YKK AP、富山県でオンサイトPPA 九州では蓄電池導入

 

YKK AP(東京都千代田区)は2月18日、再エネ活用に関する最新の取り組みを公表した。1月には富山県滑川市の「滑川製造所」でオンサイトPPAによる自家消費太陽光発電(パネル出力4.77MW)の運用を開始。3月には熊本県八代市の「九州製造所」に、出力1MW・容量3MWhの蓄電池を自社導入する。

 

【ソーラーカーポートの運用も開始】

このほか、同社は1月に、兵庫県神戸市の「六甲窓工場」に、太陽光発電(パネル出力110kW)を搭載したソーラーカーポート「ジーポートPro」を設置した。

これらの取り組みにより、3月時点における国内外の再エネ電力は、パネル出力の合計で18.3MW、発電容量16.2MW、CO2排出量削減効果は年間約1万3000トンの見込みだ。

 

【オンサイトPPA活用で、CO2排出量16%減】

オンサイト型PPA導入に向けて、同社は三井住友ファイナンス&リース(東京都千代田区)の子会社であるSMFLみらいパートナーズ(同)と契約を締結し、1月に発電を開始した。

発電した電力は全量自家消費し、滑川製造所が使用する年間電力使用量の23%を賄う。初年度のCO2排出量削減効果は約2146トンで、CO2排出量は16%削減できる見込み。

太陽光パネルは、ジンコソーラー社製を採用。一部には、片面パネルと通常防草シートとの組み合わせを採用し、発電量の違いを検証するとしている。

 

【初の大規模蓄電池導入、余剰発電を有効活用】

九州製造所の蓄電池設置は、再エネのさらなる有効活用が目的。発電した電力の余剰分を蓄電し、電力使用量の多い時間帯や夜間に活用することで契約電力料金を抑制する。

また、蓄電池導入に合わせ、工場屋根にパネル出力710kWの太陽光パネルを追加導入する。今後はさらなる追加導入も行う予定だ。

 

【2030年にCO280%削減を目指すYKK AP】

同社は、2030年度までに自社のCO2排出量(スコープ1・2)を2013年度比80%削減する目標を掲げ、再エネ活用による持続可能な製造体制づくりを進めている。

2024年7月には、日鉄エンジニアリング(東京都品川区)、SMFLみらいパートナーズと共同で、埼玉県美里町の「YKK AP埼玉工場」新建屋で発電される再エネ電力を、別の2拠点に託送する「発電余剰電力融通型」オンサイトPPAのほか、ペロブスカイト太陽電池を用いた建材一体型太陽光発電の実証実験を開始した。

 

2025年2月27日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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