環境省、ソーラーカーポート導入に補助金 蓄電池や充電設備も対象

環境省は5月8日、ソーラーカーポートなど駐車場を活用した太陽光発電設備のほか、定置用蓄電池(業務・産業用/家庭用)、車載型蓄電池、充放電設備、充電設備などの導入を支援する補助金の公募を開始した。公募期間は5月8日から6月5日正午(必着)まで。

駐車場を活用した自家消費型太陽光発電設備の導入を促進

この事業では、駐車場を活用した自家消費型太陽光発電設備を導入する事業に対して、対象設備の導入を補助する。

 

 

たとえば、補助額は太陽光発電設備が定額で8万円/kW。車載型蓄電池は定額で2万円/kWh。定置用蓄電池は、目標価格以内の場合、補助率が1/3、目標価格を超える場合、業務・産業用が3.9万円/kWh、家庭用が4.1万円/kWh。このほか、充放電設備と充電設備は機器費(補助率1/2または1/3)と設置工事費(定額)を補助する。いずれも上限額が設定されている。

執行団体は、一般社団法人 環境技術普及促進協会(大阪府大阪市)が務める。

事業の詳細は、公募要領などを確認のこと。概要は以下の通り。

対象事業の要件

駐車場を活用した自家消費型太陽光発電設備(ソーラーカーポートなど)の導入を行う事業であって、以下に示す要件をすべて満たすもの。

(1)駐車場を活用した以下のいずれかの太陽光発電設備を導入すること。

  • ソーラーカーポート(太陽光発電一体型カーポート、太陽光発電搭載型カーポート)
  • その他駐車場を活用した太陽光発電設備

(2)導入設備による発電量の50%以上を導入場所の敷地内で自家消費すること。
(3)パワーコンディショナの最大定格出力の合計が10kW以上であること。また、積載率(太陽光発電モジュール容量÷パワーコンディショナの最大定格出力)は、1以上であること。
(4)停電時に電力供給可能とするシステム構成であること。
(5)事業によって得られる環境価値のうち、需要家に供給を行った電力量にひもづく環境価値を需要家に帰属させるものであること。
(6)再エネ特措法に基づく固定価格買取制度(FIT)の認定またはFIP(Feed in Premium)制度の認定を取得しないこと。
(7)電気事業法に定める接続供給(自己託送)を行わないものであること。

補助対象設備

(1)太陽光発電設備

太陽光発電設備(設備タイプ) 補助対象設備
ソーラーカーポート 太陽光発電一体型 太陽光発電モジュール一体型カーポート、パワーコンディショナなど
太陽光発電搭載型 太陽光発電モジュール、架台、カーポート、 パワーコンディショナなど
その他駐車場を活用した太陽光発電設備(充放電設備を導入する場合に限る) 太陽光発電モジュール、架台、パワーコンディショナ

(2)太陽光発電設備の受変電設備(太陽光発電設備などの補助対象経費として計上)
(3)定置用蓄電池(業務・産業用/家庭用)
(4)車載型蓄電池(電気自動車・プラグインハイブリッド車。外部給電が可能なもので、通信・制御機器、充放電設備を導入する場合に限る)
(5)車載型蓄電池の充放電設備または充電設備
(6)エネルギーマネジメントシステム(EMS)

家庭用定置用蓄電池、車載型蓄電池、充放電設備、充電設備は、2024年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」(CEV補助金)における補助対象車両・設備であること。

補助金の交付額

交付額の算定方法は、公募要領の別表(上限は1億円)に掲載されている。

基準額は、以下の通り。

対象設備 基準
太陽光発電設備 定額 8万円/kW×パワーコンディショナの定格出力の合計値(kW)
※太陽光発電設備の補助対象経費のみの費用効率性(CO2を1t削減するのに必要な費用)が地域区分における費用効率性の上限げ設定されている。
定置用蓄電池 目標価格以内の場合:補助対象経費×1/3 目標価格を超える場合:

  • 業務・産業用 3.9万円/kWh×蓄電池容量の合計値(kWh)
  • 家庭用4.1万円/kWh×蓄電池容量の合計値(kWh)
定置用蓄電池の区分、目標価格(工事費込み)
区分 電池システム・機器使用 目標価格
業務・産業用 火災予防条例で定める安全基準の対象(蓄電池容量が20kWh超)となる設備 11.9万円/kWh
家庭用 上記以外の蓄電池容量20kWh以下の設備 12.5万円/kWh
充放電設備
(公共施設または災害拠点)
機器費 補助率1/2
(上限は最新のCEV補助金の「銘柄ごとの補助金交付額」)
設置工事費 定額(上限は95万円/基)
充放電設備
(上記以外の施設など)
機器費 補助率1/3
(上限は最新のCEV補助金の「銘柄ごとの補助金交付額」)
設置工事費 定額(上限は15万円/基)
充電設備 機器費 補助率1/2(上限は最新のCEV補助金(車両・充電インフラ等導入事業)の「補助対象充電設備型式一覧表」の事業毎の補助金交付上限額)
設置工事費 定額(上限は最新のCEV補助金(車両・充電インフラ等導入事業)の「事業毎の設置工事に係る補助金交付上限額」)

補助事業期間

補助事業期間は単年度。実施期間は、交付決定を受けた日から2026年1月31日まで。

補助金の交付を申請できる者

民間事業者・団体など

6月25日より2次公募を実施予定

事業名は、設置場所の特性に応じた再エネ導入・価格低減促進事業のうち、建物等における太陽光発電の新たな設置手法活用事業。2024年度(補正予算)と2025年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業)の事業のひとつ。

2次公募を6月25日から7月15日正午(必着)まで実施する予定。なお、1次公募で予算額に達した場合は、2次公募を実施しないことがある。

【参考】

 

2025年5月17日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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