源調達の自立化や静脈産業発展による国内雇用確保、適切な発電施設での運営継続などを通じた乱開発・不法投棄の抑制を同時に進めることが重要と指摘。今後は脱炭素社会と循環社会の両立に向け、自ら取り組みを進めると宣言した。
一方で、事業者の自主的な取り組みだけでは限界があるとし、政府に対し、すべての発電事業者が回収・リサイクルに取り組めるよう、従来の枠組みに囚われない柔軟かつ先進的な制度設計を求めた。
環境大臣、制度案見直しを表明
浅尾 慶一郎環境大臣は8月29日の定例会見で、検討してきた太陽光パネルリサイクル制度の義務化を断念すると発表、制度案を見直すと明かした。会見の中では、所有者負担となっているその他リサイクル関連法制との整合性が指摘されたと説明した。
WWFジャパンらもリサイクル義務化を要求
環境大臣による断念発表を受け、同日、世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン/東京都港区)、国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(同)など9団体は、政府に対して太陽光パネルのリサイクル義務化を求める共同声明を発出。「その他リサイクル関連法の費用負担の考え方と齟齬がある」との指摘については、拡大生産者責任(EPR)が重視される状況を踏まえ、新法で制度的枠組みを変更することに問題がないとの見方を示した。
JCLPは、「脱炭素社会」への移行をビジネス視点で捉える日本独自の企業グループ。アマゾンジャパン合同会社(東京都目黒区)、戸田建設(同・中央区)、積水ハウス(大阪府大阪市)など233社が加盟する。
【参考】
・環境省―浅尾大臣閣議後記者会見録 (令和7年8月29日(金)11:05~11:30 於:環境省第一会議室)
記事内容へ -
2025.09.24
REXEV、高圧などの太陽光発電所向け蓄電池併設の運用を支援 提供開始
REXEV(東京都千代田区)は9月18日、太陽光発電所向けの「蓄電池併設の運用・市場取引支援」を開始すると発表した。まずは高圧連携や特別高圧連携の太陽光発電設備設備およびFIT単価32円以上の太陽光発電設備を対象にサービスを提供する。電気自動車(EV)のエネルギーマネジメントで培った制御・予測・市場連携の知見に基づき、出力抑制やFIP移行リスクに対応し、市場取引を通じて収益最大化を支援する。
蓄電池を活用した次世代エネルギーマネジメント
FIT制度の満了やFIP制度への移行により、太陽光発電事業者が直面する出力抑制・FIP移行・インバランスリスクに対応するため、蓄電池を活用した次世代エネルギーマネジメントサービスを提供する。
提供内容は以下の通り。
・蓄電池導入に関する設計・調達支援
・EMS制御プラットフォームの提供
・運用代行・レベニューシェア・SaaSの組合せによる負担軽減
・収益モニタリング・レポート支援
・市場取引との連携(JEPX値差取引、需給調整市場、容量市場)
初期段階では、高圧の太陽光発電事業者を中心にサービスを提供し、将来的には低圧市場におけるEV+V2Xに替わるソリューションにも展開する。
2つの導入スキームで対応
発電事業者の状況に応じ、発電事業者が蓄電池を投資し、REXEVが運用を代行する「自社投資モデル」と「第三者設置モデル」の2つの導入スキームで対応する。すでに2025年中の運用開始に向けて準備中のプロジェクトが先行するほか、2026年4月ごろを目処に順次運用開始するプロジェクトも予定している。
EV・エネルギー領域の知見を活用し企業や自治体の脱炭素化を促進
同社は企業や自治体向けにEVカーシェアリング事業の開始をフルパッケージでサポートするEVカーシェア支援サービスを展開している。さらに、EVカーシェア事業による知見を活かし、企業の脱炭素化を支援するコンサルティングサービス「グリーンコンサルティング」を2024年10月より開始した。
同社は、将来的には、商用・シェアリングなどで活用されたEVの使用済みバッテリーを適正に評価・回収し、リユースバッテリーとしての再利用を想定しており、劣化レベルに応じて、定置用蓄電池として地域や施設に再導入し、同社の制御基盤と組み合わせ、BCP・再エネ自家消費用途などに再活用する構想を描く。リユース電池やV2G制御、地域PPA事業との接続を通じて、社会実装フェーズへ本格的な展開を目指す。
記事内容へ -
2025.09.23
自治体と企業の環境意識を高める契機に「eco検定」
複雑化・多様化する環境問題に関する知識を幅広く体系的に身に付けられる「環境社会検定試験(eco検定)」は、京都議定書発効翌年の2006年に東京商工会議所が始めた検定試験。東商の初代会頭である渋沢栄一の理念「道徳経済合一」を受け継いだ取り組みとして注目を集めている。2024年度までに累計66万人が受験し、39万人が合格。着実に社会的な認知を得ている。
環境を「自分ごと」として捉える
環境に関する一部分の知識を深掘りするのではなく、幅広い環境問題を歴史的背景から直近のトピックまで網羅的、かつ体系的に学べるのが『eco検定』の特徴だ。業種・職種、企業規模の大小に関係なく、現代のビジネスシーンで活かせる環境基礎知識を学べる。
企業がeco検定を導入する目的の1つは、環境経営や脱炭素の推進へ向けた社員・社内の環境意識の向上や企業風土の醸成だ。「eco検定」によって環境問題に関する正しい知識を学ぶことで、社員1人ひとりにとって環境問題が「自分ごと化」し、会社全体の環境意識の底上げにつなげる狙いがある。
企業におけるeco検定の導入は、社員や講師の日程調整が必要な通常の研修制度より容易だ。試験はオンライン形式で夏と冬の年2回行われ、各受験者が2週間ほどの試験期間中に都合のよい時間帯に受験できるのが強みだ。「団体申込」によって社員の申込状況や試験結果を担当者が簡単に確認できる機能もあり、会社・団体内部での受験状況の管理もしやすい。
東京商工会議所の担当者は「環境問題は急激に変化・複雑化し、目まぐるしく移り変わっています。こうした中、持続可能な社会を実現するためには、『1人ひとりが環境問題を自分ごととして考える』という共通認識を社会全体で醸成することが不可欠です。そのためにも、まずはeco検定を環境問題に取り組むファーストステップとしてもらうべく、検定試験の存在を広く周知し、受験者と合格者(エコピープル)を増やすことが必要だと考えます」と説明する。
経営戦略、KPIにeco検定を組み込む例も
企業の管理職や経営層の受験も進んでおり、社内コミュニケーションの共通言語や、ESG経営を実現するツールとしての利用も広がっている。企業の業種・受験者の職種を問わず、幅広く活用されていることも大きな特徴だ。
特に最近では、経営戦略に環境を取り入れる企業が増加しており、合格者数をKPIに組み込む例もある。また、若手社員の高い環境意識が原動力になり、それに応じる形で経営層も行動を変えるという組織全体の意識改革が見られる。東商の担当者は「若手社員をはじめ、高校生や大学生といった次世代を担う人材の環境意識は非常に高まっています。そのため、昨今の深刻な人手不足の中、会社全体で環境意識の底上げに取り組み、対外的な発信を強化していかないと就職活動で選ばれず、会社としての持続可能性も消失してしまいます。また、入社後のギャップを埋めるためにも、組織側の環境意識改革が求められていると思います」と話す。
目黒区、長岡市など自治体との連携進む
また、近年では世界的なカーボンニュートラル政策の推進を背景に、環境問題への取り組みが全国の自治体にも広がっており、職員や市民の環境意識向上のための一つのツールとしてeco検定を活用する自治体が増えている。中でも東京都目黒区や新潟県長岡市(同市省エネ・再エネ産業振興プラットフォーム)では、地域事業者にeco検定の受験料を補助することで、自治体が主体的に地域全体を巻き込み、持続可能な地域づくりに努めている。
2023年4月に東京23区で最初にeco検定助成制度を開始した目黒区では、先立つ2023年3月に、青木英二区長と東京商工会議所の菅野達之介・目黒支部会長が意見交換を実施。青木区長は「この助成事業が、事業者の方々にとって、地球規模の環境問題を自分ごととして受け止め、できることに取り組む契機となってほしい」と期待を表明。
菅野会長も「区と連携してeco検定の取得を支援することは大変意義深い。環境意識を変えるきっかけとなることを願う」と話した。
「自治体による地域の環境意識向上に向けた取り組みは、今までもあったと思います。しかし、2021年に地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)が改正され、2050年カーボンニュートラル宣言が国の基本理念に組み込まれたことで大きく前進しました。地方自治体としても、これまで以上に環境問題を『自分ごと』と捉えるきっかけとなり、地域を巻き込んだ取り組みの第一歩としてeco検定を活用いただくようになったのではないかと思います」(東商の担当者)
自治体における環境問題への取り組み意識が高まる中で、今後さらにeco検定を通じた連携が期待される。
「受験して終わり」ではなく、合格後の行動につなげる
企業や自治体での活用が広まっているeco検定だが、一般的な検定試験で言われている「合格すること」を終着点に置かず、試験を通じて得られた知識を合格後の実際の活動に活かすことに重点を置いている。
中でも、エコピープルが集まり形成された団体「エコユニット」の優れた環境活動の取り組みを表彰する「eco検定アワード」が特徴的だ。2008年から継続的に開催し、好事例を広く周知することで、受験者の実践的な活動を支えている。今後も合格者支援を通じて、eco検定のさらなる面的な広がりを図り、地域や企業の枠を超えた持続可能な社会づくりの一助となることを目指す。
公式テキストは教材としての評価高く大学で単位認定も
学習のベースとなる公式テキストは、国際会議や政府の動向を含む最新情報を反映し、2年ごとに内容を改訂。最新の動向が幅広く網羅され、ビジネス参考書としても高く評価されている。また、大学では環境分野を中心に授業の教科書として導入されている。一部の大学では「eco検定」に合格することで単位認定も行われているほどだ。
東商の担当者は「各環境分野の最前線で活躍する有識者の方々にご意見をいただきながら、環境人材として必須の知識をブラッシュアップできるよう、テキストに落とし込んでいます」と説明する。
東商創設者・渋沢栄一の理念に合致するeco検定
東京商工会議所を設立し、「近代日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一が唱えた「道徳経済合一」の精神がこのeco検定の底流にも流れている。
「人・企業・地域が自身の利益だけを追求するのではなく、環境問題のような社会全体の取り組むべき課題に1人ひとりが真摯に向き合う、これこそが渋沢栄一が目指した社会であり、その考え方を改めて広めることが商工会議所の責務と考えています。その中で、eco検定が1つのきっかけとなればいいなと思います」(東商の担当者)
記事内容へ -
2025.09.22
三菱HCキャピタル、スコープ1・2排出量約60%削減 目標前倒しで達成
三菱HCキャピタル(東京都千代田区)は9月17日、「2030年度にGHG排出量(スコープ1・2)を2019年度対比で55%削減する」という目標を前倒しで達成したと発表した。オフィスビルでの再エネへの切り替えや非化石価値の購入が主な要因だという。
再エネ切り替えやオフィス統廃合などの施策により、GHG排出量約6800t削減
この目標は、「2023~2025年度中期経営計画」の非財務目標として掲げられたもので、三菱HCキャピタルは国内の連結子会社とともに、入居するオフィスビルにおいて、オーナーを通じて再エネ由来電力への切り替えを実施した。
2024年度は、この再エネ切り替えやオフィス統廃合により、GHG排出量を4800t-CO2eを削減。また、再エネ由来電力に切り替えていないオフィスビルに入居する拠点については、再エネ事業を展開する子会社である三菱HCキャピタルエナジー(東京都千代田区)が保有する太陽光発電所を指定した、トラッキング付き「非FIT証書(再エネ指定)」を購入し、GHG排出量を約2000t-CO2e削減した。これらの取り組みにより、スコープ1・2排出量は約60%削減した。
購入した非化石価値は第三者保証を取得
三菱HCキャピタルエナジーから購入した非化石価値については、第三者保証を取得し、透明性と信頼性を高めた。対象は、GHG排出量スコープ1・2(ロケーション基準、マーケット基準)および企業のバリューチェーンで発生するその他間接GHG排出量スコープ3(カテゴリー1・2・3・5・6・7・13・15)。
三菱HCキャピタルエナジーは、グループが保有する再エネ発電所から必要となる分の非化石価値を、一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX/東京都港区)の取引口座を通じて、三菱HCキャピタルに提供した。今後オフィス移転や拡張を行う際にも、使用電力の増減に応じた非化石価値の購入が可能になるという。
同社グループは引き続き、脱炭素社会の実現に向け、自社のGHG排出量削減に加え、三菱HCキャピタルエナジーらグループ企業による再エネ電源開発や再エネ電力・非化石価値の販売などを推進し、企業の脱炭素を支援するソリューションを提供していく。
記事内容へ





































































