熊本災害 停電解消、ガスもメド [有料会員限定]

 全国の電力会社やガス会社、JRグループの支援を得て、熊本地震で止まっていたインフラが徐々に復旧してきた。停電は20日に解消、ガスは5月8日をメドに完全復旧を目指す。九州新幹線は、23日にも博多―熊本駅間で試験運転できる見通し。東日本大震災などの教訓を踏まえ、企業が連携して早期復旧に挑んでいる。

 九電は本震が起きた16日朝、土砂崩れによる鉄塔の損傷で早期復旧は難しいと判断。北海道から沖縄電力まで全国の電力会社に応援を依頼した。仮鉄塔を建設する時間が必要なため、電力輸送本部の豊馬誠部長は「停電解消に必要な発電機車が自社だけでは足りなかった」と振り返る。

 20日には他の電力会社の社員629人が携わった。最終的には発電機車は110台を確保。24日に仮鉄塔の建設を終えると、全国の電力会社は任務を終える。地震の活動が落ち着けば、時間をかけて本格的な鉄塔の建設に着手する。

 西部ガスは20日から開栓作業を開始。ガス設備の安全を確認して開栓するため時間がかかる。東京ガスなどから応援を得ていたが、22日以降は全国から増員を順次得て、最終的に4千人体制で本格的な再開を急ぐ。

 九州旅客鉄道(JR九州)にとって新幹線の脱線は初めてだ。「ここまで大きい地震災害は経験がない」(津高守安全創造部長)。そこで、東海旅客鉄道(JR東海)と西日本旅客鉄道(JR西日本)に応援を要請。脱線車両をレールに戻すために必要なジャッキや、土台となる木材などを借りた。上越新幹線の脱線事故を経験する東日本旅客鉄道(JR東日本)からは安全に復旧作業を進めるためのアドバイスを受けた。

 21日時点で脱線した6両のうち、前寄り3両をレールに戻し終えた。5~6両目は効率的に作業を進められるクレーンを使う方針で、23日にも博多―熊本駅間で試験運転できる見通しだ。

 在来線は21日には博多―鹿児島中央駅間を鉄路で縦断できるようになった。ただ、本震で豊肥線の立野―赤水駅の区間では土砂災害で線路が大きく損壊した。余震のため、被害状況の調査にすら着手できていない。三角線と肥薩線は大きな被害はないとしているが、線路周辺の斜面の調査はできていない。完全復旧にはなお時間がかかる。

 

2016年5月7日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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