太陽光発電で運用指針案

◇県、意見公募 計画事前提出や住民説明

 太陽光発電の事業者と住民間のトラブルを防ぐため、県は事業計画の事前提出や住民への十分な説明を業者に求める運用指針(ガイドライン)案をまとめた。行政側の事前のチェックを受けることを事実上義務づけ、防災や環境、景観への配慮を促す狙いがある。来年4月からの運用を目指す。(岡田英也)

 対象は、既存建物に設置する場合を除いた出力50キロ・ワット以上の施設で、発電した電力を電力会社が買い取る「固定価格買い取り制度(FIT)」に沿った事業。FITの認定を国に申請する前に、県への計画書の提出を求める。50キロ・ワットは標準的なパネルで200枚相当にあたるという。

 計画書には設置場所や面積、事業者名のほか、工事着手予定日や事前説明を行った相手を記入する。さらに土砂災害警戒区域や砂防指定地、風致地区などに該当しないかのチェックシートもあり、事業者は県や市町の所管部署へ事前に確認・協議する必要が生じる。

 県は条例で、太陽光発電も環境影響評価(環境アセスメント)の対象としているが、20ヘクタール以上の大規模施設に限られ、実施例はない。土庄町の豊島では、建設計画が住民側への十分な説明のないまま進み「自然環境が損なわれる」と住民が反発。9月の台風21号では、高松市香川町でパネルが吹き飛ばされて市道を塞いだが、事業者をすぐに把握できず、撤去が遅れる事態も起きた。

 資源エネルギー庁によると、県内で6月末までに設置された50キロ・ワット以上の太陽光発電設備は569件(建物設置を含む)。県は既存の施設についても事業者などを把握するため、国への申請書類の一部を提出させることを指針案に盛り込んだ。

 県は指針案に対する意見を1月16日まで公募している。県環境政策課は「日照時間が長い地域特性から太陽光発電の普及が進むが、一方で県土面積は狭い。指針の導入で、負の影響が生じないようにしたい」としている。

 ◇防災や環境配慮求める動き拡大

 自治体が太陽光発電施設の設置場所を条例で規制したり、防災や環境への配慮を指針で求めたりする動きは、全国で広がっている。

 7月の西日本豪雨でパネル設置場所の斜面が崩れ山陽新幹線の運行に影響が出た神戸市では、出力10キロ・ワット以上の施設を対象に市への届け出を義務づける条例案を11月議会で可決した。

 自治体が独自に動く背景には、太陽光発電について国が環境アセスメントの対象としていないことがある。しかし、住民の反発や景観上の問題を受け、環境省は対象に加える検討を今年8月にスタート。今年度中に結論をまとめるとしている。

 

2018年12月23日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

 

 

 

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