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2025.10.21
「カラオケまねきねこ」、東京エリア69拠点をオフサイトPPAで再エネ化
コシダカ(東京都渋谷区)、エナリス(同・千代田区)、エナリス・パワー・マーケティング(EPM/同)、ファームランド(群馬県前橋市)の4社は10月15日、オフサイトPPA契約を締結したと発表した。同契約に基づき、コシダカが運営する「カラオケまねきねこ」などの東京エリア69拠点に対し、追加性のある再生可能エネルギーを供給開始した。
東京エリア69拠点を再エネ化、年CO2排出量間5076tを削減見込み
この取り組みにより、「カラオケまねきねこ」の店舗など東京エリア69拠点における使用電力量約1269万kWhのうち約19%を、10年間にわたりファームランドが群馬県安中市に所有するコシダカ専用の太陽光発電設備から調達する。
オフサイトPPAで不足する電力は、EPMがトラッキング付非化石証書を活用し、実質再エネ100%の電力を供給することで、東京エリア69拠点で年間5076tのCO2排出量が削減される見込み。この排出量は、コシダカの2023年度GHG排出量実績(スコープ1およびスコープ2の合計)の約11%に相当するという。
群馬県で農家の所得向上に向け事業展開を行うファームランド
ファームランドは、耕作放棄地を活用し、主に群馬県内で太陽光発電事業を拡充する。この成果を地元農家のために還元し、持続可能な農業の支援および農家の所得向上につなげる取り組みを行う。今回、コシダカの創業地が群馬県前橋市であることから、同県で事業を展開するファームランドとともに、この契約を通じて同県の経済発展にも貢献する。
また、エナリスとEPMが展開するオフサイトPPAサービスは、脱炭素を推進する企業と再エネ発電事業者をマッチングするだけでなく、企業・発電事業者がそれぞれに必要とする付加サービスをセットにして提供するのが特長で、企業にあった脱炭素化が進められるというメリットもある。
オフサイトPPAによる再エネ化に取り組むコシダカグループ
国内最大規模のカラオケチェーン「カラオケまねきねこ」を展開するコシダカは、事業活動で使用する電力の実質再エネ100%化をすでに達成しており、このうち30%以上を2030年までに、追加性のある再エネに移行することを目指す。
こうした目標に資するオフサイトPPAの取り組みとして、2024年10月に中部電力ミライズ(愛知県名古屋市)と連携し、同社グループ初のオフサイトPPAを導入。供給対象を「カラオケまねきねこ」21店舗とした。
また、2025年6月1日にはNTTアノードエナジー(東京都港区)とのオフサイトPPAにより四国・九州エリア15店舗に、7月22日には丸紅新電力(同・千代田区)とのオフサイトPPAにより関西電力管内の「カラオケまねきねこ」6拠点に供給すると発表した。
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2025.10.20
三菱電機と台湾ITRI、MW級再エネ施設向けパワコンを共同試作
三菱電機(東京都千代田区)は10月15日、台湾の同社販売会社の台湾三菱電機股份有限公司(台湾三菱電機)および台湾の財団法人工業技術研究院(ITRI)と、MW級の再エネ発電向けPCSを共同で試作し、実証実験を行うと発表した。実証で得られた試験結果は顧客らに提供し、PCSのさらなる普及拡大につなげる。
3社の強みを活かしたMW級電力変換システム開発
三菱電機は、これまで再エネを利用した発電・蓄電・送配電システムのPCSに使用されるパワー半導体向けのモジュールを提供してきた。同製品は厳しい環境条件下でも安定した性能を発揮し、世界中で豊富な市場実績がある。
ITRIは、循環経済・低炭素製造・再エネシステムおよび環境技術の3分野に関する開発を推進。大容量電力を使用する発電・蓄電・送配電システムを構築する技術に強みを持ち、台湾企業の創設や技術提供などを行っている。
この両社の知見に、台湾三菱電機のマーケティング力を加え、今後は、太陽光や風力などの再エネを利用して発電した電力を効率的に変換するMW級電力変換システムの開発を目指す。
実証結果は、顧客や台湾メーカーに提供
実証後、三菱三菱グループ2社は、パワー半導体モジュールを効果的に使用したPCSの設計情報や実証結果を、顧客に参考情報として提供し、PCS向けパワー半導体モジュール事業自体の拡大を図るという。またITRIも、PCSの構築に関する設計書・試験結果を、台湾のPCSメーカーに提供し、関連企業の製品開発を支援していく。
グローバルで高まるMW級PCSのニーズ
近年、脱炭素社会の実現に向け、再エネを利用した発電システムの導入が世界的に拡大傾向にある。これに伴い、発電した電力を使用するために、直流と交流の電力変換を行うPCSの需要が拡大しているが、中でも、メガソーラーなどの大規模施設で発電した電力を効率良く使用するMW級PCSの需要が高まっている。
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2025.10.19
JPEA、「ソーラーウィーク大賞」に15件 農業シェアリングなど
太陽光発電協会(JPEA/東京都港区)は10月14日、地域に貢献し他のモデルともなる太陽光発電の普及拡大に資する取り組みを表彰する「ソーラーウィーク大賞」の受賞者15件を決定し発表した。
大賞には、フットボールクラブ水戸ホーリーホック(茨城県水戸市)と野辺山営農ソーラー(長野県南牧村)によるソーラーシェアリングの取り組み2件が選ばれた。また、今回はリサイクル事業特別賞、特別功労賞を選定した。
地域と取り組むソーラーシェアリング
Jリーグのフットボールクラブである水戸ホーリーホックらは、茨城県城里町で取り組むソーラーシェアリング事業で大賞を受賞した。この事業では、電気と農作物の地産地消を通して地域循環型共生圏づくりを目指す。
水戸ホーリーホックは、新規事業「GXプロジェクト」として、耕作放棄地を活用したソーラーシェアリング事業に取り組む。対象農地は約2000m2。発電量は年間9万kWhとなる見込みで、供給先である2施設「道の駅かつら」「物産センター山桜」の3割程度を予定する。
今回大賞を受賞した取り組みでは、まずホームタウン(城里町)で圃場を借り、選手やスタッフ、ファンサポーターらの力も借りながら農業を開始。子ども達には田植え&収穫体験を提供しながら、様々な作物に挑戦する。またホーム試合では、収穫した生鮮野菜や地域の特産品を集めたブースを出展する。UPDATER(みんな電力)、TERRA、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が共同事業者として参画している。
また、野辺山営農ソーラーは、生活クラブ生活協同組合などと取り組む、農家が主役・長野県最大級・日本最高地点にある営農ソーラーで大賞を受賞した。
3件が優秀賞、5件が特別賞を受賞
優秀賞は3件、特別賞は5件が受賞した。ヒラソル・エナジー(東京都文京区)らによる山梨県甲府市・福岡県福岡市における「百年ソーラー事業」は優秀賞を受賞した。百年ソーラー事業は、収益性が低下する中小規模太陽光発電を、デジタルソリューションを活用した「リパワリング」と「集約・運営」により、地域と共に⾧期安定運営を実現するプロジェクトだ。
三井住友建設(東京都中央区)、大阪府泉佐野市、泉佐野電力は、国の補助金を活用し、大阪府泉佐野市が所有する農業用ため池に水上太陽光発電設備を設置し、再エネの地産地消と地域に貢献する取り組みで、特別賞を受賞した。
リサイクル事業4件を表彰
また今回、4件のリサイクル事業特別賞、1件の特別功労賞を選定した。
リサイクル事業については、太陽光発電事業のライフサイクルにおいて大変重要な位置づけとなっており、重要性が増している。今回4件の申請があり、審査委員会では現状の審査基準はリサイクル事業を想定したものではないが、いずれも表彰に値するとの評価で、今回に限りこの4件を表彰することとした。来年度以降については、リサイクル事業についても審査基準に加えていく予定。
トクヤマ(東京都千代田区)は、「太陽光パネルの低温熱分解による高度リサイクル処理技術の開発と北海道における資源循環確立へ向けた活動」でリサイクル事業特別賞を受賞した。
また、全国100カ所を超える幼稚園・保育園・子ども園へ太陽光発電設備「そらべあ発電所」を寄贈した、特定非営利活動法人そらべあ基金が特別功労賞を受賞した。
11月に表彰式を実施
「ソーラーウィーク2025」内で11月5日に開催する表彰式では、審査委員長・表彰者からのコメントを予定。また、太陽光発電シンポジウムの懇親会を兼ねてレセプションを実施する。JPEAはウェブサイトや講演会などで、受賞した取り組みを広く周知する。
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2025.10.18
兵庫県姫路市で48MWhの蓄電所が稼働 出光興産・レノバらが参画
出光興産(東京都千代田区)は10月10日、三井住友ファイナンス&リース(SMFL/同)、長瀬産業(同)、レノバ(同・中央区)と共同開発した兵庫県姫路市の「姫路蓄電所」が運転を開始したと発表した。出光興産兵庫製油所跡地の遊休地約2900m2に、出力15MW・容量48MWhの蓄電システムを設置した。
送配電系統に連携し、電力需給バランスを調整
同蓄電所は、送配電系統に直接連携し運用する。時間帯に応じて電力を充放電することで電力需給バランスを調整。また、電力の需給バランスをリアルタイムで調整する需給調整市場や将来の発電供給力を予め確保する容量市場を活用することで、系統用蓄電池を活用した電力事業における収益モデルの確立を目指すという。
出光興産は蓄電所の運用、電力市場での取引などを担当
出光興産ら4社が出資した事業会社の姫路蓄電所(兵庫県姫路市)が事業主体に、SMFLみらいパートナーズがプロジェクトファイナンスを組成した。出資比率は、出光興産51%、レノバ22%、長瀬産業22%、SMFL みらいパートナーズ5%。
運転開始後、出光興産は蓄電所の運用、電力市場での取引およびメンテナンスを、蓄電所のエンジニアリング全般、資金調達と合同会社の運営を担う。長瀬産業は、蓄電池関連のエンジニアリングサポートを行う。
出光興産は、「これまで培った電力・再エネ事業のノウハウや人材を活用し、蓄電池を用いたビジネスの収益モデルの構築を図る」とコメント。レノバは、同事業を中期経営計画に掲げる「2030年までに設備容量5.0GW」という目標達成に向けた重要な第一歩と位置付けており、今後も開発を加速させ、再エネの普及と電力系統の安定化に貢献していく。
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2025.10.17
東京ガス、新築集合住宅に太陽光発電・蓄電池を一体で導入 新サービス開始
東京ガス(東京都港区)は10月10日、新築集合住宅向けに太陽光発電・蓄電池を一体で導入する脱炭素ソリューション「IGNITURE(イグニチャー) GXパックM」の提供を開始すると発表した。導入第1弾は日鉄興和不動産(同)が手がける新築分譲マンション「リビオ中野レジデンス」。同サービスの提供を通じて、住宅丸ごとの脱炭素化に貢献していく。
脱炭素ソリューション事業ブランド「IGNITURE」の一環
東京ガスは2023年11月、ソリューション事業ブランド「IGNITURE」を立ち上げ、 最適化による経済性・利便性・効率性向上や脱炭素・レジリエンス向上によるサステナブルな生活・事業の両立を目指している。また2024年4月には、家庭向けソリューションとして、同社グループが蓄電池を設置し、蓄電池の充放電を制御することで電力需給バランスの調整に貢献する「IGNITURE蓄電池」の提供を開始した。
今回提供を開始する「IGNITURE GXパックM」では、集合住宅の規模や仕様に応じて最適な容量のPV・蓄電池の選定・施工を行い、再エネ化を図る。不足分の電力は、東京ガスが開発した実質再エネ100%の電気メニュー「さすてな電気」と「さすてな電気ビジネス」を活用し賄われる。これにより、集合住宅の丸ごと脱炭素化に貢献する。
「リビオ中野レジデンス」は、地上5階建て・総戸数23戸。2026年8月竣工予定。
2025年春から、都内では新築集合住宅の太陽光発電設備が義務化
東京都では4月から、新築集合住宅における太陽光発電設備の設置を義務付ける制度が施行された。
太陽光の活用では、昼の余剰電力の扱いが重要となる。また蓄電池導入にあたっては、集合住宅の仕様に応じた適切な容量の選定が課題となるが、東京ガスは、これまで電力小売事業で獲得した電力需給に関する知見と床暖房設置工事等を設計・施工してきた人材を活用し、設計支援から施工までを一括で担う。
同社は、グループ経営ビジョン「Compass2030」の中で、「価値共創のエコシステム*2構築」ならびに「CO2ネット・ゼロへの挑戦」を掲げる。今後も、社会課題を解決する多様なサービスを創出・提供し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく。
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2025.10.16
COP30ジャパン・パビリオンのウェブサイトを開設 バーチャル展示も開始
環境省は10月9日、国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)に向けて、日本の環境技術の展示や開催予定のセミナーに関する情報を掲載したCOP30ジャパン・パビリオンのウェブサイトを公開した。
このウェブサイトでバーチャル展示を行う技術・製品・サービスなどは公募で決定。再エネ・蓄電や省エネ・建築素材、循環型社会、生物多様性など58件を採択し、オンライン上での展示も開始した。
「ジャパン・パビリオン」の取り組みを紹介
環境省は、11月10日~11月21日にブラジル・ベレンで開催されるCOP30に合わせ、「Solutions to The World」をテーマに、日本の優れた環境技術や日本の気候変動への取り組みを情報発信するための広報用スペース「ジャパン・パビリオン」を設置する。今回開設したウェブサイトでは、その展示やセミナーなどの情報を掲載している。
ジャパン・パビリオンでは、世界の脱炭素化の実現や気候変動への適応に資する技術・製品・サービスなどを開催地展示とバーチャル展示(オンライン開催)などを実施する。
出展を希望する企業・団体を募集し、開催地展示については、9月に再エネ/蓄電(2件)、省エネ/建築素材(2件)、衛星活用(2件)、循環型社会(3件)の計9件を採択。ウェブサイトでは、これら9件の技術を紹介している。バーチャル展示は、ウェブサイト開設に合わせ実施するもので、58件が選ばれた。展示は、現地パビリオンに設置の端末からもアクセスできるという。
再エネ・省エネを中心に58の取り組みを展示
58件の内訳は、再エネ/蓄電(7件)、省エネ/建築素材(10件)、衛星活用(4件)、循環型社会(12件)、炭素利用/吸収(6件)、適応全般(5件)、生物多様性(2件)。
再エネ/蓄電の取り組みでは、プライム・スター(東京都港区)による、沖縄県国頭村において、地域の防災拠点である道の駅「やんばるパイナップルの丘 安波」に、再エネを核とした自立・分散型エネルギーシステムを導入した施策が掲載された。
このほか、アルハイテック(富山県高岡市)の「廃アルミを使ったグリーンな⽔素とグリーンな⽔酸化アルミニウムの製造とその利⽤」や、⼀般社団法⼈オフグリッド・デザインコンソーシアムの「⼟壌やコンポストなど⾃然物を介して電⼒を⽣み出す技術『超⼩集電』」、⽇本⽣命(大阪府大阪市)の「ネイチャー・ファイナンス・アプローチ」などが採択・掲載されている。
【参考】
・環境省-国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)ジャパン・パビリオンのウェブサイトを開設しました
・環境省-国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)ジャパン・パビリオンにおけるバーチャル展示の採択結果について
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2025.10.15
JR九州、未使用線路上で発電する「レールPV」実証 駅構内では初導入
九州旅客鉄道(JR九州/福岡県福岡市)は10月9日、駅構内で使用を停止している鉄道レールの上に太陽光パネルを設置し、発電した電力を駅の照明などに活用する「レールPV」の実証試験を開始したと発表した。駅構内の使用停止レールを活用するのは国内初の試み。
使用停止となった鉄道施設に、再エネ開発という新たな価値を創出することを目的としており、取付状態や発電状態など、設置や運用に関する検証を行う。
ホームのレール上にPVパネルを設置
実証試験は、ウエストホールディングス(広島県広島市)と共同で実施する。同社が開発した太陽光発電システムとレール用金具を使用し、日豊本線 佐土原駅(宮崎県宮崎市)の1番線に設置した。
出力は4.97kWで、年間発電量は6500kWhを想定しており、CO2削減量は年間5tを見込む。
鉄道敷地内での新たな再エネ発電の場を創出
同実証においてJR九州は、実施フィールドの提供のほか計画の策定や調査などを担う。発電した電力は、同駅構内の照明などに活用し再エネ化を促進。鉄道敷地内での新たな再エネ発電の場としての可能性を検証する。
JR九州はグループ環境方針の下、再エネの導入拡大や省エネ施策を進めている。今回のレールPV実証は、その一環として位置付けられる。今後も鉄道事業における環境負荷低減と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを継続する方針。
なお同実証は、国土交通省の2024年度「鉄道技術開発補助金(鉄道脱炭素施設等実装調査)」の下で実施する。
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2025.10.14
ダイハツらトヨタグループ3社、再エネ活用マイクログリッドシステムの実証
ダイハツ工業(大阪府池田市)、豊田中央研究所(愛知県長久手市)、トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)のトヨタグループ3社は10月から、トヨタ自動車九州の小倉工場で、再エネを活用したマイクログリッドシステムの実証実験を開始した。発電・蓄電・使用の3方向接続が可能な電力変換器を用いて、再エネ利用を効率化させる。
直流・交流の変換回数を抑制、エネルギーロス約45%削減
実証において中心的な役割を担うマイクログリッドシステムは、ダイハツ工業と豊田中央研究所が開発したもので、3ポート(発電・蓄電・使用の3方向接続)電力変換器「Smart Power Hub(SPH)」により、直流主体の運用を行える点に特徴がある。これまでの交流主体のシステムと比べて、直流・交流の変換回数を抑え、エネルギーロスを約45%削減する。
「SPH」は、本業である自動車関連の技術を活かした改良が施されており、小規模事業所などにも導入しやすいコンパクトなサイズとなっている。
また、現場での安定稼働に向けて、1秒間に1000回以上という超高速で制御する機能を搭載。これにより、系統電力で瞬間的な停電が発生した場合にも蓄電池からの電力を瞬時に充当し、現場の生産活動の中断やデータ損失といったリスクを未然に防ぐ。
再エネ電力は、ダイハツ部品製造ラインに供給
今回の実証では、SPHを通じて太陽光発電由来の再エネ電力をダイハツの部品製造ラインに供給し、システムの有効性と信頼性を検証する。
将来的には、実証で培った再エネ活用のノウハウを基に、ほかの工場や店舗などと小規模な事業所への適用も検討するとしている。
2035年までにグローバル工場でCO2排出実質ゼロを目指すトヨタグループ
ダイハツは、再エネの地産地消に有効なマイクログリッドに着目し、豊田中央研究所とともに、再エネ利用を効率化する「SPH」の共同開発に着手。2024年からは、社内で技術検証を重ねてきた。
トヨタ自動車九州では、太陽光で発電したグリーン電力による水素製造や工場での使用、ハイブリッド車バッテリーをリユースした蓄電池「KRe:Ba」の実証など、再エネを軸としたさまざまな取り組みを行っている。
トヨタグループは、2035年までにグローバル工場でCO2排出量を実質ゼロとする目標を掲げる。ダイハツらグループ3社は今後も、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速させ、持続可能な社会の実現に貢献していく。
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2025.10.13
「ペラペラ太陽光」瓦タイプ発売、神社仏閣や景観建築に 日本瓦規格も開発中
ティーエスピー(広島県広島市)は10月8日、建材一体型の瓦型太陽光パネル「ペラペラ太陽光(瓦)」を新たに発売したと発表した。和瓦の意匠性と再エネ活用を両立する製品で、これまで設置が難しかった神社仏閣や景観調和が求められる建築物などでの導入を推進する。
専用両面テープで設置、架台が不要の「ペラペラ太陽光」
新製品は、1枚当たりの出力が最大50W(46W、48W、50Wの3タイプ)で、発電効率は最大23.8%(単結晶シリコン/N型TOPCon)。
設置方法は、既存製品と同様に、両面テープメーカーとのコラボによる専用両面テープで固定する工法が用いられる。架台が不要で、従来の瓦のようにビスや釘で固定する必要がないため、木部への負担や雨漏りのリスクを軽減しつつ、スピーディな施工が可能だという。
サイズは一般的な和瓦2枚分(685×420mm)、重量は5.5kg。和瓦のような外観・風合いと、高い発電性能を両立させた。同社によると、戸建住宅だけでなく、景観規制などで再エネ導入が困難な神社仏閣や歴史的建築物の屋根にも違和感なく導入できるとしている。カラーは黒・灰・赤・金の4色で展開。
現行モデルは、中国住宅向けのサイズだが、日本の瓦規格に適したサイズへの調整モデルを開発中で、今後、日本の住宅屋根へのフィット感をさらに高め、施工性と景観性の両立を目指す考えだ。
既存製品は重塩害地域対応
同社がこれまでに展開してきた法人向け自家消費型太陽光パネル「ペラペラ太陽光」(210W〜560W)は、一般的な太陽光パネルに比べ、重さが1/4程度(最軽量モデル:2.87kg/㎡〜)。厚さは3mmで、クリアファイルのように曲がる特長を持つ。
両面テープで設置するため、壁面にも設置可能で、カーポート、ビニールハウス、体育館のR屋根など、さまざまな形状の屋根にも対応する。
海岸から50メートル以上離れており、直接しぶきがかからない場所であれば、重塩害地域でも発電保証がつくという。
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2025.10.12
石油資源開発、北海道苫小牧市で106MWhの蓄電所開発 2027年秋稼働
石油資源開発(JAPEX/東京都千代田区)は10月6日、北海道苫小牧市にある北海道事業所構内に、系統用蓄電池設備「JAPEX苫小牧蓄電所」を設置すると発表した。パワコンの出力は20MW、容量は約106MWh。運用開始は2027年秋を予定している。
JAPEX初の特別高圧蓄電所
同蓄電所は、8月1日に営業運転を開始した「JAPEX美浜蓄電所」(千葉県千葉市)に続く2カ所目の蓄電所で、JAPEXとして初めての特別高圧蓄電所となる。
営業運転開始後は、同社これまで電力事業で構築してきた体制や培ったノウハウを活かし、蓄電所の運営・管理や電力卸市場・需給調整市場・容量市場の3市場での取引を通じて、電力の安定供給を実現する。
パワーエックス社製系統用蓄電システム採用、EPCはKCCSが担当
今回の蓄電所は、パワーエックス(東京都港区)製系統用蓄電システム「Mega Power 2700A」合計39台を採用している。また、EPC(設計・調達・建設)業務は、京セラグループで太陽光発電事業を展開する京セラコミュニケーションシステム(KCCS/京都府京都市)が担う。
なお、同事業は、資源エネルギー庁の2024年度「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」に採択されている。
系統用蓄電池を活用し、再エネの出力変動を補完
再エネの導入拡大が進む中、電力の需給バランスを保つことが大きな課題となっている。この課題解決策として注目されているのが系統用蓄電池である。
太陽光や風力などは、気候条件によって左右される変動性を持つ。そのため、これらのエネルギーの出力変動を補完できる調整力を提供し、電力系統の安定化に寄与できる系統用蓄電池の重要性が高まっている。
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