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2026.02.22
系統用蓄電所10カ所を共同開発へ エネフォワード、需給調整市場参入
エネフォワード(福岡県福岡市)は2月12日、ライジングコーポレーション(大阪府池田市)と業務提携し、2MW/8MWh規模の系統用蓄電所を約10カ所開発することを発表した。需給調整市場や容量市場を主な収益源とする商業運用を視野に入れ、再エネ拡大で変動が高まる電力市場への本格参入を図る。
系統用蓄電池事業へ新規参入のライジングコーポレーション
ライジングコーポレーションは、1月15日に系統用蓄電池事業へ参入することを発表した。
1月には岡山県和気町、熊本県南関町に、2月には兵庫県市川町への2MW/8MWhの系統用蓄電所の建設を決定してており、岡山と兵庫は2026年中、熊本は2027年2月の商業運転開始を予定している。取得額はいずれも約5.7億円で、総投資額は約17億円規模となる。設備は系統に直接接続し、需給調整市場などでの運用を見込む。
同社はこれまで、主に家庭用および産業用の太陽光発電システム・蓄電池などの販売施工を行ってきたが、系統用蓄電池事業に新規参入することでさらに事業拡大を図る。
系統用蓄電池を10件程度開発予定 事業範囲拡大も
今回の業務提携において、エネフォワードはEPCやマネジメントで培った実績を基に、ライジングコーポレーションが展開する系統用蓄電所事業に対し、設備の供給および運営・保守に関する専門的なノウハウを提供する。ライジングコーポレーションの強みとする販売活動や顧客開拓力と連携し、両社で系統用蓄電所事業の強力な推進体制を築いていく。
両社は今後、系統用蓄電所(出力2MW・容量8MWh規模)を、10件程度共同開発していく予定だ。また、蓄電池併設型の太陽光発電所やFIP転換案件の開発、分散型電源の運用事業など、事業領域を段階的に広げ、中長期的なエネルギーインフラ事業の展開について協働する。
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2026.02.21
日本材料技研、宇宙向けMXene太陽電池材料を開発 東京都助成に採択
日本材料技研(東京都中央区)は2月13日、同社が提案した「超軽量薄膜太陽電池に用いる電荷輸送層MXene(マキシン)の開発」が、東京都中小企業振興公社が実施する「宇宙製品等開発経費助成」に採択されたと発表した。人工衛星など宇宙用途向け次世代太陽電池を対象に、MXeneを活用した高耐久・高性能な電荷輸送層材料の開発を進める。
人工衛星の打上コスト削減に貢献する新材料技術
MXeneは、米ドレクセル大学で開発された二次元層状化合物。層状で異方性を持つナノシート構造を特徴とし、表面修飾による電子物性の制御や、インク化・塗布による低温成膜が可能なことから、宇宙用途向け薄膜太陽電池材料としての応用が期待される。
日本材料技研では、ナノシートが積層した多層MXene粉末や、ナノメートル(nm)スケールまで剥離したMXene水分散液のサンプル提供を行うほか、光電デバイスへの応用研究を進め、これまでに有機フォトダイオード型光センサの電子輸送層としての応用可能性を確認している。
同事業では、同社独自のMXeneに関する技術を基盤に、超軽量薄膜太陽電池向けのホール輸送層および電子輸送層材料の開発を行う。
プロジェクトには、東京大学大学院工学系研究科 横田 知之准教授も参画。実用化を見据えた産学連携体制の下、新規組成MXeneの開発や表面修飾技術の高度化、塗工インク化技術の確立に取り組む。宇宙用途に加え、将来的には民生用太陽電池や光デバイスへの展開も視野に入れる。
衛星軽量化と打ち上げコスト低減が課題
日本材料技研の発表によると、近年は人工衛星の打ち上げ数が急速に増加し、打ち上げコストの低減や搭載機器の軽量化が重要な課題だという。特に太陽電池は、衛星システム全体の重量の中でも大きな割合を占めることから、発電性能を維持しつつ軽量化を実現する技術が求められる。
東京大学 横田研究室が報告している超薄膜太陽電池は、従来型太陽電池と比べて単位重量当たりの発電量が大幅に高く、実用化されれば打ち上げコスト削減につながる可能性がある。一方、有機材料主体の構成では、宇宙線耐性や長期信頼性が課題とされている。
日本材料技研は今後、同事業を通じて人工衛星の打ち上げコスト低減と宇宙利用の高度化に貢献し、MXene材料の社会実装を加速させる。
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2026.02.20
蓄電池+コンテナでどこでもデータセンター開設可能に IIJなど2社が協業
パワーエックス(東京都港区)とインターネットイニシアティブ(IIJ/同・千代田区)は2月13日、蓄電システムとコンテナデータセンターを活用した協業について覚書を締結したと発表した。
電力供給とデジタルインフラを融合する「ワット・ビット連携」の具体化に向け、 ユースケースや事業スキームの開発を進めていく。
1台から設置可能なコンテナデータセンター パワーエックスが2027年より量産開始
パワーエックスは、コンテナデータセンター「Mega Power DC」を商品化し、2027年より同社の岡山工場で量産開始する予定だ。同製品は、同社が大型蓄電システムの開発や製造を手がける中で培ったパッケージング、直流電力制御、熱管理などの技術を活用し開発した。蓄電システムを搭載し、約1年程度の短納期で、新設にかかる費用も低コスト(一般のデータセンター比で25%削減)でデータセンターを開設できる。
設置は1台から可能で、都市部の事業所敷地内や駐車場、高架下などを有効活用したエッジ・オンサイトデータセンターの開設から、1ha程度の用地に125台以上設置することでハイパースケールデータセンターとしての展開も可能だ。
デジタルインフラの電力供給を最適化する事業スキームを開発する
両社は、データセンターの開設時に課題となる電力・建設・計算資源確保という複雑に関連する要素を最適化し、電力(Watt)と情報通信(Bit)を効率運用する「ワット・ビット連携」の具体化に向け、以下について検討していく。
・蓄電システムの調整力と演算基盤を一体化したコンテナデータセンターの共同開発
・分散ネットワークを活用したデジタルインフラのユースケース
・蓄電システムによる電力活用スキームの開発
再エネ導入拡大による電力市場価格の変動に対応するため、安価な電力を蓄電しコンテナ内のサーバ機器に使用することや、余剰電力を需要が高い時間帯で蓄電システムから販売することなども検討していく。
西日本で稼働実績を持つコンテナ型DCの知見を提供するIIJ
IIJは2011年より、島根県松江市でコンテナ型のデータセンター「松江データセンターパーク」を開設し運用してきた。西日本におけるコロケーション/ハウジングサービスの拠点であり、自社サービスの設備拠点として運用している。最大受電容量は4MW、約16000m2の敷地にコンテナモジュール「IZmo(イズモ)」500ラックが稼働する。
同社が独自開発した「IZmo」は、ITモジュールと空調モジュール(直接外部冷却方式)で構成されており、大量のIT機器を効率よく収容できる。
今回の協業で、同社はこの自社データセンターを開発・運用するノウハウを基に、最適な技術要件の検討とコンテナデータセンターの開発支援を行う。
分散処理型のITインフラ基盤の構築を目指す
AI需要が高まるにつれ、GPUサーバなどの計算資源を運用する大規模な電力消費を伴うデータセンターの需要が増加している。こうしたハイパースケールデータセンターでの集中処理については、電力の確保、AIのデータ処理を運用する上での最適化などが課題とされる。
その一方で、コンテナデータセンターやエッジデータセンターでの分散処理や、地域電源との連携による安定した電力供給が注目され、データセンターの脱炭素化の推進なども期待されている。
こうした背景を踏まえ、パワーエックスとIIJは、大型蓄電システムとコンテナデータセンターの活用によって、AI社会を支える電力・デジタルインフラの構築・拡大を目指すこととした。
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2026.02.19
JR東日本の水力発電を地域電源に 十日町・小千谷77施設に再エネ供給
新潟県十日町市と小千谷市は2月12日、UPDATER(東京都世田谷区)を通じて、両市に立地する東日本旅客鉄道(JR東日本/東京都渋谷区)の水力発電所「信濃川発電所」由来の再エネ100%電力を77公共施設に導入することを発表した。
これにより、エネルギーの地産地消を現するとともに、両市合計で年間約5,500tのCO2排出量削減を見込む。JR東日本が信濃川発電所の電力を鉄道事業以外に供給する初めて。
ゼロカーボンシティの実現に向けて官民連携
UPDATERは、地域の電気を地域で使う「電力経済圏」を通じ、脱炭素と地域経済の両立に取り組んでいる。今回の取り組みでは、JR東日本と協力して、十日町市と小千谷市の公共施設に、信濃川発電所を主とした再生可能エネルギー由来の電力に、同発電所の環境価値を組み合わせた、CO2を排出しない再エネ100%電力を導入する。
十日町市では4月1日から、小千谷市では6月1日から、庁舎、小学校、中学校、体育施設、上下水道施設、衛生関係施設などに再エネ100%電力の導入を開始する。十日町市では、十日町市役所本庁舎や十日町市医療福祉総合センター、馬水浄水場など47施設を、小千谷市では、小千谷市役所本庁舎や小千谷小学校、小千谷市学校給食センターなど30施設を再エネ100%電力に切り替える。
十日町市と小千谷市は、「ゼロカーボンシティ」の実現に向け、それぞれ地球温暖化対策実行計画を策定している。具体的には、2030年度までにCO2の排出量を十日町市は46%削減(2013年度比)、小千谷市は50%削減(同)することを目指している
JR東日本・信濃川発電所は、十日町市・小千谷市にある「千手発電所」「小千谷発電所」「小千谷第二発電所」の3つの水力発電所の総称。発電した電気は、首都圏や上越線、新幹線の電車や鉄道施設などに送られており、鉄道事業を支えるエネルギー源として重要な役割を担っている。
UPDATERが進める再エネの地産地消、甲斐市では木質バイオマス発電由来の再エネを導入
UPDATERは2月3日、山梨県甲斐市、グリーン・サーマル(東京都千代田区)とともに、甲斐市内の公共施設43施設において使用する電力を、市内にある木質バイオマス発電所由来の再エネへ切り替えることを発表した。
UPDATERは、独自のブロックチェーン技術により、発電する人や地域の背景が見える、再エネ100%の電力小売サービス「みんな電力」を提供してきた。特に地域や特定の発電所・発電方法からの供給を強みに、これまで全国の自治体と連携し、エネルギー調達の透明化や、地域資源を生かした地域創生支援を行ってきた。
また、地域資源の活用、電力の地産地消、再エネの導入促進を通じて、持続可能な地域社会の形成と創生に寄与する「電力経済圏」の取り組みを進めている。
【参考】
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2026.02.18
蓄電ビジネスに6億円 クラダシ「高い収益性見込める」出資で事業拡大
クラダシ(東京都品川区)は2月12日、2025年から開始した系統用蓄電池事業をさらに拡大すると発表した。系統用蓄電池事業を展開する「合同会社ジャパンパワーストレージ1」(同)に対し、6億円の匿名組合出資を行う。ファンド形式による資本効率を重視した取り扱い電力量の拡大と自社運営を組み合わせ、単独投資では成し得ないスピードで運用規模を拡大、国内の再生可能エネルギー導入拡大の加速を目指す。
6案件に分散投資、早期展開をねらう
ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を通じた食品ロス削減ビジネスを中心に展開してきたクラダシは、事業領域拡大の一環として、2025年1月から再エネ分野への取り組みをすすめている。特に系統用蓄電池事業は、中期経営計画(2025年6月期〜2027年6月期)でも中長期的な成長機会を持つ領域と位置付け。既に、自社による系統用蓄電所の運営も開始した。
今回出資を決定したファンドでは、系統用蓄電所6案件の開発を予定しており、複数案件への投資によりリスク分散をしながら、単独投資では難しいスピードで運用規模を拡大するねらい。出資総額は6億円で、出資比率は13.37%となる。
社会課題の解決と高い収益性に着目、系統用蓄電事業を加速
同社は系統用蓄電所の運営を通じて、電力需給の安定化による社会課題の解決と、事業としての高い収益性の両立が見込めると判断。匿名組合出資を通じ、中長期的な収益基盤の強化と企業価値の向上につながるとの考えから、今回の系統用蓄電所ファンドへの出資を決めたとしている。なお、2026年6月期の通期連結業績への影響については、現在精査中だ。
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2026.02.17
外壁材一体型太陽光発電パネル、積雪地域や意匠性重視の建物に 販売開始
モノクローム(神奈川県横須賀市)は2月12日、外壁材一体型太陽光発電パネル「Wall–1(ウォール ワン)」を発売したと発表した。同製品は、建築物の外壁に組み込むタイプの単結晶シリコン太陽光発電パネルで、外装の一部として活用できるよう高い意匠性と景観に配慮したのが特長で、積雪や屋根形状の制約をうける建物でも太陽光発電の導入を可能とした。
積雪や屋根形状による問題をクリア
同製品は、立地条件や積雪、屋根形状などの理由から、これまで太陽光発電設備の導入を検討しにくかった建物においても、積雪や面積に影響のない垂直面を活用し、外壁材として太陽光発電パネルを設置できる。豪雪地域の建物や、屋根面積の狭い高層ビル、狭小住宅などへも設置可能だという。
外観への影響や周囲環境への配慮という観点から、パネル面には反射光を抑制するガラス素材を採用している。同社は、同製品の用途を、住宅や商業施設、集合住宅など幅広く想定。出力110W、出力55Wの2種を展開する。
モジュール単位でメンテナンス、リフォームにも対応
25年間の無償出力保証付き。モジュール単位での取り外しが可能な構造で、メンテナンスでは必要な部分だけ交換できる。また、リフォーム時にも導入できるよう、既存の外壁を生かして施工するカバー工法にも対応している。
同社は、屋根一体型太陽光発電パネル「Roof–1」など、再エネ発電を導入しつつ建築の意匠性も損なわない太陽光パネルを販売してきた。
開発進む建材一体型太陽光発電
建材そのものに太陽光発電機能を組み込む製品の開発が進んでいる。例えば、2025年11月には、YKK AP(東京都千代田区)は、パナソニック ホールディングス(大阪府門真市)と共同でガラス型ペロブスカイト太陽電池を組み込んだ内窓の実証を発表。太陽光発電ガラス「サンジュール®」を開発したAGC(東京都千代田区)は、東京建物(同・中央区)の所有ビルや羽田空港第2ターミナルに導入実績がある。また2026年2月4日には、東京UFJ銀行と建材一体型太陽光発電ガラス(BIPV)の後付けタイプの実証を開始したことを発表した。
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2026.02.16
日立とKSエナジー、熊本で50MW蓄電所開発へ 電力トレーディング連携も
日立製作所(東京都千代田区)は2月10日、肥後銀行(熊本県熊本市)のグループ会社で再エネ事業を手がけるKSエナジー(同)と、熊本県内で50MW規模の系統用蓄電所「KSE熊本蓄電所」を開発する計画を明らかにした。運用開始は2029年1月を予定している。
計画地は再エネの導入が進む九州エリア。出力抑制や需給変動への対応力強化が求められる中、大規模な特別高圧系統(2MW以上)用蓄電池を整備し、系統安定化に貢献する。
技術連携と市場対応を組み合わせた新たな事業モデル
KSエナジーは地域内での再エネ循環を志向するエネルギー事業会社。日立は電力分野における制御技術やプロジェクト開発の実績を持つ。両社は設備設計から機器調達、施工までを連携して進める方針で、ハード整備と運用高度化を一体で進める。
日立は系統用蓄電システムの導入実績を活かし、送配電事業者との系統連系協議や関係省庁への申請手続き、事業性評価に関する情報提供を担う。さらに、日立エナジー製PCSの供給やプロジェクトマネジメントを通じ、開発から運転開始後の安定運用までを支援する。
また、同事業では、蓄電システムを単なるピークカット設備ではなく、市場取引を通じて収益を創出するエネルギーリソースとして位置付ける。日立が開発を進める電力トレーディング支援システムの導入を検討し、充放電制御と市場取引を組み合わせる構想だ。需給調整機能の強化と市場価格を踏まえた収益向上を図る。
制度整備が進む系統用蓄電池市場
系統用蓄電池を巡っては、容量市場や需給調整市場の整備が進み、収益機会が拡大。GX政策の下、国は補助制度や市場設計の見直しを通じて導入拡大を後押ししている。加えて、九州エリアでは太陽光発電の導入量が全国でも高水準にあり、出力抑制が頻発する構造が続く。こうした中、需給バランスを調整する蓄電リソースの重要性は一段と高まっている。
今回の計画は、こうした市場環境の変化を踏まえたもので、再エネの出力変動を吸収する調整力としての役割に加え、市場価格に応じた充放電制御による収益最大化を図る構想を打ち出す。ハード整備と市場対応力を一体で設計することで、容量市場や需給調整市場など制度環境の変化に柔軟に対応できる体制を整備する狙いもある。
熊本での50MW級蓄電所開発は、地域課題への対応に加え、ハードと市場運用を統合する事業モデルの先行事例となる可能性があり、設計詳細や収益スキームの具体化が今後の焦点となる。
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2026.02.15
野村不動産、550カ所のNon-FIT小型太陽光でPPA 新会社設立も
野村不動産(東京都港区)とクリーンエナジーコネクト(同・千代田区)は2月9日、再エネ事業での協業を開始すると発表した。両社は、共同出資により合同会社を設立し、Non-FIT小型太陽光発電を活用したオフサイトコーポレートPPA事業を展開する。
年間再エネ調達量は約5250万kWh見込み
新会社は、固定価格買取制度(FIT)に依存しないNon-FIT小型太陽光発電所を全国で約550カ所開発・運営する。発電した電力と環境価値は、オフサイトPPAを通じて、野村不動産グループの建物に供給される。
年間の再エネ調達量は約5250万kWhを見込む。これは同グループの2025年3月期における購入電力(スコープ2)の約40%に相当する規模だ。大規模電源を活用するのではなく、小型の分散型電源を多数組み合わせる形で再エネを調達する。
非常時利用を想定した電源設備を併設
各発電所には、クリーンエナジーコネクトが提供する災害時用電源設備「備えるコンセント」を設置する。停電時には発電所周辺で電力利用が可能となる仕組みで、分散型再エネ電源に防災機能を組み合わせる取り組みだ。
同社は2023年9月、「備えるコンセント」の運用を開始した。2024年3月には、関西電力子会社のE-Flow(大阪市)とバーチャルPPA(VPPA)サービスで協業。この取り組みにおいても同設備を活用している。
今後は、野村不動産グループのテナントや取引先企業向けに、再エネ導入や脱炭素支援への展開も検討する。
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2026.02.14
蓄電池の系統接続は4月から保証金2倍 ルール見直し、高圧案件が対象
資源エネルギー庁は2月9日、総合資源エネルギー調査会の会合を開催し、「系統用蓄電池をはじめとする発電等設備の迅速な系統連系に向けた対応」を示した。
資料では、(1)系統アクセス手続きの規律強化、(2)系統用蓄電池の接続ルール見直しの2本柱を提示。特に契約申込みが急増している系統用蓄電池を念頭に、接続検討の早期化と「空押さえ」対策を4月から段階的に導入する方針を示した。
接続検討の早期化、「上限提示型」への運用変更
現行の接続検討は、受付から原則3カ月以内(一部2カ月以内)に工事内容や工期、工事費負担金などを回答する仕組みとなっている。ただ、上位系統の増強が必要な場合、工期や費用が想定を上回り、契約申込みに進まず断念するケースも少なくない。
これを受け、事業者が申込み時点で以下を提示する新たな運用を導入する。
・上位系統増強の受容性の有無
・工事費負担金の上限額
検討の途中で事業者の条件に合致しないと判明した場合、一般送配電事業者は連系不可として速やかに回答できる仕組みとする。まずは配電系統に連系する高圧案件を対象に、2026年4月から開始する予定。
系統用蓄電池の「空押さえ」対策で保証金5%→10%に
資源エネルギー庁によると、沖縄を除く全国では、系統用蓄電池の契約申込みが2025年9月末時点で約2400万kWに達し、前年の約3.9倍に拡大した。一方で、事業化見込みが不透明な案件も多数存在するとされる。
これを受け、4月以降に受領する契約申込み案件から、
・契約申込み時の保証金増額
・工事費負担金の分割払い制度の厳格化
を適用する。
これにより、契約申込み時の全工事費負担金の10%相当を保証金として確保する形となる(※従来は5%)。分割払いの場合も、初回10%、その後50%、75%と支払い割合を段階的に引き上げる。
なお同対策は暫定措置であり、将来的に他電源へ対象を拡大する可能性についても言及した。
順潮流側ノンファーム型接続の方向性
蓄電池の充電側については、混雑時の制御を前提に、容量を確保せずに接続を可能とするノンファーム型接続の導入を目指すが、本格導入までには5~7年程度を要する見込みだ。
広域機関の検討では、リアルタイム制御は早期導入が可能な一方で事業計画が立てにくい点が課題とされ、計画値制御は導入に時間を要するものの、事業安定性が高いと整理された。これを踏まえ、最終的には発電側と同様の計画値制御の導入を目指す方向性が示された。
今回の措置は、単なる手続き見直しではなく、「系統容量の実効利用率向上」と「実現確度の高い案件の優先化」を同時に進める政策パッケージと位置付けられる。再エネ拡大フェーズにおいて、接続スピード・投資確度・系統運用高度化の三位一体で進む局面に入りつつある。
【参考】
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2026.02.13
ちゅうぎんエナジー、小松印刷の再エネ転換支援 太陽光オンサイトPPA活用
ちゅうぎんエナジー(岡山県岡山市)は2月2日、小松印刷グループ(香川県高松市)の本社紙器工場で、太陽光発電設備を活用したオンサイトPPAによる再エネ供給を開始した。需要家が設備を保有しないPPA方式により、製造工程の電力を再エネに切り替える。
年間約24.4万kWhの再エネ電力を供給、CO2削減効果は年間112t
今回導入した太陽光発電設備は、出力226.745kWで、香川県高松市にある小松印刷グループ本社紙器工場の屋根を活用した。発電した電力は工場内で自家消費し、年間約24万kWhの再エネ供給を見込む。CO2削減効果は年間約112t(杉約1万3000本分のCO2吸収量に相当)と試算している。
オンサイトPPAは、PPA事業者が設備の設置・運用・保守を担い、需要家が発電電力を購入するスキーム。需要家は発電設備を保有しない形で再エネを調達できる。
製造拠点の再エネ転換、地域PPA拡大へ
小松印刷グループは環境負荷低減を進めており、今回のオンサイトPPA導入により、製造拠点の電力を再エネへ切り替える。また屋根スペースを活用した自家消費型モデルとして、中堅・中小製造業への横展開も想定される。
ちゅうぎんエナジーは、地域企業向けのオンサイトPPA事業を展開しており、今後も同様の再エネ導入案件を拡大する方針。
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