清水建設、物流施設に電力一括供給 オンサイトPPAでCO2削減は自社帰属
清水建設(東京都中央区)は9月3日、自社開発・保有する物流施設「S・LOGI松原」(大阪府松原市)において、オンサイトPPA方式による再生可能エネルギー由来の電力供給を開始したことを明らかにした。
建物屋上に設置した太陽光発電設備で年間約160万kWhを発電し、その全量を施設内で自家消費する。電力の供給は6月から開始した。
物流施設「S・LOGI松原」でオンサイトPPA稼働
同施設の屋上に設置した太陽光パネルの容量は1,271.94kW、パワーコンディショナーの容量は1,000kW。年間約160万kWhの発電を見込み、同施設の電力使用に伴うCO2排出量を年間約640t削減する。
自家消費で不足する電力については、清水建設の100%子会社である小売電気事業者のスマートエコエナジー(東京都中央区)が、自然エネルギー由来のグリーン電力を供給する。
太陽光発電設備は清水建設が自社で保有・運用し、設備のメンテナンスや発電量のモニタリングなどは委託する。
清水建設が電力を一括供給、最大12テナントが入居可能
今回採用したオンサイトPPA方式は、電力を使用する施設の敷地内に太陽光発電設備を設置し、発電した電力を施設内で利用する仕組みだ。
S・LOGI松原は、清水建設の賃貸物流施設「S・LOGI」シリーズの第9弾となる施設で、関西圏では初開発となる。1フロアを3分割でき、最大12テナントが入居できるマルチテナント型で、施設内で使用する電力は清水建設が一括してテナントに供給し、建物管理会社が各テナントに電力使用量に応じた料金を請求する。
屋上の太陽光発電設備で発電した電力は全量を施設内で自家消費し、不足分をスマートエコエナジーからのグリーン電力で補う。これにより、太陽光発電と外部から調達するグリーン電力を組み合わせ、施設で使用する電力の再エネ化を図る。
なお、今回の取り組みによるCO2削減効果は、施設の共用部、テナントの専有部ともに清水建設に帰属する。
企業価値の向上や非常時電源確保、BCPの側面も
オンサイトPPAは、企業が脱炭素経営を推進する上で、初期投資を抑えつつ再生可能エネルギーを導入する有効な手段のひとつだ。CO2排出量の削減だけでなく、企業価値向上、さらには非常時の電源確保や事業継続計画(BCP)対策としての側面も持つ。
他社の事例では、ちゅうぎんエナジーが小松印刷の本社紙器工場でオンサイトPPAを活用し、年間約24.4万kWhの再エネ電力を供給している。また、旭テクノロジーはトライアルホールディングスの複数店舗でオンサイトPPAを本格開始し、累計容量9.2MWの導入実績を持つ。
清水建設グループの脱炭素戦略
今回の取り組みは、清水建設グループが推進する脱炭素戦略の一環だ。同社は、自社施設における再生可能エネルギーの導入を積極的に進め、サプライチェーン全体のCO2排出量削減を目指している。
S・LOGI松原でのオンサイトPPA導入は、グループ全体での環境負荷低減に向けた具体的な施策のひとつと位置付けられる。
同社は、再生可能エネルギー開発事業にも注力しており、太陽光、風力、地熱など多様な再エネ電源の開発・導入を通じて、社会全体の脱炭素化にも貢献する方針だ。
2026年9月25日 カテゴリー: 未分類


































































