石油転変(9)温暖化が導くエネ転換 パリ協定で進むか「脱石油」 豊かさ追求 理想と衝突 [有料会員限定]

 石油は自動車や航空機の燃料、樹脂や合成繊維など化学製品の原料として不可欠な存在だ。ただ資源の有限性や政治性から「脱石油」の試みは絶えることなく続いてきた。21世紀に入って脱石油を強く後押ししたのは地球温暖化への危機感だ。(編集委員 滝順一)

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 人口増加や豊かさの追求は地球環境保護と「大衝突を起こす」。エネルギー分析の第一人者、ダニエル・ヤーギン氏は1990年の著書「石油の世紀」で予言した。

 2009年12月。デンマークの首都コペンハーゲンが大衝突の舞台となった。

 第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)。温暖化抑止のため世界に二酸化炭素(CO2)排出抑制の網をかぶせたい先進国と、先進国並みの豊かさを追求する中国などの主張が真っ向からぶつかった。

 20カ国以上の首脳が会議室に缶詰めになって徹夜で協議。オバマ米大統領が自ら筆をとって合意文書案を書いたとされる。前例のない展開となったが、最終的に合意はできなかった。

 「未来への歩みが人質にとられた」。ブラウン英首相(当時)は名指しこそ避けたが、中国などを強く非難した。

 それから6年。昨年12月にパリで開いた第21回締約国会議(COP21)で、すべての国が同じ土俵に立って2020年以降の温暖化対策に取り組む合意「パリ協定」ができた。

「CO2ゼロに」
 協定には今世紀後半に、石油を含め化石燃料から生ずるCO2排出をゼロ近くまで減らすという目標が盛り込まれた。産油国を含む190以上の国・地域が支持した。

 今年1月からノルウェーのオスロ空港でバイオジェット燃料の供給が始まった。植物由来のバイオ燃料を半分含む混合燃料を旅客機に給油する世界初の空港だ。同空港とKLMオランダ航空などが協力して始めた。

 「バイオ燃料で航空機が飛ぶ時代だ」とユーグレナの永田暁彦・取締役経営戦略部長は話す。ユーグレナは藻類からジェット燃料の製造を目指す。千代田化工建設などと連携、羽田空港近くにバイオ燃料の精製プラントを建て、東京五輪までに供給を始める。

 国際航空運送協会(IATA)は、民間航空機からのCO2排出を2050年までに05年の半分にする計画だ。達成にはバイオ燃料が不可欠だ。

 輸送こそ石油の最大の用途だ。陸上交通では電気自動車や燃料電池車が実用化、脱石油化がすでに進む。

 

2016年5月31日 カテゴリー: 未分類

 


 

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