東京応化工業、熊本2工場に地熱PPA導入 再エネ50%へ
東京応化工業(神奈川県川崎市)は7月7日、九電みらいエナジー(福岡県福岡市)と連携し、熊本県内の2拠点で地熱発電を活用したオフサイトコーポレートPPAを導入したと発表した。
地熱発電を用いたオフサイトコーポレートPPAの導入は、半導体材料メーカーでは初めて(九電みらいエナジー調べ)。安定供給が可能な地熱由来電力を活用し、半導体需要の拡大を背景に電力消費が増加する生産拠点の脱炭素化を進める。
年間のCO2排出量約1730t削減
今回導入したのは、九電みらいエナジーが保有する地熱発電所の再エネ電力を、小売電気事業者の九州電力を通じて供給するオフサイトコーポレートPPA。対象は、阿蘇工場と、6月に稼働を開始した阿蘇工場 阿蘇くまもとサイトの熊本県内2拠点となる。
供給する電力は、大分県の八丁原発電所、滝上発電所、鹿児島県の山川発電所、大霧発電所の4カ所で発電した地熱由来の再エネ電力。
この取り組みにより、2拠点で年間に使用する電力量の約50%を地熱由来電力で賄う。年間のCO2排出量は約1730t削減できる見込みで、工場の脱炭素化を大きく前進させる。
新設した阿蘇くまもとサイトでも活用
阿蘇工場 阿蘇くまもとサイトは、東京応化工業が半導体需要の拡大に対応するため整備した新たな生産拠点で、6月に稼働を開始した。今回のPPAでは既存の阿蘇工場に加え、新設した同サイトにも地熱由来電力を供給することで、生産能力の拡大と脱炭素化を同時に図る。
東京応化工業は、半導体製造に用いるフォトレジストや高純度化学薬品などの電子材料を製造する。AIやデータセンター向けを中心に世界的な半導体需要が拡大する中、生産設備の増強に伴って電力需要も増加している。安定的に電力を供給できる再生可能エネルギーの確保は、生産活動と脱炭素経営を両立する上で重要性が高まっている。
今回採用した地熱発電は、太陽光や風力と異なり天候や昼夜の影響を受けず、24時間365日発電できる点が特徴だ。設備利用率は約82%と、国内の再生可能エネルギー電源の中でも高い水準にあり、ベースロード電源として活用できる。
地熱PPAの導入拡大
九電みらいエナジーは近年、九州の豊富な地熱資源を活用したオフサイトコーポレートPPAを積極的に展開している。
これまでに、東京建物(東京都中央区)が所有する東京都内のオフィスビルへの導入や大和製罐(同・千代田区)東京工場への導入などを公表しており、導入先はオフィスビルから製造業まで広がっている。今回の東京応化工業向けは、半導体材料メーカーでは初の採用事例となる。
同社は、既設の地熱発電所を活用することで、新たな発電所の開発期間を要さず再エネを調達できることや、複数拠点へ電力を供給できることを特徴としている。九州は国内有数の地熱資源があり、その地域特性を生かした企業向け再エネ供給の拡大を進めている。
2026年7月15日 カテゴリー: 未分類


































































