パワーエックスとJERA系、系統蓄電所を共同活用 再エネ供給強化など

パワーエックス(東京都港区)は3月12日、JERAの子会社であるJERA Cross(同・中央区)と、蓄電池関連事業の共同推進に関する基本合意書を締結したと発表した。協業第1弾として、パワーエックスが開発を進める系統蓄電所の調整力を各社の電力事業で活用する。

 

カーボンフリー電力供給や市場取引に調整力を活用

電力の安定供給に向けては、供給と需要を常にバランスさせる必要がある。そのため、一般送配電事業者は予め確保した調整力を用いて、日々の需給管理を行っている。また、近年は太陽光や風力のような出力変動が大きい再エネの導入拡大が進み、これまで以上に調整力の重要性が高まっている。

こうした状況を踏まえ、両社は今回、調整力の有効活用を始める。具体的には、JERA Crossはカーボンフリー電力供給サービスで、パワーエックスは再エネ電力サービス「X-PPA」と各種取引市場に生かす方針だ。取り組みは2025年4月から2026年3月までに開始する予定。

 

今後は幅広い分野で蓄電池を活用

両社によると、電力事業者間が連携して蓄電所を運用するのは業界初の試みで、この取り組みにより、再エネの主力電源化に伴い拡大する系統蓄電所の投資回収に関する予見性向上が期待できるとしている。

両社は今後、系統蓄電所の共同活用にとどまらず、蓄電池が活用できる幅広い分野での協業の検討と具体化を進める。

なお、パワーエックスは3月10日、ヘキサ・エネルギーサービス(同・千代田区)と、日本国内での系統蓄電所開発で協業を開始すると発表した。今後1年間で10以上の高圧蓄電所開発プロジェクトを進める。

 

2025年3月17日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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