話題の「ゼロエネ住宅」に泊まってみた

太陽光発電の創エネと断熱による省エネで住宅のエネルギー収支を実質ゼロにする「ゼロエネルギーハウス(ZEH)」。家庭部門の二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指して政府主導で導入が進むなか、記者は環境省の体験宿泊事業を利用し、販売首位の積水ハウスのZEHに泊まってみた。

記者が体験宿泊した東京都葛飾区の2LDK

記者が体験宿泊した東京都葛飾区の2LDK

2月13日午後5時。記者が入室したのは、東京・葛飾の3階建ての集合住宅の1室。賃貸住宅でのZEH化を見据え、積水ハウスが3階部分の2LDKをモデルルームとして整備した。

「窓にはペアガラスを使い、冷気を通しにくくしています」。入室すると宿泊事業の担当者はこう説明した。外気は6度だったが室内は暖房無しで15度だった。

部屋には4.6キロワット分の太陽光発電パネルがひも付く。家庭用エネルギー管理システム(HEMS)の目盛りを読むと、快晴だったのでこの日は計17~18キロワット時を発電したもよう。これより少ない電気量で過ごせば「実質ゼロ」のエネルギーで生活したことになる。

担当者が退出すると早速、暖房とテレビをつけた。持ち込んだ豚肉をIHヒーターで焼き、電子レンジで冷凍食品も解凍して夕飯を食べた。食後は窓際のソファに座り、テレビを見続けた。外気は3度を切ったが、窓の存在を忘れるほどの断熱性能だった。

午後11時ごろに入浴。一人暮らしの記者は普段はシャワーだが、せっかくなので浴槽を利用する。電気給湯器でお湯をはり、自宅には無い「追いだき」機能も物珍しさから使ってしまった。

入浴後、暖房を入れていなかった寝室に移動した時も冷気を感じない。断熱性が高く、暖かい空気が2LDKに均等に行き渡っているようだ。午前1時前に就寝、室温は19.5度だった。

朝7時に起きると室内の気温計は16度を示している。ベランダに出ると肌を刺すような寒さで、外気は1度だった。

午前9時に退出する前にHEMSで電気の消費量を確認。寝ているはずの夜間に約8キロワット時分も消費していた。ふんだんに使ったお湯を補充するため電気給湯器が夜に稼働していたのだ。

結局、電気の消費量は19キロワット時を超し、1日のエネルギー収支では足が出た。だが、ZEHは年間の収支で実質ゼロと算出するため、春や秋に消費を抑えられることを考えれば許容範囲と言えそうだ。1日の滞在では電気代の優位性は感じなかったが、それ以上に断熱性能が快適だった。

積水ハウスは2月、金沢市で全戸ZEHとなる同社初の賃貸住宅を建てた。家賃は数千円高いものの、断熱性能のほか太陽光での余剰発電分が借り主に還元される仕組みで利点を訴求する。「まずは省エネ賃貸のマーケットを作る」(同社担当者)ことから展開する。

日本のCO2排出の総量のうち家庭部門は16%を占め、国際協定のパリ条約を守るためにもZEH普及は欠かせない。ただ正直なところ、CO2削減目標よりもZEHの快適さや経済合理性が消費者に浸透することで、急速に広まる可能性があるように感じた。

(企業報道部 大平祐嗣)

[日経産業新聞 3月29日付]

 

2018年3月30日 カテゴリー: 未分類

 


 

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