パンデミック後の世界、再生可能エネルギーが唯一の道に

英誌エコノミストの風刺漫画家KALは先日、現状をうまく表現した漫画を掲載した。世界と新型コロナウイルスをボクサーにたとえたもので、両者がリング上で「初回ラウンド」に臨み格闘する中、すぐそばにはズボンに「気候変動」と書かれた巨体ボクサーが控えている。人類の新型ウイルスとの戦いは前哨戦にすぎず、次には気候変動という巨大で強い敵が待ち構えていることを示したものだ。

気候変動は客観的・科学的に証明されているのにもかかわらず、一部の人はその真偽についてまだ議論の余地があると考えているという事実を、化石燃料業界が成し遂げた偉大な達成事項の一つだと捉える人がいるかもしれない。だがこれは達成事項などではない。人類の命に対する最大の脅威だ。

環境汚染の影響は誰もが受けており、年間約700万人の死につながっているほか、さまざまな呼吸器系疾患を悪化させ、それにはもちろん新型コロナなどのウイルスによる病気も含まれている。新型コロナウイルス感染症は今後、季節性となり繰り返し発生する可能性もある。この問題を解決する必要性があるのみならず、そうしなければ私たちは死んでしまうかもしれないことは、既に明らかになっている。そして今、それを示す喫緊の事例が起きているのだ。

化石燃料由来の電力は世界の温室効果ガス排出量の25%を生み出している。一方で、製造業と輸送業(いずれも、大きな電力を消費する業界でもある)が占める割合はそれぞれ21%と14%だ。気候変動問題に一度で大きな影響を与え得る変化があるとすれば、それは再生可能エネルギーへの移行だろう。

 

2020年5月29日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

ページの先頭へ