阪神タイガースファーム新本拠地、市の廃棄物発電活用でCO2ゼロ

阪神電気鉄道(大阪府大阪市)は3月12日、エネット(東京都港区)と「ゼロカーボンベースボールパークパートナー契約」を締結した。エネットが兵庫県尼崎市のクリーンセンターで発電した電力を「ゼロカーボンベースボールパーク」(兵庫県尼崎市)に提供する。これにより同施設は、太陽光発電・蓄電池を活用した自家発電電力の自家消費と併せて、全事業活動の実質CO2排出量ゼロが実現する。

 

尼崎市エネルギー地産地消促進事業に参画

この取り組みは、阪神電気鉄道が「尼崎市エネルギー地産地消促進事業」に参画することで実現する。

同事業は、エネット、尼崎市および尼崎信用金庫の3者が連携し2020年8月から推進してきたもの。尼崎市立クリーンセンター第1・第2工場の廃棄物発電による余剰電力を、エネットが実質CO2排出量ゼロの電気として買取り、2021年4月より市内事業者に対し供給、再生エネルギーの地産地消を行ってきた。同事業により、2023年度は尼崎市内の施設のCO2排出量を年間6,032トン削減している。

今回この電力を、「ゼロカーボンベースボールパーク」でも活用する。同施設には、太陽光発電・蓄電池が導入されており、自家発電した電力を自家消費しているが、不足分を同市のクリーンセンターで発電されたCO2排出量ゼロのクリーンエネルギーを使用電力として活用する。これにより、施設の全事業活動において、実質CO2排出量ゼロになる。

今後、この取り組みをゼロカーボンベースボールパークのウェブサイトや施設内のメインビジョンなどでPRし、環境保全に対する地域住民や来場者の意識・行動変容を促す。

 

「脱炭素先行地域」としての取り組み

「ゼロカーボンベースボールパーク」は、プロ野球・阪神タイガースのファーム施設として、2025年3月に開業した。太陽光発電・蓄電池の導入、省エネ徹底による「脱炭素化」、ペットボトル・プラスチックカップの回収・リサイクルや雨水・井戸水の活用などに取り組んでおり、脱炭素社会や循環型社会の実現を目指している。

なお同施設とその周辺地域は、尼崎市と阪神電気鉄道株式会社が共同提案し、2022年4月26日に環境省から第1回「脱炭素先行地域」に選定された。2025年2月19日には、野球施設として初のZEB認証を取得した。

 

2025年3月19日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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