本番を迎えた太陽光発電:FIT終了を機に自産自消へ

2014年度、太陽光発電(業務用)による電力の買取価格は14円/kWhまで下がっている。当初の40円に対して3分の1強のレベルだ。「もう無理」という業者が増えるなかで、筆者周辺ではなんとか対応している。資材の価格低下のおかげで初期コストも同じぐらい下がっているし、それでも不足する分は過積載などで補っている。しかし、最近になって、固定価格買取制度(FIT)自体が終了するという話が出てきた。代わってFIP制度を導入するかも知れないという。

FITからFIPへ?

経産省は2019年6月10日、「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」を開催し、FIT制度の抜本的な見直しに関し、今後の方向性を示した。そのなかで出てきたのがFIP(Feed-in Premium(フィード・イン・プレミアム)制度。

FIT制度では、あらかじめ決められた価格で電力会社が買い取る義務を負う。対するFIPの場合は、発電事業者は電気を市場で売るというのが大原則。ただし、当面は市場価格そのままでは利益の確保が難しいため、事業者は、プレミアム分(割増金)を受け取ることになる。すでに、ドイツなど導入実績がある。

FIP制度が話題になるのは今回が初めてではない。2015年に「改正FIT」を検討する有識者会議でも選択肢のひとつとして示したが採用が見送られている。代わりに大型の特高案件を対象に「入札方式」が導入され、一定の効果をあげている。

2015年の議論では、FIPの有効性は認識されたものの、「日本の電力卸市場が未成熟なため、長期的な検討課題」との意見が大勢だった。4年後の現在、「市場の未熟さ」は解消されたのだろうか。

FIPの各方式:どこまで市場原理に近づけるのか

FIPの精神は、売電単価として市場価格をベースとしつつ、プレミアム分を支援するというもの。いくつか方式があるが、大きくは、(1)プレミアム固定型、(2)プレミアム変動型、そしてその中間的な、(3)上限・下限付きプレミアム固定型がある。

  1. 「プレミアム固定型FIP」では、市場価格の変動に関わらず常に一定の金額を上乗せする。市場変動の影響をそのまま受けるので、最も市場原理に近い形になる。発電事業者にとっては、売上の予測が立てにくくなるので、一番厳しい制度だ。
  2. 「プレミアム変動型FIP」では、「市場価格+プレミアム」の合計を一定に維持する。実質的に価格が固定されるので、現在のFIT制度とほぼ同じになり、事業者にとっては一番対応しやすい制度となる。
  3. 「プレミアム固定型FIP(上限・下限あり)」では、市場価格+プレミアムの金額の合計に上限と下限を定める。電力の市場価格が、上限と下限の範囲に収まる場合は、固定のプレミアム分が上乗せされるが、上限を超える場合は、プレミアム部分がカットされ、下限を下回る場合は、プラスされる。

 

2019年8月19日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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