エア・ウォーター、地域の未利用バイオマスを地元で活用 実証設備が稼働
エア・ウォーター(大阪府大阪市)は10月10日、地域のバイオマスを活用する実証施設「地球の恵みファーム・松本」(長野県松本市)が完成し、本格稼働を開始したと発表した。同施設をモデルケースに今後は全国展開を目指す。
未利用バイオマスの地産地消モデル構築へ
完成した実証施設は、出力150kWのバイオマスガス化プラント、出力300kWのメタン発酵プラント、スマート陸上養殖プラント、スマート農業ハウス、CO2回収・ドライアイス製造装置(ドライアイスの生産能力:100kg/日)の5つの設備で構成される。
バイオマスガス化プラント・メタン発酵プラントでは、未利用資源である木質バイオマスや食品廃棄物を原料に、エネルギーを生成する。その後、電力に変換し施設内で使用。余剰電力はFIT(固定価格買取制度)制度を活用して売電する。
排気ガス中のCO2は分離回収し、農業ハウスの農作物育成やドライアイス製造に利用。メタン発酵の廃棄物を基に肥料製造も行う。スマート陸上養殖プラントでは、サーモン養殖、スマート農業ハウスでは、トマトやキュウリ、イチゴを栽培する。
エア・ウォーターは今後、これら設備を活用し、未利用バイオマス資源を有効活用した資源循環モデルの実現を目指す。
敷地内には緑化ゾーン設定、環境保全にも配慮
約1haの敷地面性を誇る同施設では、25%を緑化ゾーンとし、在来種のシラカバ、ブナ、クヌギなどを植林した里山ゾーンを整備している。このほか、地域の絶滅危惧種「オオルリシジミ」などの保全活動も行うという。
2025年10月29日 カテゴリー: 未分類






































































