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2020.03.15
太陽光発電など分散する電源を束ね、一つの発電所のように機能させる「仮想発電所(VPP)」への参入が相次いでいる。伊藤忠商事は日本市場への参入をにらみ、年内にも北米で事業を始める。東京ガスは自社開発のシステムを外販する。日本では2021年にVPPを展開する環境が整う。再生可能エネルギーの普及に弾みがつく可能性があるが、蓄電池のコストなど課題も残る。
伊藤忠は蓄電池システムを開発するカナダ企業、イグアナ・テクノロジーズ(アルバータ州)と資本提携した。既に提携関係にある英企業の人工知能(AI)をイグアナのシステムに搭載し、住宅用太陽光と蓄電池の稼働状況を一括管理できるようにする。
伊藤忠は各家庭の余剰電力を取りまとめて管理する仲介役を担う。家庭に太陽光パネルを無償で設置する米サンノーバ(テキサス州)にも出資。同社の顧客約8万世帯に蓄電池を提案し、VPPに組み入れることをめざす。北米でノウハウを積み、日本市場への参入に備える。
VPP普及には家庭用蓄電池がカギを握る(左上がイグアナ・テクノロジーズの蓄電池)
東京ガスは子会社を通じ、20年にガス設備を組み合わせたVPPサービスを始める。同社は1月から横浜市の研究所や千葉市の冷暖房センターなど3施設を連動させてVPPの運用をしている。電力の制御システムを含めた運用ノウハウを一つのサービスにまとめ、外販に乗り出す。
VPP事業に名乗りを上げる企業が相次ぐ背景には制度設計が進んできたことがある。政府は21年度にも余剰電力を売る事業者と買い手となる電力会社が参加する新たな取引市場を立ち上げる。電力システム全体で需給の調整がしやすくなり、各社によるVPP事業が本格化する見通しだ。
再生エネの普及に向けて、VPPの導入は重要な試金石になる。太陽光や風力などは全国各地で導入が進んでいるが、気象条件や時間帯によって発電量が大きく振れやすい。現在は稼働と停止を柔軟に切り替えられる火力発電所が需給の調整役を担っている。
VPPを活用すれば、太陽光が稼働し電力が余る昼間に蓄電池や電気自動車(EV)に電気をため、不足する夜間に放出できるようになる。大型火力に頼らずに需給を調整できるため、再エネ普及に弾みがつく契機になるとみられている。
VPP事業は欧米が先行し、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル子会社の独ゾネンは欧州で約5万件の顧客を持つ。ドイツやフランスなどでは再生エネ拡大に伴い、大手電力が持つ従来型の大型電源の稼働率が低下した。欧州電力大手は非中核事業を分離したり、他社との事業統合を計画したりするなど業界再編の動きが活発になっている。
日本でもVPPが広がることで、大規模電源や需給調整のノウハウを持つ大手電力が優位に立つ時代は転機を迎える。
海外企業も日本市場に食指を動かす。欧米を中心に約10カ国でVPPを運用するイタリアの電力大手、エネルグループは、日本企業に需給調整システムを提供する方針だ。シェルもゾネンを通じて日本のVPP市場に参入する計画だ。
VPP普及の大きな課題となるのが蓄電池のコストだ。柔軟な需給調整に不可欠だが、現在は「価格が高く一般家庭や企業で導入するのが難しい」(新電力)。
三菱総合研究所の長谷川功主任研究員は「家庭用蓄電池は現在、容量1キロワット時あたり20万円超だが、これが6万円程度まで下がれば爆発的に普及する可能性がある」と指摘する。米テスラが安価な蓄電池の日本への投入を予定しており、販売競争や技術革新で価格が大きく下がれば、VPP普及促進につながる。
VPPの普及に伴い蓄電池など関連設備の価格が安くなれば、電力大手が持つ大規模火力発電所に対してもコスト面で競争力が持てる。例えばVPPをいち早く事業化したゾネンは利用者に蓄電池と太陽光パネルを平均200万円前後で購入してもらい、その後は月額料金ゼロで電気を提供するビジネスモデルをドイツで展開している。
ゾネンがVPPを日本で展開する際の価格は決まっていないが、新たな価格体系の電力サービスが日本で普及すれば、主要国で最も高い水準の日本の電気料金が現在より安くなる可能性がある。
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2020.03.14
大型台風の接近時などに気象庁が出す警報を人工知能(AI)で分析し、太陽光発電から自動的に家庭用蓄電池を充電する国内初のサービスが実用化されることが10日、分かった。伊藤忠商事と提携先の電子計測器メーカー、エヌエフ回路設計ブロックが今春にもサービスを開始する。
伊藤忠とエヌエフは、2018年11月から太陽光発電パネルを設置している戸建て住宅向けに蓄電池システムを製造販売している。このほど両社は共同出資会社を設立し、英AIベンチャーのMoixa(モイクサ)の技術を本格導入。気象庁の警報を基に台風の進路などを予測し、最適なタイミングで充電池が満タンになるよう自動調整する機能を付加する。
伊藤忠とエヌエフの従来のシステムは、電気料金が高い時間帯に充電池から電力を放出する制御機能などが中心で、悪天侯を予想し蓄電するかどうかは住民が判断し、手動で切り替える必要があった。
両社は普及に向けリース販売も始める予定。伊藤忠は新機能の追加で「将来的には年4万台の販売を目指す」としている。
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2020.03.13
スマホ、タブレット、ノートPC、デジカメ、ドローン……。
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それをすべて解決してくれたハイスペックなモバイルバッテリーを紹介します!
大容量なモバイルバッテリー
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しかも、オプションのソーラーパネルを繋げば太陽光充電までできてしまう優れものなんです。
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2020.03.12
原発再稼働反対などをアピールする参加者ら=つくば市で
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東京電力福島第一原発事故からも九年を迎えた。日本原子力発電(原電)東海第二原発をはじめとする原発の再稼働反対や、再生可能エネルギーへの転換を訴える集会が十一日、つくば市吾妻一のつくばセンター広場であり、市民ら約五十人が参加した。
マイクを握った東海第二運転差し止め訴訟原告団の大石光伸共同代表は、裁判で原告が主張する事故のリスクを「およそ考えられない」と一蹴している原電に対し、「そのような姿勢にこそ事故がひそんでいる」と指摘。安倍政権が東京五輪を「復興五輪」と位置付けていることについても、「福島の事故は続いている。スポーツという善意を利用して何が復興五輪か」と厳しく非難した。
東海第二の再稼働の是非を問う住民投票の実現を目指す「いばらき原発県民投票の会」の徳田太郎共同代表は、大井川和彦知事に住民投票条例の制定を直接請求するのに必要な署名が、十日時点で必要数を三万筆以上上回る約八万筆に達したことを明らかにした。
「憲法9条の会つくば」の阿部真庭さんは、安倍政権の原発推進政策を「多くの国民の声を無視し、既得権者のための政治を行っている」と批判した。 (宮尾幹成)
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2020.03.11
化石燃料に頼らない発電「コールフリー」の歴代最長記録を塗り替えた英国。未来の発電に向けて大きく躍進した一方で、2050年までの温室効果ガス排出量を実質「ゼロ」にする政府目標の達成への道のりは険しい。稼働中の原子力発電所のほとんどを2030年までに閉鎖する計画が低炭素電力の供給を押し下げると、懸念されているからだ。果たして、再生可能エネルギーは原発の抜けた“穴”を埋められるのだろうか?
TEXT BY WILL BEDINGFIELD
TRANSLATION BY MIZUKI SHIBA/LIBER
「ひどい」ニュースと「とてもひどい」ニュースがひっきりなしにメディアをにぎわせた2019年、人々の希望の光が消えることはなかった。英国が「未来の発電」に向けて大きな躍進を遂げたからだ。昨年、英国は計83日間の「コールフリー」[編註:石炭火力を一切使用しないこと]を達成した。これは、5月から6月にかけての「18日間連続コールフリー」という歴代最長記録を含めた数字である。結果的に2019年の英国では、化石燃料を利用した発電量は全発電量の約43パーセント、石炭による発電量はわずか2パーセントだった。どちらも前代未聞の数字だ。
ここ10年の英国の統計には、ほかにも有望な数字を見ることができる。まず、2010年には全発電量のうち7パーセントだった「再生可能エネルギー」による発電量が、2019年には37パーセントに増加した。さらにこの国は、CO2排出量を「1990年比でおよそ40パーセント」削減することに成功し、2019年には主要7カ国で初めて「2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする」という目標を正式に掲げた。
だがいま、英国の行く手を阻もうとする「亡霊」がいる。原子力の衰退とともに現れた、たちの悪い亡霊だ。
英国の科学系ウェブサイト「カーボン・ブリーフ(Carbon Brief)」のエディターであるサイモン・エヴァンスの分析によると、「低炭素電力」(風力、太陽光、原子力、水力、バイオマスを利用して生み出される電力)の発電量は、2019年を通して1テラワット時(TWh)しか増加していないという。これは英国の発電容量の1パーセントにも満たない。平均で年9テラワット時の増加を見せた2010年代において、最も小さい数字だ。
2030年までに低炭素エネルギーによる発電量を「年15テラワット時」ずつ増やしていく必要がある、とエヴァンスは主張する。それができなければ、「電力量1キロワット時(kWh)につきCO2排出量100グラム」という炭素集約度[編註:エネルギー消費量単位あたりのCO2排出量]の目標値を達成するのは不可能だという。この「100gCO2/kWh」という基準は、気候変動委員会(CCC)が当時の英国の政策方針に合わせて定めたものだ(その後CCCは、目標値を「50gCO2/kWh」に修正した)。しかし、「2050年までに温室効果ガスを実質ゼロにする」という新たなゴールを掲げている現在、英国は100gCO2/kWhを下回る努力をしなければならないだろう。
そう考えると、原発がなくなるのは大きな問題だ。現在、英国では7基の原発が稼働している[編註:ヘイシャム1、2を合わせてカウント]が、そのうち6基は2030年代の初めまでに閉鎖される。また最近では、日立と東芝が英国の原発建設プロジェクトから撤退した。日立がアングルシー島の「ウィルファ」とサウスグロスターシャー州の「オールドベリー・オン・セヴァーン」で進めていた計画と、東芝がカンブリア州の「ムーアサイド」で進めていた計画──将来的に英国の電力の15パーセントを生み出すはずだった──は、あっけなく立ち消えた。
「どう考えても間違っています。われわれは『可能性』を手放したのです。原発は電力の20パーセントを生み出しているというのに」と、バーミンガム大学エネルギー研究所の理事、マーティン・フリーアは語る。「代わりの原発を建てたからといって“溝”は埋まりません。といっても、いま建設が予定されているのはヒンクリーポイントCだけですが(サマセット州のヒンクリーポイントC原子力発電所は、2026年ごろに稼働を開始する予定だ。稼働後は英国の電力の7パーセントを供給すると言われている)」。フリーアの推定によると、暖房や輸送機関の「低炭素化」を実現するには、現在の4倍から5倍程度の発電量が求められるという。
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2020.03.10
アサヒビールは、日本自然エネルギーと契約し活用している「グリーン電力」(風力やバイオマスといった地球環境への負担が少ない自然エネルギーで発電された電力。アサヒビールが2009年から製品の製造に活用しているグリーン電力は「グリーン電力証書システム」の利用によるもの。「グリーン電力証書システム」とは、再生可能エネルギーにより発電された電気の環境付加価値を「グリーン電力証書」という形で取引するもの。証書を保有する企業や団体は、証書に記載されている発電電力相当分の再生可能エネルギーを活用したとみなされる仕組み)を、5月下旬製造分から「アサヒスーパードライ」(缶500ml)の製造に活用を拡大する。これによって、「アサヒスーパードライ」缶350ml、缶500mlの全数およびノンアルコールビールテイスト飲料「アサヒドライゼロ」(缶350ml)、ギフトセットのビール類がグリーン電力を活用して製造した商品となる。
アサヒビールは、2009年4月に食品業界で初めて製品「アサヒスーパードライ」(缶350ml)および「ギフトセットのビール類」の製造にグリーン電力を活用し、再生可能エネルギーの普及や気候変動対策への取り組みに繋げてきた。
今回の拡大によって、アサヒビール全体での2020年のグリーン電力活用量は、約2500万kWh(前年比147%)となり、CO2は年間で約1万1600t削減できる見込みとなっている。
「アサヒスーパードライ」(缶350ml)と同様に、「アサヒスーパードライ」(缶500ml)の缶体には、グリーン電力を活用して製造された製品であることを示す「グリーン・エネルギー・マーク」(「グリーン・エネルギー・マーク」とは、2008年5月にグリーンエネルギー認証センターが制定したマーク(2018年4月から「一般財団法人日本品質保証機構」に認証事業を譲渡)で、製品の製造時に使用する電力にグリーン電力を活用したことを示すもの。「アサヒスーパードライ」(缶350ml)の缶体・6缶パック用包装資材・外箱およびビール類を使用するギフトセットの外箱などに記載されてい)を記載する。
アサヒビールが活用しているグリーン電力は、主に木材チップ等の“自然の恵み”を燃料としたバイオマス発電によるものであり、「アサヒスーパードライ」や「アサヒドライゼロ」を消費者に購入してもらうことが地球環境の保全につながるとしている。
アサヒグループでは、昨年1月からグループ理念「Asahi Group Philosophy」を施行し、行動指針の一つとして、「事業を通じた持続可能な社会への貢献」を掲げている。持続可能な社会への貢献を目指し、昨年2月に「アサヒグループ環境ビジョン2050」を策定した。
その中で、気候変動に関する中長期目標「アサヒ カーボンゼロ」を設定して、2050年に温室効果ガス排出量「ゼロ」を目指し、2030年に30%削減(2015年比)を目標としている。
アサヒビール=https://www.asahibeer.co.jp/
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2020.01.15
マイクロソフト社が太陽光で充電ができるノートパソコンのコンセプトを発表した。この開発に関しては、2018年後半に米国特許商標庁に申請がされているが、2020年1月になって機関のサイトで公表がされた。説明と概略によれば、ノートパソコンのバックパネルにはいくつかの写真機能の設置が予定され、これらはデバイスのバッテリーと接続される。
太陽光パネルは、ノートパソコンが電源に接続されていないオフラインの際にデバイスへ電力を供給する。
アプリケーションでは、充電は太陽光だけではなく、白熱灯などの人工的な光でも可能であるとしている。書面では、太陽光パネルでのコンピューターへの完全な充電にどのくらいの時間が必要になるかに関しては、明らかにされていない。
また、マイクロソフト社の次世代ノートパソコンで同様の機器のリリースが検討されている。いまのところ2019年10月に発表されたSurface Pro 7が新しいデバイスシリーズとなる。
Windows 7のサポート完了を背景に、マイクロソフト社はOSユーザーに対してノートパソコンSurfaceへ切り替えることを推奨している。
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2020.01.14
貧困や飢餓の撲滅、クリーンなエネルギーをみんなの手になど、17の目標を2030年までに達成することを掲げ、15年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」。地方自治体でもSDGsを意識した施策の導入が始まる中、吹田市と豊中市は環境に配慮した電力調達に取り組んでいる。
ごみの収集や減量、まちの美化を行う豊中市の中部事業所の屋根に付けられた太陽光発電システム。市有施設の屋根を有償で貸し出している(豊中市提供)
吹田市は環境に配慮して17年度から、庁舎や小中学校などの公共施設の電力調達を、再生可能エネルギーの比率が高い小売電気事業者に切り替えている。
国では二酸化炭素の排出量の少なさに評価の重点を置いており、原子力発電を持つ電力会社にも有利だが、同市は事業者からの電力調達の入札項目を再エネ関連に特化。電源構成に占める再エネの比率が30%以上もしくは、3年以内に30%以上にしないと入札できない独自の仕組みを導入した。
対象施設も79施設から順次増加。19年度入札では、331施設を関西電力から新電力に切り替えている。調達電力に占める再エネ比率は、高圧電力87施設で36・61%の新電力に、低圧電力243施設は比率39・96%の別の新電力に切り替えて、それぞれ比率を約2・4倍と約2・7倍に引き上げた。
落札額も約5億6千万円と予定価格から約2億3千万円削減。再エネの比率拡大とコスト削減を両立している。
同市は17年に「電力の調達に係る環境配慮方針」を策定し、率先して環境に配慮した電力調達を実施。後藤圭一市長は「社会全体で再エネ比率を高めることが必要。公共施設だけでなく、市民へも再エネ比率の高い電力の利用を促していきたい」と再エネ普及に意欲を示す。
豊中市も19年10月、「電力の調達に関する環境配慮方針」を策定。方針に基づく「環境評価項目」に従って環境への負荷の少ない電力の導入割合などを確認し、一定の得点以上の小売業者にのみ入札参加資格を与える仕組みを導入する。
供給電力に占める再エネの割合や二酸化炭素の基礎排出係数などとともに、競争性も重視。「再エネの比率を増やすことでコストが上がるかと思ったが、実際には価格は下がる」(同市環境政策課)という。
対象となる100超の施設を10前後にグループ化し、事業者が採算を取りやすいように工夫している点も特徴だ。
同市は18年に「第2次地球温暖化防止地域計画」を策定。市民1人当たりの温室効果ガス排出量を、27年度に1990年度比で32・1%削減することを目標にしている。市が事業者として温室効果ガスの排出を抑制するだけでなく、電力事業者の再エネへの切り替えの取り組みも促す。
長内繁樹市長は「小学生に地球の資源は有限だと学んでもらっている。自治体としてできることをやり、子や孫にしっかりと引き継ぎたい」と話す。
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2020.01.13
課題解決の救世主!?
米カリフォルニア州でエネルギー貯蔵の導入政策を支援するカリフォルニア・エネルギー貯蔵同盟(CESA)によると、同州の温室効果ガス(GHG) 排出フリー電源システムへの移行には、エネルギー貯蔵の普及が欠かせないとしている。
2018年にカリフォルニア州議会は、「ゼロエミッション電力目標を設定する上院法案100(SB100)」を可決した。「SB100」では、2030年までに電源構成の60%を太陽光発電など再生可能エネルギーからの供給に転換し、2045年までに電力供給の100%をゼロエミッション電源とすることを義務付けた。
CESAでは、エネルギー貯蔵は同州のエネルギー・環境問題など、多くの課題を解決するのに役立つことから、早急な導入を促している。「同州の直面している課題」とは、天然ガス火力の廃炉、電気自動車(EV)の需要拡大、高い電気料金の抑制、そして太陽光発電の大量導入に伴う系統(グリッド)への統合などがある。
「ガス火力」から「貯蔵」に
カリフォルニア州では2045年までにすべての天然ガス火力が廃棄されることになっている。現在同州で発電される電力の43%は天然ガス火力によるものであり、エネルギー貯蔵は、天然ガス火力の代替に再エネを増やしていく上で重要な役割を果たすとされている。
実際、すでにエネルギー貯蔵による火力発電所の代替は始まっている。象徴的なのが、アリソ・キャニオンとモス・ランディングにおける蓄電池プロジェクトだ。それぞれ、99.5MWと567.5MWという大規模なエネルギー貯蔵設備になる。
カリフォルニア州ロサンゼルス付近のアリソ・キャニオンには、もともと天然ガス貯蔵設備があった。2015年10月、このガス貯蔵施設で大規模なガス漏れ事故が発生した。天然ガスの不足が危惧され、電力の需要ピーク時における供給不足にも現実味が出てきた。電力不足を賄うために、需要ピーク時の電力供給用に262MWの天然ガス火力の開発が検討されたものの、最終的にその代替としてエネルギー貯蔵設備の導入が選択された。同州の大手電力会社は、出力99.5MWの大規模エネルギー貯蔵の入札を実施し、導入した。
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2020.01.12
ハーマン・インターナショナルが展開するオーディオブランドのJBLが、ヘッドバンドに内蔵するソーラーパネルに充電できる“USB充電不要”のワイヤレスヘッドホン「JBL REFLECT Eternal」を、クラウドファンディングを通じて開発中だ。どんなヘッドホンになるのか、担当者に話を聞いた。
光充電機能を搭載したワイヤレスヘッドホン「JBL REFLECT Eternal」
オンイヤースタイルのヘッドホン、REFLECT Eternalは、ヘッドバンドの表側に載せたソーラーパネルチャージャーに、屋外の太陽光や室内での自然光を当て続けることで本体のバッテリーが充電できるため、「バッテリー切れの心配が要らないユニークなヘッドホン」であると、ハーマン・インターナショナルのヘッドホン/ライフスタイルオーディオのGlobal Category Director、デーモン・ジョンソン氏が企画意図を説明する。
自然光を活用する充電技術は欧州を中心にグリーンテクノロジーの一つとして数年前から注目度が高まっており、スマホやIoTデバイスに組み込んだ製品を各社が開発している。筆者が知る限りではワイヤレスオーディオに組み込まれた事例はこれが初めてだ。
ヘッドバンドに折り曲げ可能なソーラー充電シートが組み込まれている
ハーマンは本機を、Indiegogoのクラウドファンディングを通じて、支援者の声を吸い上げながら改良を加え、今年の秋出荷に向けて開発を進めている。
光充電の技術にはスウェーデンのスタートアップであるExegerの「Powerfoyle Technology」が使われている。折り曲げ可能なソーラー充電シートはヘッドバンドへの組み込みが容易で、充電効率がとても高いのだとジョンソン氏は話す。
ハーマンでヘッドホン製品を担当するデーモン・ジョンソン氏
例えば装着したまま5万ルクスの太陽光(一般的には冬の日の晴天時が目安)を2時間ほど浴びさせれば、1時間ほどはUSB充電不要で音楽リスニングが可能だという。
なおバックアップとしてUSB充電にも対応しており、15分の急速充電で2時間の連続音楽再生が可能だ。
カラバリはグリーンとレッドの2色が用意される。40mm口径のドライバーを搭載するヘッドホンは、JBLのシグネチャーサウンドを基準に音をチューニングしている。ハンズフリー通話やGoogleアシスタント、Amazon Alexaとの連携も可能。本体はIPX4相当の防滴対応になっている。
クラウドファンディングの完了後、JBLのレギュラー商品として量産化も予定。価格は149ドル(約1万6000円)を想定しているそうだ。
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