原発解体 東電、収益向上描けず 賠償・廃炉へ年5000億円捻出

 東京電力ホールディングスは22日にまとめた再建計画の骨子で、事業の再編・統合による効果を引き出すことで収益力を高める考えを示した。ただ頼みの綱である柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)は再稼働のメドが立たず、再編相手となるほかの電力会社は東電と組むことに総じて及び腰だ。福島第1原発事故の対応に必要な年5千億円の資金を生み出す青写真は描けていない。

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 福島第1原発事故の賠償や廃炉などの費用は21.5兆円と従来見込みの2倍に膨らみ、東電はこのうち約16兆円を負担する。約3年ぶりに再建計画を改定するのは巨額資金を生み出す必要に迫られたため。文挟誠一常務執行役は22日の記者会見で「従来の取り組みだけでは責任と競争の両立は困難な状況」と述べた。

 骨子は経済産業省の有識者会議「東京電力改革・1F問題委員会」が昨年末に出した提言に忠実に沿った内容だ。委員会は、事業を1社単独で手掛けてきた旧来の東電の経営方針では抜本的な収益の底上げは難しいと判断した。これを受け、東電も自ら事業の再編・統合を進める方針を打ち出した格好だ。

 だが、実現すれば収益貢献が大きい柏崎刈羽原発の再稼働は、安全規制審査への対応で不手際が続き、見通しが立っていない。信頼性を高めるためにも組みたいほかの大手電力会社は「福島事故を起こした東電と組むリスクは大きい」と警戒が解けない。再稼働による年1千億円以上の収益改善は、現時点では絵に描いた餅だ。

 火力発電は中部電力と全面統合する計画が進む。世界有数の規模となる燃料調達から、国内で約5割を占める発電まで一貫体制が整えば競争力が高まる。一方、送配電は「全国の電力会社と課題を共有する場を早期に設ける」(文挟常務)としているが、他社からは「メリットが見えない」との声が漏れる。

 新たな収益源の創出も前途多難だ。小売り関連の新規事業では年間売上高4500億円をめざす。電力の首都圏以外での小売り拡大は思うように進んでおらず、4月に始まる都市ガス自由化への参入は準備不足で7月にずれ込む。

 東電が福島関連費用の16兆円を30年間にわたって負担していくには、年5千億円の資金が必要になる。現在も年4千億円程度を負担しているが、文挟常務はこれを上回る資金を「継続的に出していくのは厳しい」と述べた。今後、廃炉などの費用がさらに上振れする懸念もぬぐえない。東電が改革に失敗すれば、国民負担の増加につながる恐れもある。

 

2017年3月26日 カテゴリー: 未分類

 


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