岡山の洋菓子メーカー、省エネプロジェクトで光熱費3400万円削減に成功
スポンジケーキなどの洋菓子メーカー・サンラヴィアン(岡山県里庄町)は8月28日、省エネ活動プロジェクトの結果を公表した。1年間取り組みを実施した結果、エネルギー費用を約3400万円、CO2排出量を約306トン削減した。
同社は、カーボンニュートラルとエネルギー価格高騰への対応を目的に、2023年5月より全社でプロジェクトを開始。自律的な省エネ活動を継続できる組織作りを目指した。
具体的には、エネルギー使用状況の把握・消費電力の一覧化・部門別電力の見える化を行い、空調や照明、コンプレッサーなどの管理基準を設定し、運用改善を徹底した。その結果、スイッチの切断やコンセントの抜去による電力消費の減少が実感され、プロジェクトメンバーの省エネ意識が向上したという。
同社はこの成果を生かし、今後は省エネ活動をより強化し、引き続き環境に配慮した取り組みを継続するとしている。
同プロジェクトは、中小企業基盤整備機構の専門家派遣事業および岡山県企業団体中央会の支援を受けて実施された。
日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」実現には、大企業のみならず中小企業の脱炭素化が必須だ。国による補助金やモデル事業の推進により、脱炭素経営へシフトした中小企業も一定数存在しているものの、さらなる裾野の拡大が望まれる。
環境省は2024年3月に、『地域ぐるみでの支援体制構築ガイドブック』を公開。自治体、商工会議所などの経済団体、地域金融機関といった経営支援に携わる地域の支援団体とともにカーボンニュートラルに取り組むことを推進しており、省エネ活動を取りかかりとした脱炭素経営へのシフトを促している。
2024年9月4日 カテゴリー: 未分類