日本化薬、「多拠点一括エネルギーネットワーク」導入 13拠点で電力融通
日本化薬(東京都千代田区)とJFEエンジニアリング(同)は6月9日、「多拠点一括エネルギーネットワークサービス(JFE-METS)」を導入したことを公表した。日本化薬の高崎工場(群馬県高崎市)に新設したガスコージェネレーションシステムにより、同工場に電力と熱を供給、余剰電力を日本化薬の国内12拠点に融通するもの。4月から稼働しており、医薬・化学業界でのJFE-METSの導入は業界初という。
エネルギーの有効活用とCO₂排出量の大幅な削減
このサービスは、JFEエンジニアリングが日本化薬の高崎工場内に新たに発電施設(ガスコージェネレーションシステム)を建設・運営し、「電力」と「熱」を長期間(15 年間)に渡り供給するもの。
今回、新たに設置したガスコージェネレーションシステムは、発電出力7800kWで、一般家庭の約1万7000世帯分に相当する。この発電時の熱を有効活用することで、製品製造に大量の熱を必要とする高崎工場におけるエネルギー使用量を18%削減(2021年度比)する。さらに、余剰電力を日本化薬グループの12拠点へ融通することにより、供給対象となる拠点のCO2排出量を約45%(2023年度比)削減する見通しだ。
バリューチェーンでの脱炭素化へ
日本化薬グループは、2019年度比で2030年度までにGHG排出量(スコープ1、2)を46%削減し、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという目標を掲げる。今後もCO2排出削減を進めるとともに、バリューチェーン全体での脱炭素化を目指す。
2025年6月16日 カテゴリー: 未分類