蓄電池併設で国内最大 メガソーラーが八雲町に着工

北海道八雲町で2018年5月17日、出力102.3MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ソフトバンク八雲ソーラーパーク」の着工式が開催された。発電事業者、建設関係者のほか、岩村克詔町長など地域関係者約100人が参加した。蓄電池を併設する太陽光発電所としては、国内で最大級になる。

発電事業の主体は、ソフトバンクグループで再生可能エネルギー事業などを行う SB エナジー(東京・港)と三菱 UFJリース(東京・千代田)が折半出資で設立する特別目的会社(SPC)「北海道八雲ソーラーパーク合同会社」となる。

20年度中の運転開始を目指す。事業用地は、太平洋岸に面した平地で、南北に細長い。太平洋汽船(東京・千代田)と太平洋農場(北海道二海郡)が所有・管理していた元放牧地で、約132 haに達する。現在では八雲不動産サービスの所有地となる。SPCが賃借して発電事業を行う。

神事の様子・鍬入れの儀(出所:日経BP)

神事の様子・鍬入れの儀(出所:日経BP)

完成時のイメージ。元放牧地で、太平洋に面した南北に細長い土地にパネルを並べる(出所:SBエナジー)

完成時のイメージ。

元放牧地で、太平洋に面した南北に細長い土地にパネルを並べる(出所:SBエナジー)

太陽光パネルの設置容量は約102.3MW、連系出力は75MWで、年間の発電量は約1億68万2000kWhを見込む。これは一般家庭約 2万7967世帯分の電力消費量に相当し、八雲町における全電力需要の約3.3倍となる。売電単価は36円/kWh。

この案件は、メガソーラーの短時間における出力変動(短周期変動)を平滑化させるため、容量27MWhの蓄電池システムを併設する。蓄電池を制御するパワーコンディショナー(PCS)の定格出力は52.5MW。リチウムイオン電池を採用する。

EPC(設計・調達・施工)とO&M(運営・保守)サービスは、東芝と東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が共同で担う。太陽光パネルは東芝製(72セル・335W/枚)、太陽光パネルと蓄電池のパワーコンディショナー(PCS)はTMEIC製を採用する。蓄電池はLG化学製となる。冬季の積雪に対応し、パネルの設置角は30度、地面からパネル最低部までの設置高は1.3mを確保する。

■「変動率毎分1%」を蓄電池で対応

蓄電池を併設したのは、15年4月に北海道電力が公表した「太陽光発電設備の出力変動緩和対策に関する技術要件」に対応するため。この要件では、メガソーラー出力の変動幅を、蓄電池の充放電との合成出力で、1分間にPCS定格出力の1%以内に収める「変動率毎分1%」を求めている。TMEICの制御システムにより、この要件に対応するようにメガソーラーと蓄電池のPCSを連係制御する。

加えて、同発電所は、北海道電力管内の「30日等出力制御枠」を超えて以降の接続申し込みとなったことから、「無制限・無補償の出力抑制」が系統接続の条件となった。今回、こうした条件下でも、プロジェクトファイナンスの組成に成功した。

北海道では、北電の求める技術要件に対応するため、蓄電池併設型メガソーラーの計画が相次いでいる。東芝グループは、八雲町のほか、安平町で64MW、知内町で24MWの蓄電池併設型メガソーラーの設計・施工を担っており、いずれもTMEIC製の制御システムにより、「変動率毎分1%」に対応した運用に取り組む。

(日経BP総研クリーンテックラボ 金子憲治)

[日経 xTECH 2018年5月17日掲載]

 

2018年5月20日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

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