中国電、廃棄パネルを再利し太陽光発電所建設へ 地元企業と連携
中国電力(広島県広島市)は7月4日、中電プラント(同)、スナダ(同)、こっこー(同・呉市)と、廃棄パネルを再利用し太陽光発電所を建設するリユース・リサイクルの新たな仕組みづくりを共同で推進すると発表した。
この取り組みにおいて、こっこーとスナダは家庭や企業、太陽光発電所から排出される廃棄パネルを収集・運搬し選別する。廃棄パネルの排出にあたっては、各事業者と「産業廃棄物処理委託契約」を締結し処理費を受領した上で、廃棄パネルを収集。また選別は簡易測定検査装置などを使用し、リユース品とリサイクル品に仕分ける。リユースできないパネルは、専用の処理装置でリサイクル処理を行う。
中電プラントはリユース可能なパネルを有償で引き取り、規格ごとにパネルを組み合わせ、発電設備の設計・施工・保守管理を担う。中国電⼒は、電力供給リユース発電所で発電した電力を顧客に供給する。
リユース発電所第1号は、広島県東広島市にある「広島県立総合技術研究所 農業技術センター」に建設される。4社はリユース発電所の性能や事業性を検証する。
太陽光発電の導⼊量は、固定価格買取制度(FIT制度)の開始以降急激に増加し、 2023年3⽉末時点で全国で累計約7400万kWに達した。これに伴い廃棄パネルの排出量が増加。2030年代後半以降は、廃棄パネルの排出量が年間50万から80万トンに到達すると予想される。
なお、同プロジェクトは、広島県の2024年度「広島県廃棄物排出抑制・リサイクル施設整備費等補助金(研究開発)」の「様々な規格の太陽光パネルによるリユース発電所の建設」実証事業に採択されている。
2024年7月15日 カテゴリー: 未分類