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2026.01.13
エナリス、再エネ併設蓄電池事業への参入や収益最大化を支援 サービス開始
エナリス(東京都千代田区)は4月から、太陽光発電に併設運用する系統用蓄電池事業をワンストップで支援するサービスの提供を開始する。
太陽光発電に併設された蓄電池(特別高圧・高圧)を対象に、蓄電池や太陽光発電設備を制御するシステムの提供から運用業務までを一括し、非FIT、特にFIP再エネ発電事業者の収益向上を図る。契約は拠点単位で、契約容量は原則1MW以上。サービス期間は最大3年間。
エナリスの強みを活かしたサービスの概要
新たに提供するサービス名は「再エネ併設蓄電池 制御支援サービス」。エナリスの強みを活かしたサービスの特徴として以下の3つを挙げる。
(1)VPP×再エネのノウハウを融合した高度な制御技術
エナリスは、VPPおよび再エネ分野で培った独自のノウハウと予測技術をかけ合わせ、複雑化する市場環境下でも蓄電池の価値を最大限に引き出す制御を行う(2)システム提供から電力取引実務までワンストップ
蓄電池制御システム(DERMS)の提供に加え、日々の充放電計画作成、電力の売買、通告業務、さらには環境価値の管理までを一括で提供。専門的な運用体制を自社で構築することなく、スムーズな事業開始を後押しする(3)複数市場へのマルチユース対応で収益を最大化
複数の市場への参入を踏まえたマルチユース対応により、FIT売電以上の収益性向上を目指す事業参入や収益最大化へ知識・ノウハウを提供
サービスの対象は、太陽光発電設備に併設される特別高圧・高圧の蓄電池で、沖縄・離島を除く全国で提供を開始する。
再エネ併設蓄電池は、発電量の不安定性や出力制御による機会損失など、再エネが持つ課題を解消する手段として注目される。
これまで出力制御の対象となっていた時間帯に発電し、電力を系統への直接送電や蓄電池への充電に最大限活用することで、市場価格に応じた最適なタイミングでの取引が可能となる。一方で、FIP電源をはじめとする再エネ併設蓄電池の制御・運用には、日々の発電量予測、市場価格の変動を見越した充放電計画の作成、複雑な入札業務など、高度な運用スキルが欠かせない。
そこで、エナリスは、再エネ併設蓄電池事業に特化したサービスに着手した。同社は、再エネ併設蓄電池の運用支援については、すでに実事業としての提供実績もある。サーラエナジー(愛知県豊橋市)が2025年10月に運用を開始した「サーラ東三河太陽光併設蓄電所」において、エナリスはアグリゲーターとして参画している。
再エネ併設蓄電池は増加傾向、優先給電ルールでの出力制御順の見直しにも影響
太陽光発電などの再エネ設備に蓄電池を併設して運用する事業者は増加傾向にある。西部ガス(福岡県福岡市)のグループ会社であるエネ・シード(同)は2025年10月、太陽光発電所(長崎県長崎市)に蓄電池を導入し運用を開始。同発電所では、東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS/神奈川県川崎市)がアグリゲーターとして電力を運用している。
また今後は、FITからFIPへ移行する太陽光発電設備に蓄電池を併設する事業者が増えるとみられる。FIP電源は早ければ2026年度から、優先給電ルールの変更により出力制御の順番がFIT電源よりも後になる予定。経産省は、一定の電源がFIP電源に移行するまでの間、集中的に、FIP電源に係る蓄電池の活用や発電予測などへの支援を強化し、FIP電源への移行を支援する方針を示している。
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2026.01.12
東京センチュリー、米国太陽光発電事業に参画 九電・三菱重工グループと連携
東京センチュリー(東京都千代田区)とキューデン・インターナショナル(KIC/福岡県福岡市)は1月7日、三菱重工グループで米国再エネ開発業者のOriden LLCと、Oridenが開発する太陽光発電プロジェクトの100%持分取得に関する契約を締結したと発表した。 持分は、東京センチュリー・KICそれぞれ50%。九電グループにとって米国再エネ事業への出資は2例目で、今回の参画により、海外発電事業の持分出力は約279万kWとなる。
フィラデルフィア市の公的機関とPPA締結
同太陽光発電プロジェクトは、米国ペンシルバニア州に、出力約20MWの太陽光発電所を建設する計画。2026年10月の商業運転開始後は、東京センチュリーとKICが運営を行う。
運転開始から20年間に関しては、フィラデルフィア市の公的機関フィラデルフィアエネルギー局との間で、全発電量の売電契約(PPA)を締結済みで、長期にわたる安定的な収益が見込まれるという。また両社は、「米国インフレ抑制法(IRA)」に基づく税額控除制度を活用し、事業収益性を高めていく計画だ。
米国の電力需要、年3.4%平均成長との予測
米国では、AI活用やデータセンター増設などを理由に、電力需要の拡大が続くと予想されている。2040年までの同国電力需要の年平均成長率は3.4%に達するとの予測もある。こうした状況を受け、太陽光発電をはじめとする再エネの活用は、需要増に対応する有力な解決策とみなされている。
東京センチュリー、北米の再エネファンドへの出資などを推進
東京センチュリーは、「中期経営計画2027」における成長戦略の中で、欧州・北米を中心とする海外での太陽光や風力発電事業拡大を掲げる。2025年6月には、北米の再エネファンドへの出資および太陽光発電所開発の権益を取得している。同事業の参画により、米国における再エネ事業のさらなる拡大を図る。
九電・三菱重工両グループと連携で、北米事業の拡大図る
KICは、九州電力(福岡県福岡市)の100%子会社で、海外でのエネルギー事業やコンサル事業を展開する。Oridenは、米国ペンシルバニア州に拠点を置き、米国全土で再エネプロジェクトの開発や建設、資金調達、所有、運営を行っている。
東京センチュリーは、KICおよびOridenを擁する三菱重工グループとのパートナーシップを、北米市場での持続的な成長に欠かせない重要なマイルストーンと位置付け、さまざまな連携の可能性を協議していく予定だ。
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2026.01.11
国内初、節水を軸としたカーボンクレジット方法論開発へ Linkholaら
カーボンインフラメーカーのLinkhola(リンコラ/東京都港区)は1月6日、節水を通じた環境保全に取り組むアースアンドウォーター(同・千代田区)とともに、節水を軸としたカーボンクレジットの方法論開発とクレジット化に向けたプロジェクトを開始したと発表した。同プロジェクトは、日常的な節水というアクションをGHG削減量として定量化し、クレジット化する国内初(Linkhola調べ)の試みとなる。
「節湯」によりスコープ1・2を直接削減
両社は今回、上水供給・下水処理・水の加温を節約する効果を割り出し、カーボンクレジットとして定量評価を行い、クレジット売買できる方法論を開発する。開発にあたっては、ベースとなるアースアンドウォーターの取り組みとCO2削減証書発行を応用することで、スピードアップを図る。
今回のクレジット創出は、単に節水装置を設置するだけでなく、アースアンドウォーターが提供する水消費マネジメントの仕組みを通じて、水使用量の管理と最適化を行うことが前提となっている。
削減量を科学的に定量化し、信頼性の高い算定根拠を確立して、適切なオペレーションを実現するとともに、削減効果の可視化により、利用者の意識を高め、節水アクションの強化につなげていく。
ASEAN諸国などグローバル市場への転用も
同プロジェクトのスキームは、人口爆発と産業、都市の発展が著しく、水需要が増大するASEAN諸国において、極めて有効であると、両社は説明する。
両社は今後、日本発の高度な節水技術と信頼性の高い算定方法論をセット展開することで、世界規模での水資源保全と脱炭素化を推進するとしている。
クレジット創出・GHG算定の専門家と連携し、PJを推進
プロジェクト推進に向けては、カーボンクレジットやGHG削減算定評価に造詣の深いPEARカーボンオフセット・イニシアティブ(東京都中央区)代表で、IGESシニアフェロー、理学博士の松尾 直樹氏と連携する。両社は、同氏が開発した節水および節湯に関するGHG削減効果方法論の準用と実装化する方針で、2026年3月のクレジット発行をめどに、方法論化と第1号案件の申請・審査の手続きを進めていく。
ボランタリークレジットのプラットフォーム「EARTHSTORY」を活用
Linkholaは現在、民間主導のボランタリークレジット制度の制度オーナーとして、申請、審査、発行までをワンストップで提供する「EARTHSTORY」を運営している。今回の取り組みにおいても、同プラットフォームを活用する。
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2026.01.10
すかいらーく、関東・中部エリア94店舗で太陽光由来オフサイトPPA導入
すかいらーくホールディングスは12月26日、太陽光発電を活用したオフサイトPPAサービスを関東エリア36店舗・中部エリア58店舗に導入した。年間約3340MWhの電力が再エネで賄われ、CO2排出量は年間約1258t削減できる見込みだ。
オンサイト/オフサイトPPAを活用し、CO2削減を進めるすかいらーくHD
すかいらーくHDは、2050年までのCO2に向け、CO2削減に向けた取り組みを加速させている。特に近年はオンライン・オフサイトPPAの仕組みを活用した施策に重点を置く。
オフサイトPPAでは、2024年に北陸エリアのガストや東北エリアの店舗に導入したほか、2025年12月12日には、CDエナジーダイレクト(東京都中央区)が提供する太陽光発電を活用したオフサイトPPAサービスを関東エリア34店舗に導入した。
オンサイトPPAでは、2024年1月に、同社グループ初となるPPAモデルを、千葉県酒々井町にある食材加工拠点「酒々井マーチャンダイジングセンター」に導入。2025年12月上旬には、鈴与商事(静岡県静岡市)と連携し、飲食チェーン・バーミヤンの低圧受電店舗3店舗に、鈴与商事が提供するオンサイトPPAサービスによる太陽光発電設備を導入し、運転を開始した。この取り組みで想定される3店舗の自家消費量は年間4万3523kWhで、CO2削減量は年間約1万3000kgになるという。
再エネで賄えない分はオフセットも検討
なお、今回の導入により、同社における太陽光発電設備の導入数は、624店舗となった。すかいらーくグループは引き続き、脱炭素社会の実現に向けて、再エネの積極的な導入を進める方針で、太陽光発電の導入ではカバーしきれないCO2に関しては、炭素クレジットの購入によるオフセットの活用を検討するとしている。
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2026.01.09
太陽生命、みずほリースへのグリーンローン実施 複数の太陽光開発費に充当
太陽生命保険(東京都中央区)は12月26日、ESG投融資の一環として、みずほリース(同・港区)に対し、「太陽生命グリーンローン」を実施したと発表した。
このローンは、太陽生命保険が2024年10月に制定した「太陽生命サステナビリティ・ローン フレームワーク」に基づく取り組みとなる。
合計出力229MW太陽光発電プロジェクト推進へ
グリーンローンとは、国内外のグリーンプロジェクトに要する資金を調達する際に用いられる融資のこと。資金使途がグリーンプロジェクトに限定されるほか、資金の追跡管理や融資実行後のレポーティングにより透明性が確保されるなどの特徴がある。
太陽生命保険は今回、同融資を通じて調達した資金を、再エネ事業のための資金調達・投資を行うMIRAI POWER1号合同会社(東京都港区)を通じて、複数の太陽光発電プロジェクトに充当する。プロジェクト全体の総出力は229MWを見込む。
なお、同フレームワークは、関連する国内外の原則・ガイドラインへの適合性に関して、第三者評価機関である格付投資情報センター(R&I/東京都千代田区)から第三者意見を取得している。
グリーンファイナンスに注力する太陽生命
太陽生命は2007年3月、日本の生命保険会社として初めて「責任投資原則(PRI)」に署名し、環境(E)、社会(S)、企業統治(G)それぞれの課題に配慮しながら、持続可能な社会の実現に向けた資産運用を行っている。
グリーンファイナンスの取り組みでは、2025年10月30日、熊谷組(東京都新宿区)が発行するグリーンボンドへの投資を実施した。
また同年12月27日には、大同生命(大阪府大阪市)とともに、東急不動産ホールディングス(東京都渋谷区)が発行するクライメート/ネイチャー・リンク・ボンドへの投資を決定したと明かした。発行総額は400億円。
東急不動産HDは、サステナビリティ・パフォーマンス目標(SPTs)として、
・2030年度におけるスコープ3(カテゴリ1・2・11)のCO2排出量46.2%削減(2019年度比)
・2030年度に森林保全面積累計3000ha達成
の2つを設定している。
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2026.01.08
長崎・五島沖で大型風車8基が稼働 出力16.8MW、国内初浮体式洋上風力
戸田建設(東京都中央区)を代表企業とする五島フローティングウィンドファーム合同会社(長崎県五島市)は1月5日、浮体式洋上風力発電所「五島洋上ウィンドファーム」の商用運転を開始した。
同発電所は、「再エネ海域利用法」の規定に基づき、国が指定した促進区域で選定された事業として運転を開始する国内第1号のプロジェクトであり、洋上風力発電の主力電源化に向けた重要な柱と位置付けられている。
複数風車を設置、出力16.8MWの商用浮体式洋上風力発電所
「五島洋上ウィンドファーム」は、出力2.1MW・全長176.1m・ローター径80mの風車8基で構成される。商用浮体式洋上風力発電所において、複数の風車を設置するのは国内では初めての取り組みとなる。
また、今回採用された「ハイブリッドスパー型浮体」は、浮体上部に鋼、浮体下部にコンクリートという異なる素材を組み合わせている点に特徴がある。重いコンクリートを底部に配置することで、重心が下がり、荒波や台風などの過酷な気象条件下でも風車が揺れにくく、安定した運用が可能となる。同構造体の実用化は世界初であり、戸田建設が設計から施工までを手がけた。
2021年に事業者決定、約3年5カ月の海上工事を経て完成
「五島洋上ウィンドファーム」が立地する長崎県五島市沖は2019年12月27日、「再エネ海域利用法(第8条第1項)」の規定に基づき、「海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域」に指定された。
経産省と国交省は2021年6月に、洋上風力発電事業者として、五島フローティングウィンドファーム合同会社の前身となるコンソーシアムを選定。2022年4月に公募占用計画が認定され、同年8月から海上工事が始まり、今回、商用運転を開始した。
五島フローティングウィンドファーム合同会社は今後、運転管理として地元企業の参加を募る予定で、発電した再エネ電力は、エネルギーの地産地消の観点から、地域の小売電気事業者に優先的に供給する方針だ。
五島フローティングウィンドファーム合同会社の参画企業は、戸田建設のほか、ENEOSリニューアブル・エナジー(東京都港区)、INPEX(同)、関西電力(大阪府大阪市)、大阪ガス(同)、中部電力(愛知県名古屋市)。
【参考】
・資源エネルギー庁―長崎県五島市沖に係る海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域において、五島フローティングウィンドファーム合同会社の浮体式洋上風力発電設備が運転を開始しました
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2026.01.07
多摩ブルー・グリーン賞、PXPの次世代太陽光電池開発など16件受賞
多摩信用金庫(東京都立川市)は12月23日、第23回「多摩ブルー・グリーン賞」の受賞者を発表し、技術・製品部門の最優秀賞に、PXP(神奈川県相模原市)の「次世代軽量フレキシブル太陽電池」が選ばれた。経営部門の最優秀賞には、MIRAI-LABO(八王子市)の「EVリパーパスバッテリー事業」が選出された。
PXPのkW級発電実証での実績を評価
PXPでは、従来型の重くて固い太陽光パネルが搭載できない屋根や外壁、移動体、道路・情報インフラなどを対象とした次世代太陽電池を開発している。最大の特徴は、ペロブスカイト層とカルコパイライト(CIS)層を重ねたタンデム構造にある。
同構造のモジュール開発では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2025年度事業に採択されたほか、日産自動車(神奈川県横浜市)や名古屋電機工業(愛知県あま市)、神奈川中央交通(神奈川県平塚市)・豊田通商(愛知県名古屋市)、新潟県などと実証を展開している。近年は、国内の多くの自治体・企業と連携。kW級の発電実証を行うなどフィールドでの着実な実績が高く評価された。
ミライラボを中心に7社と座組形成、EVリパーパスバッテリー事業を展開
MIRAI-LABOは、7社と共同で、EVバッテリーの回収から診断・開発・製造・販売・物流までを一気通貫で行う「EVリパーパスバッテリー事業」を構築している。
同社は、過去にも多摩ブルー賞優秀賞を2度受賞しているが、今回は、7社連携による革新的なサーキュラーエコノミーのビジネスモデルを実現した点が評価され、多摩グリーン賞を初めて受賞した。
このま事業において、MIRAI-LABOは、EVバッテリーの劣化診断技術を提供している。同技術は、EVバッテリーのモジュールを高精度かつ短時間のうちに自動診断する。EVバッテリーを活用した製品は、保証を付け提供することが可能になるという。
応募総数114件、25年度は16件が受賞
「多摩ブルー賞」は優れた技術や製品を、「多摩グリーン賞」は新しいビジネスモデルを対象に、多摩地域の発展に貢献などした中小企業や団体、個人事業主を表彰するもの。このうち、独自性・革新性などで特筆すべきことの評価が最も高い事業者には特別賞が授与される。
第23回は合計114件の応募があり、最優秀賞2件・優秀賞4件・多摩みらい賞8件・特別賞2件が選ばれた。
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2026.01.06
ヤマハら5社、異業種連携でCO2回収装置を開発 検討開始
ヤマハ発電機(静岡県磐田市)は12月25日、サクラ工業(同・浜松市)、JCCL(福岡県福岡市)、東洋製罐グループホールディングス(東京都品川区)、三井物産プラスチック(同・千代田区)と共同で、CO2回収装置の技術開発およびビジネスモデルの構築に向けた検討を開始したと発表した。プラントのコンパクト化やほかのソリューションとの組み合わせを考慮することで、中小企業にも導入しやすいモデルの構築を目指すとしている。
JCCLらの技術開発にヤマハ発電機らも参加、実用化へ加速
九州大学発のスタートアップ企業で、2種類のCO2分離回収技術を有するJCCLは2025年4月から、東洋製罐グループHD・三井物産プラスチックとともに省エネ型CO2回収装置の開発を開始している。ここに、ヤマハ発動機とサクラ工業が新たに加わった。
異業種5社連携で開発に取り組む「CO2回収装置」は、工場の燃焼排ガスなど比較的高濃度の気体からCO2を回収するアミン含有ゲル技術に、排熱を利用した省エネ運転やNOX(窒素酸化物)/SOX(硫黄酸化物)の除去前処理を融合させた点に特徴があるという。
ヤマハの水素関連実証施設での開発を計画
CO2回収装置は、静岡県森町にあるヤマハ発動機の水素関連実証実験施設「ZERO BLUE LAB 未森」を拠点に開発を行い、2027年7月末に大型装置の完成と、フィージビリティスタディ(FS)の完了を予定している。
その後は、実証試験で得た知見を継続的にビジネスモデルにフィードバックし、検証を経てヤマハ発動機グループ各拠点への段階的な展開を進める計画だ。
2026年以降にはメタネーション実証も
「ZERO BLUE LAB 未森」は2025年11月に稼働を開始した実証施設で、水素ガスに対応した溶解炉および熱処理炉を導入。2026年以降には、グリーン水素を製造設備や排ガス中のCO2を合成メタンに変換するメタネーション装置の導入も検討されている。
ヤマハ発電機は、今回の取り組みを通じて、CO2のさらなる活用を進め、2035年のカーボンニュートラル達成につなげたい考えだ。
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2026.01.05
東大と富士通、ワット・ビット連携でデータセンター負荷軽減 実証開始
富士通(神奈川県川崎市)と東京大学は1月5日、ワット・ビット連携の技術開発と社会実装に向けた実証実験を開始した。
東京大学は2025年10月、東京電力パワーグリッド(東京都千代田区)と、ワット・ビット最適化モデル構築に向けたプロジェクトを始動。今回の実証はこの一環で、データセンター(DC)間で計算処理の負荷を他拠点に移動させるワークロードシフト技術を検証する。期間は3月31日までの約3カ月間。
東大情報基盤センターと富士通ソブリンクラウドサービスの計算環境を接続
同実証は、東京大学柏キャンパスの情報基盤センターと、富士通の国内DC向けのソブリンクラウドサービス「Fujitsu クラウドサービス powered by Oracle Alloy」の計算環境を接続し、アプリケーションと実行環境をパッケージ化する仮想技術を用いて、ロケーションに依存せずに計算処理できるかを検証する。
また、両者は電力会社と連携し、電力需給バランスや電力市場価格などの電力系統状況と連動した地域間でのワークロードシフトの有効性とその技術検証を行う。さらに、NTT(東京都千代田区)が提唱するIOWNの次世代通信インフラであるAPN活用による追加検証も実施する。
なお社会実装に向け、クラウド環境に接続し計算処理をシフトする実証は、国内初の取り組みとなる。
ソブリン性のある分散型DC実現目指す
ソブリンクラウドとは、データ主権(データの所有権・管理権)を確保し、自国の法律・規制に準拠してデータを国内で保存・処理できるクラウド環境を指す。経産省は、経済安全保障の一環としてクラウドプログラムを推進している。
富士通は、今回の実証において、ソブリンクラウド技術を提供し、ワット・ビット連携の社会実装に貢献するとともに、再エネ電源周辺地域を中心としたデータ主権や運用主権を担保したソブリン性のある分散型DC実現に必要な技術の開発を目指す。
データセンターでの電力需要拡大が課題に、キャンパスでGXに向けた取り組みを推進
経産省と総務省は2025年6月、DC電力ニーズ増加への対応として、ワット・ビット連携を強化する方針を示した。一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA/東京都千代田区)が発表した最新データによると、国内データセンター市場は2030年に5.6兆円規模に成長するという予測もある。
一方で、従来のDCは都市部に多く、立地の偏在による電力需給の逼迫や大規模災害時のリスクなどが課題となっている。また、世界的なエネルギーサプライチェーンリスクの高まりやエネルギー安全保障の観点から、再エネ電源が集中するエリア一体における電力需要の最適化が注目されている。
【参考】
・東京大学―東京大学と富士通、ワット・ビット連携の社会実装に向けて、国内初の電力系統状況と連動したクラウド接続による地域間ワークロードシフト技術の検証に関する実証実験を開始
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2026.01.04
リチウムイオン電池総合対策を策定 重大火災事故ゼロ&リサイクル体制構築へ
環境省は12月23日、リチウムイオン電池の使用時・廃棄時の火災防止やリチウムイオン電池の回収・再資源化の促進のために、関係省庁で連携して策定した「リチウムイオン電池総合対策パッケージ」を公表した。
対策パッケージでは、2030年までに、リチウムイオン電池に起因する重大火災事故ゼロを目指すとともに、国内に十分なリサイクル体制を構築することを目標に掲げている。
リチウムイオン電池の「3つのC」で啓発
身の回りにあるリチウムイオン電池が使用されている製品例としては、スマートフォン、モバイルバッテリ、携帯用扇風機、ワイヤレスイヤホン、ノートパソコン、スマートウォッチ、電動アシスト自転車、コードレス掃除機が挙げられている。
対策パッケージは、「国民・事業者への周知啓発」「製造・輸入・販売時の対策」「使用時の対策」「廃棄時の対策」「処理・再利用の対策」の5つの柱で構成される。
リチウムイオン電池の取り扱いでは、「賢く選ぶ」(Cool choice)・「丁寧に使う(Careful use)」・「正しく捨てる、そして資源循環(Correct disposal with better recycling)」が重要となる。
国民・事業者への周知啓発では、これらの英語の頭文字をとって、リチウムイオン電池の「3つのC」として、さまざまな機会を通じて情報発信を行っていく。多様な媒体や多言語(英語、中国語など)を活用するとともに、関係省庁の所管団体や地方公共団体などを通じて、政府全体ワンボイスでの呼びかけを実施する。また、情報を一元化するポータルサイトを消防庁に設置し、わかりやすい情報発信を行うこととしている。
安全規格の徹底、周知、制度的対応などで対策強化
製造・輸入・販売時の対策では、製品安全4法に関係する製造・輸入・販売事業者(届出・非届出事業者)のうち、一定の事由から連絡を試みるものの、連絡の取れなかった「連絡不通事業者リスト」をウェブサイトで公表する。また、NITE(製品評価技術基盤機構)において、リチウムイオン電池搭載製品の事故原因の本質的な解明を目指す体制強化を図る。
使用時の対策では、若者・高齢者などへの効果的な発信や、公共交通機関における持ち込みルールの徹底・留意事項の周知を行う。リチウムイオン電池火災に関する調査を関係機関と連携して実施していくほか、リチウムイオン電池火災に対する消火器などの試験方法について検討を行う。
廃棄時の対策では、5月に成立した改正資源有効利用促進法案において、リチウムイオン電池の自主回収・再資源化を促進するため、廃棄物処理の特例条項(認定制度による廃棄物処理法の業許可の不要化)を設置する(2026年4月1日施行)。あわせて、火災・発火事故などの状況を踏まえ、リチウムイオン電池を容易に取り外すことができない一体型製品である電源装置(モバイルバッテリー)、携帯電話用装置(スマートフォンなど)、加熱式たばこデバイスといった3品目を対象製品に追加するための政令改正を実施する(同施行)。
また、廃棄物となったリチウムイオン電池と、その使用製品について、廃棄物処理工程に意図せず混入し、廃棄物処理施設において火災が発生することを防止するため、廃棄物処理法に基づく制度的対応を行うほか、地方公共団体における利便性の高い分別回収体制の実証などを通じた構築の支援を行う。膨張・変形したリチウムイオン電池などの回収・処理状況について実態調査を行い、安全な処理方法などに関する方針を取りまとめることも挙げられている。
処理・再利用の対策では、廃棄物処理施設への高度選別機・検知設備の導入や、広域処理のための回収拠点拡大・収集体制の構築を支援する。
関係省庁で連携、対策パッケージを策定
近年、リチウムイオン電池の使用時・廃棄時の火災が頻繁に発生し、対策が急務となっている。また、リチウムイオン電池には特定国に依存している重要鉱物資源(リチウム、コバルト、ニッケル)が含まれており、経済安全保障・産業競争力強化の観点から、これらの回収・再資源化の促進も重要となっている。
そこで、政府では、関係省庁が緊密な連携を図りつつ必要な対応を検討し、リチウムイオン電池に関する総合的な対策を実施するため、「リチウムイオン電池総合対策関係省庁連絡会議」を10月に設置した。この連絡会での検討を経て、リチウムイオン電池総合対策パッケージを策定した。
環境省では、リチウムイオン電池などに関する特設サイトで、リチウムイオン電池の適正処理に関する詳しい情報を紹介している。また、9月から12月までの4カ月間を、「リチウムイオン電池による火災防止強化キャンペーン」期間とし、集中的な啓発活動に取り組んでいる。
【参考】
・環境省―リチウムイオン電池総合対策パッケージの策定について
記事内容へ





































































