JERAと西部ガス、LNG基地活用で連携 再エネ導入・電力需給拡大に対応
JERA(東京都中央区)は4月22日、西部ガス(福岡県福岡市)と、液化天然ガス(LNG)の安定的な確保とグローバ
ビジネス推進に向け、北九州市「ひびきLNG基地」の戦略的活用などに関する提携に合意したと発表した。今後増強予定の同基地を活用し、再エネの導入拡大や電力需給に対応していく。
3号タンク増設、23万キロリットル貯蔵可能
西部ガスは2024年11月、国内の天然ガス需要への対応や安定供給の向上などを目的に、「ひびきLNG基地」3号タンク(23万キロリットル)の増設を含む基地の能力増強を決定した。
この工事により、3号LNGタンクのほか、ガス製造設備(LNG気化器・BOG圧縮機など)、ローリー出荷設備が整備される。2025年夏ごろに本工事が始まり、2029年度上期に運転を開始する予定だ。
「両社のLNGの相互融通が可能となる」
両社は、これまでも日本のエネルギーセキュリティー向上への貢献に向けたLNG安定確保にかかる協力などについて検討してきたが、今回、両社のLNG安定確保の強化などの具体化としてこの合意に至った。
3号タンクの活用が始まることで、再エネの大量導入や季節間電力需要格差により増大する電力需給の変動などへの対応力の向上に加え、両社のLNGの相互融通が可能となり、基地の安定的な事業運営と収益の確保につながるとしている。
両社は今後、ひびきLNG基地の立地的優位性を生かし、アジアをはじめ海外での収益拡大を図るとともに、水素などの次世代燃料の長期的かつ広範囲な活用を検討していく。
2025年4月26日 カテゴリー: 未分類