廃炉時代が幕開け 電力会社再編の引き金も (1/2ページ)2016/8/22 [有料会員限定]

 原子力発電所の廃炉が本格的に始まった。東京電力福島第1原発事故で老朽原発の規制が厳しくなり運転の継続が難しくなったためだ。原発が立地する地元は廃炉による経済効果に期待を膨らませるが、廃棄物処分などの問題もあり思惑通り進むかは未知数だ。日本の電力会社にとって商業原発の廃炉は経験が乏しく、費用などが上振れする恐れもある。

原発の廃炉に対する地元の期待は大きい(福井県敦賀市で開かれた電力会社の説明会、7月)
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原発の廃炉に対する地元の期待は大きい(福井県敦賀市で開かれた電力会社の説明会、7月)
 「廃炉時代の幕開けだ」――。7月1日、福井県敦賀市の若狭湾エネルギー研究センターで開かれた電力会社による説明会。冒頭、同センターの旭信昭理事長はこう強調した。

 原発が立地する都道府県の地元企業に電力会社が廃炉の説明会を開くのは初めて。福井県内企業を中心に定員を上回る227社403人が参加、廃炉事業に対する地元の期待をうかがわせた。

関西電力美浜原発。手前から1号機、2号機、3号機=福井県美浜町
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関西電力美浜原発。手前から1号機、2号機、3号機=福井県美浜町
 説明会では美浜原発1、2号機(同県美浜町)の廃止を決めた関西電力と、敦賀原発1号機(同県敦賀市)を廃炉する日本原子力発電などの担当者が廃炉措置のスケジュールや具体的な作業内容を説明した。

 3基合計の廃炉費用は約1046億円に上る。通常の廃炉費用は1基当たり300億~800億円。1基当たり数千億円とされる原発建設には及ばないものの、作業が約30年も続くことから作業員の宿泊や飲食といった副次的な経済効果も見込まれる。

 地元の建設会社からは廃炉事業に参加する入札の仕組みや、必要となる具体的な技術などについて質問が出た。関電は地元企業と廃炉技術の共同研究を始めると説明した。同センターも補助金の提供や技術研修などを通じて地元企業の受注につなげて新たな雇用を創出したいとした。

 

2016年8月24日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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