再生エネと暮らそう 太陽光だけ、災害にも強く

環境志向の高まりや技術の進歩を追い風に、再生可能エネルギーを取り入れる暮らしが脚光を浴びている。再生エネは水力を除くと日本の年間発電電力量の数%にとどまり世界に後れを取るが、太陽電池パネルや蓄電池、断熱材など家庭レベルの工夫でエコな生活を目指す。災害時の停電にも強い安心感や余った電気の買い取りが保証される制度も後押ししている。

再生可能エネルギーだけで家族と暮らす茂木文葉さんの住宅は、送電線とつながっていない(千葉県銚子市)
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再生可能エネルギーだけで家族と暮らす茂木文葉さんの住宅は、送電線とつながっていない(千葉県銚子市)
 「我が家だけ電柱から送電線がつながっていないんです」。千葉県銚子市の住宅街に、電力を自給する1軒の家があった。既設の電力網から独立した「オフグリッド」の住宅だ。

 工務店勤務の茂木文葉さん(40)一家は夫婦と子供の5人暮らし。新生活のきっかけは「福島第1原子力発電所の事故だった」。電気が手に入るのは当たり前のことではないと実感し、生活を変えた。

 屋根に並べた約4キロワット分の太陽電池パネルと蓄電システムで、家族で使うすべての電気をまかなう。導入費用は約230万円で、30年で元が取れる計算という。

■炊飯器は使わず

 平日の朝は不織布を使った用具で掃除を済ませ、ご飯は鍋で炊く。太陽が昇り発電量が増える午前11時に給湯器が湯を沸かし始める。夜に備え、温かい湯をためる。25キロワット時の蓄電システムは晴れた日なら夕方にはほぼ満充電だ。

茂木さん宅の蓄電システムの容量は25キロワット時ある(千葉県銚子市)
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茂木さん宅の蓄電システムの容量は25キロワット時ある(千葉県銚子市)
 再生エネに頼る暮らしを始めてもうすぐ1年。ガスも契約するが、雨が続くと太陽電池パネルの発電量が減って節電にいっそう気を使う。だが「我慢と忍耐はしない」のが長続きの秘訣という。

 東京都内に住む元東京大学学長で三菱総合研究所理事長の小宮山宏さん(72)は、15年ほど前に太陽光発電を中心にした省エネ住宅に建て替えた。太陽光で発電した量の約45%を使用し、残りは固定価格買い取り制度(FIT)を利用した売電に充てる。

 約200万円だった設置費に対して、現在まで14年間分の利益は約183万円。修理などはしていないが「日射量で割った発電効率は数%しか落ちていない」という。

■断熱材ふんだん

 2つの家庭に共通するのは、自然の恵みであるエネルギーを効率よく使っている点だ。床、壁、天井にふんだんに断熱材を使い、窓は二重のガラスで熱を通しにくくする。茂木さんは「6畳用のエアコン1台で家全体が暖まる」と胸を張る。

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 政府は温暖化対策の一環で、2020年までにエネルギー収支を実質ゼロにする「ゼロエネルギー住宅(ZEH)」を新築住宅の過半数にする目標を示す。日本の二酸化炭素(CO2)排出量(15年度)を部門別にみると、産業部門(34%)などとともに家庭部門(15%)の対策が課題になっている。再生エネについても30年度の電源構成(ベストミックス)で22~24%に増やす方針だ。

 積水ハウスは16年度に販売した戸建て住宅の74%がZEHで、累計受注戸数が3万棟を超えた。人気の理由は「顧客の好みのデザインの家をゼロエネルギーにしてきた」(近田智也・環境推進部部長)。太陽電池パネルを載せやすいからと無理に屋根を大きくはしない。屋根瓦に似せた太陽電池パネルもある。

 東日本大震災で計画停電に悩まされた自治体も立ち上がる。神奈川県小田原市は15年に策定した計画で、市内の電力消費量に再生エネの発電量が占める割合を、震災前の0.4%から22年度には10%まで引き上げる目標を掲げる。

 同市は地元企業などが立ち上げたほうとくエネルギー(神奈川県小田原市)や新電力の湘南電力(神奈川県小田原市)と提携し、12月から市内の小学校の屋根に太陽電池パネルの設置を始める。

 日本では、再生エネは導入の価格が高く、天候に左右されやすくて使い勝手が悪いといった印象が強い。それでも再エネ生活はじわりと広がってきた。国や自治体の導入支援策が重要になってくる。

蓄電池やヒートポンプ、国も補助金で後押し
 住宅の再生可能エネルギー導入を妨げる理由の一つに、設備コストの高さがある。政府は技術開発に加え、新設や改修の負担軽減に力を入れる。
 環境省はリチウムイオン電池や、ヒートポンプ式給湯器の購入費などに補助金を出す。2018年度予算の概算要求に84億円を盛り込んだ。19年度以降は住宅用太陽光発電装置の固定価格買い取り制度(FIT)の対象である10年が過ぎる装置が増える。18年度に約3万戸を補助する計画。経済産業省と連携して19年度まで実施する予定だ。
 環境省や経産省、国土交通省は18年度から、低層マンションやアパートでも太陽光発電装置や断熱性の高い窓をつけるなどした新築や改修に補助金を充てる。概算要求に62億円を計上した。(五艘志織、大越優樹、草塩拓郎)

 

2017年11月13日 カテゴリー: 未分類

 


 

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