日本のエネルギー 2020年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」
1.安定供給
エネルギー自給率の推移
Q.日本は、国内の資源でどのくらいエネルギーを自給できていますか?
A.2018年の日本の自給率は11.8%で、他のOECD諸国と比べても低い水準です。
主要国の一次エネルギー自給率比較(2018年)
- 出典:
- IEA「World Energy Balances 2019」の2018年推計値、日本のみ資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」の2018年度確報値。※表内の順位はOECD35カ国中の順位
我が国のエネルギー自給率
- 一次エネルギー:
- 石油、天然ガス、石炭、原子力、太陽光、風力などのエネルギーのもともとの形態
- エネルギー自給率:
- 国民生活や経済活動に必要な一次エネルギーのうち、自国内で産出・確保できる比率
Q日本はどのようなエネルギーを利用していますか?
A海外から輸入される石油・石炭・天然ガス(LNG)など化石燃料に大きく依存しています。
東日本大震災以降、化石燃料への依存度は高まっており、2018年度は85.5%です。
日本の一次エネルギー供給構成の推移
- 出典:
- 資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」
※四捨五入の関係で、合計が100%にならない場合がある。再エネ等(水力除く地熱、風力、太陽光など)は未活用エネルギーを含む。
資源確保の状況
Q日本はどのような国から化石燃料を輸入していますか?
A原油は中東地域に約88%依存しています。LNGや石炭は、中東地域依存度は低いもののアジアなど、海外からの輸入に頼っています。
日本の化石燃料輸入先(2019年)
- 出典:
- 財務省貿易統計(海外依存度は総合エネルギー統計より)
- 化石燃料資源の安定確保に向けた取組:
- 原油調達先である中東諸国との関係強化を進める。また、原油に比べ少ないLNGの市場流通量を増やすべく、調達先の多角化、更なる権益獲得に向けた取組を進める。
Q鉱物資源にはどのようなものがありますか?
Aたとえば、電気自動車に使われているリチウムイオン電池には、リチウム、コバルト、ニッケルなどのレアメタルが使用されています。日本はほぼ100%の鉱物資源を輸入に頼っています。(以下の3種の鉱物は、日本の輸入依存度100%)
主要レアメタルの世界年間生産量
- 出典:
- USGS(Mineral Commodity Summaries 2020)
- 鉱物資源の安定供給の確保に向けた取組:
- エネルギー供給強靱化法によってJOGMEC法を改正し、鉱物資源の安定供給の確保に向けて、鉱山開発事業(上流)や製錬事業(中流)へのリスクマネー支援を強化(出資・債務保証)しました。
- JOGMEC法:
- 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法のことであり、JOGMECの業務範囲等を規定しています。
2020年9月1日 カテゴリー: 未分類