これまでの太陽光発電などでは夜や雨の日などは発電できず、電力の供給が不安定なことが課題となっていました。
そこで、ふだんからリチウムイオン電池に電気をためておけば、安定して電気を使うことができるため、この課題を解決することができます。
東京に本社を置く太陽光発電会社では、全国31か所のメガソーラーや公共施設で、リチウムイオン電池を備えた太陽光発電設備を設置しています。
このうち、千葉県鋸南町の鋸南小学校では、9年前、屋上に太陽光発電の大型パネルを設置し、リチウムイオン電池の蓄電池も導入したということです。
この小学校では、先月の台風15号で地域が停電した際、蓄電池があったことで、避難所となった体育館などに非常用の電源を供給し続けることができたということです。
鋸南小学校の樋口和夫校長は、「強風で割れた窓ガラスを片づける際、掃除機を1台動かす電力が確保できたので非常に助かりました。また、携帯電話の充電にも使えたので蓄電池があることのありがたみを実感した」と話していました。
太陽光発電会社「スマートソーラー」の手塚亮史広報宣伝部長は、「太陽光発電は夜間に発電できないが、蓄電池とセットで使うことで電力源としての機能が高まる。スマートフォンや自動車用にリチウムイオン電池が普及したことで、コストも下がり、自然エネルギー用の蓄電にも使えるようになってきたので、これから一気に普及すると期待している」と話していました。