選択肢としての原子力  編集委員 後藤康浩 (1/2ページ)2016/3/27 6:30[有料会員限定]

大津地裁は3月9日、関西電力の高浜原子力発電所3、4号機の運転差し止め仮処分を認める決定を出し、高浜原発は翌日、運転を停止しました。昨年4月に福井地裁が運転差し止めの仮処分を出し、12月には同じ福井地裁が仮処分を取り消して、今年1月に再稼働。そして今回の停止とまるで猫の目のように原発をめぐる判断が揺れています。日本では原発に関して、反対派、賛成派はまったく折り合いがつかない対立に陥っています。言うまでもなく、原子力は人類に共通の課題です。その是非が地裁の仮処分、取り消しという局所的な応酬にとどまっていることは健全な姿ではないでしょう。

■安全性を高めるため日本の関与が不可欠

高浜原発3、4号機(福井県高浜町)
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高浜原発3、4号機(福井県高浜町)
 原子力にはより高い視点、長い期間に立った視野が必要になっています。日本は原発が再稼働しなくても、高い電気料金に耐えれば、当面は何とかなることはわかってきました。ですが、今、世界をみれば日本と違って、原発を必要としている国は多数あります。風力や太陽光など再生可能エネルギーや液化天然ガス(LNG)発電は高価すぎて経済的に無理な国、人口が多く原発のような大規模な発電設備でなければ供給が追いつかない国、石炭火力発電所をつくりすぎて大気汚染が深刻化し、「脱石炭」を進めなければならない国などです。

 

2016年3月27日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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