スズキ、四輪車の技術戦略を発表 コンパクトな車づくりでエネルギー極小化へ
スズキ(静岡県浜松市)は7月17日、技術戦略説明会を開催し、10年先を見据えた四輪車の技術戦略を発表した。
「軽くて安全な車体」「バッテリーリーンなBEVとHEV」「効率の良いICEとCNF技術の組み合わせ」「SDVライト」「リサイクルしやすい易分解設計」の5つの柱に、製造からリサイクルまで、エネルギー消費を最小限に抑える技術の実現を目指す。
コンパクトな車づくりを得意とする同社は、「小・少・軽・短・美」をコンセプトに、走行時のCO2排出量や製造過程で排出するCO2を抑える車づくりを通じて、環境負荷軽減の取り組みを推進してきた。
同社は今回、車が小さければ、製造に必要となる資材やエネルギー消費を抑えることができるという考え方を重視するとともに、レアアース、レアメタルなどの資源リスクや道路整備負担の軽減や車両そのもののリサイクル負担の軽減の観点から、エネルギーの極少化を掲げた。
電気自動車(BEV、HEV)については、2035年に日本はハイブリッドを含め100%新車販売が、HEVが7割、BEV3割、インドはHEV、BEVがほぼ3分の1ずつ、欧州では全量がBEVになると予想。
また、ライフサイクル(車の材料となる資源採掘、部品や製造に必要なエネルギー、車を走らせるために必要なエネルギー、廃棄・リサイクルまで、車の生涯にわたり必要な2次エネルギー)については、BEVのエネルギー消費量がHEV車のそれを下回るためには、「非化石燃料化石燃料による電気エネルギーが75%が必要」という試算結果も発表した。
地域と時期を見て、BEV、HEV、あるいはカーボンニュートラル燃料を使う内燃機関とするなど、技術のラインアップのマルチパスウェイ化が必要との考えを示した。
2024年7月23日 カテゴリー: 未分類