発電用燃料値上がり LNG・石炭、4月比2~5割高 冬の電気料金押し上げも 2016/7/27付[有料会員限定]
液化天然ガス(LNG)や石炭といった発電用燃料が値上がりしている。インドや中国の需要が旺盛な一方、設備トラブルや炭鉱の閉山で供給が抑えられている。厳しい
暑さで冷房需要が高まるとの見方も強い。電力会社は燃料費の変動を数カ月遅れて電気料金に反映するため、冬場の料金を押し上げる可能性がある。
アジアで発電用燃料の需要が伸びている(川崎市川崎区の川崎天然ガス発電所)
アジアで発電用燃料の需要が伸びている(川崎市川崎区の川崎天然ガス発電所)
LNGはアジア向けのスポット(随時契約)価格が現在、100万BTU(英国熱量単位)当たり6ドル前後。4月に付けた直近の安値と比べて5割高く、6カ月ぶりの高値水準だ。経済成長に伴い電力需要が伸びているインドや中東諸国の買いが旺盛だ。
気象庁が25日発表した8~10月の平均気温は、全国的に平年を上回る見込みだ。気温上昇予報を受けて「日本の電力会社もスポット調達に動き始めている」(大手商社のトレーダー)。設備トラブルでオーストラリアからの出荷が遅れているのも影響している。
発電用の石炭も指標となる豪州産のスポット価格が1トン60ドル強と約1年ぶりの高値となった。4月比で2割高い。中国が輸入を増やしている。「夏場の電力需要期を迎え、主要発電所の在庫が減っている」(大手商社)
2016年8月1日 カテゴリー: 未分類