家庭用太陽光から「買電」に熱視線 固定価格買い取り終了見据え

滋賀県内の電力小売各社が、11月以降に大手電力会社の固定価格買い取りが打ち切られる家庭用太陽光発電からの電力購入に注目している。「こなんウルトラパワー」(湖南市)が購入を表明し、「滋賀電力」(米原市)も前向きだ。両社は、地域貢献をアピールでき、コスト安定化にもつながると利点を強調する。

 住宅の屋根などに設置する家庭用太陽光は、余剰電力を電力大手が買い取る制度が2009年11月に始まり、急速に普及した。12年7月には固定価格買い取り制度が始まり、定額買い取り期間を10年と定めた。

 資源エネルギー庁によると、同制度を活用する家庭用太陽光は県内に4万3594件(18年9月)あり、今年11月から期限切れを迎える施設が徐々に現れる。

 一方、16年春の電力小売り自由化で、家庭向け電力販売に他業種企業の参入や新会社設立が相次いだ。

 湖南市や市内企業など8者が同年に設立した「こなんウルトラパワー」もその一つ。現在は、市民が出資する太陽光発電施設や電力取引市場から年約4千キロワットを購入し、市施設などに販売している。これに加え、市内外からの家庭用太陽光の購入に乗り出す方針を今年1月に早々と公表した。

 買い取り額は関電が7月に公表する価格を参考に、それより高い値段を想定する。家庭100軒から買い取ると試算すると、現在の電力購入量の6%に当たるという。芦刈義孝代表取締役は「設立趣旨である電力の地産地消をPRしたい」と意義を語る。

 また、関西一円の2700軒の家庭や商店に電力を供給する「滋賀電力」の経営母体である「藤田商店」(香川県)も購入計画を進めており、7月以降に具体的なプランを示すという。嶋田昌彦産業用エネルギー部門長は「採算が合うかは大手の価格次第だが、電力取引市場は買い取り額が乱高下するので、定額のコストで電力確保できることが利点」と狙いを語る。

 一方、16年11月に組合員向け電力小売事業に参入した生活協同組合「コープしが」(野洲市)は「購入の検討も視野に入れているが、現時点では何とも言えない」と回答した。

 期限切れ後の関電の買い取り価格は19年度固定価格1キロワット当たり24円を大きく下回るとみられる。対象家庭は、新たな価格を他の小売事業者と比較して、売電先を選ぶことができる。

 県エネルギー政策課によると、県内の一戸建て住宅のうち太陽光を導入しているのは11.7%(17年度末)で、近畿2府4県で最も割合が高いという。

 

2019年3月21日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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