【玄海再稼動】玄海原発23日に再稼働 3号機、7年3ヵ月ぶり

九州電力は22日、玄海原発3号機(佐賀県玄海町)を23日午前中に再稼働すると発表した。22日までに原子炉を起動する前に必要な検査を実施した。玄海3号機が稼働するのは、2010年12月に定期検査で運転停止して以来、約7年3カ月ぶり。九電の原発再稼働は川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)に続き3基目。

九電は22日、核分裂を調整する制御棒や、冷却系統の圧力を調整する弁などの機能を検査。結果に問題がないことを確認した上で、23日午前11時ごろから制御棒を引き抜く作業を始める。原子炉は早ければ同日夜に核分裂反応が安定的に続く臨界状態に達する見込み。25日に発電と送電を始め、4月下旬に営業運転に入る予定。

九電は、東京電力福島第1原発事故後の新規制基準が施行されて間もない13年7月、玄海3、4号機の再稼働に向けた審査を原子力規制委員会に申請。17年1月に新規制基準に適合していると認められた。

3号機は今年1月の再稼働を目指していたが、神戸製鋼所の製品データ改ざん問題を受けた安全性の確認調査に時間がかかり、時期が2カ月遅れた。4号機は5月の再稼働を目指している。

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■原発経済性今こそ議論を 元原子力委員長代理・鈴木達治郎氏 電力会社はコスト明らかに

九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の3号機が23日、再稼働する。一方で、核のごみの処理など課題は解決していない。福島第1原発事故の発生当時、内閣府の原子力委員会委員長代理を務めていた鈴木達治郎・長崎大教授に、原子力政策の在り方について聞いた。

日本の法律上、原発の運転に伴い増え続ける使用済み核燃料は「核のごみ」ではなく、「資源」と位置づけられ、電力会社は再処理しなければならない。

一方、電力会社が中心に出資する青森県六ケ所村の再処理工場は稼働の先送りが続く。なぜか。

そもそも再処理の理由は核燃料の再利用によるエネルギー源の確保だった。しかし、希少と思われていたウラン資源が自然界から豊富に採れることが分かった。経済性に疑問が出てきたにもかかわらず、代替案が真剣に議論された気配がない。電力会社も当面は再処理は必要ないと思っているのだろうが、国も電力会社もやめたいと言えば、工場停止の損害を引き受けなければならないと考えているのだろう。だからやめられないのだ。

私は、再処理せず地下に埋める直接処分が、より望ましいと考える。処分地が決まるまでは中間貯蔵が必要だ。早く住民の合意が得られる場所を見つけることが最優先課題となる。

政府はこれまで使用済み核燃料について、透明性を持って十分に議論することを避けてきた。原発を再稼働する今こそ、利害に関係ない第三者機関も交え、論点を整理すべきだ。

再稼働については、推進か反対かという二極対立より、必要性とコスト、リスクのバランスを議論することが大切だ。そのために電力会社が個々の原発の発電コストを明らかにし、議論の材料にする必要がある。

英国は温暖化対策として原発は必要だと決めた。ただ、電力会社が自由化市場では採算が取れないとして、政府が一定価格での買い取りを保証する固定価格制度が導入された。政府と電力会社との価格交渉の結果、とても高い値段になった。原発は経済的な電源ではないとよく分かる。

日本で、今後も透明性を持って議論しないまま、隠れた原発のコストが電気料金や税金に跳ね返り、国民負担となることは避けなければならない。国も電力会社も、原発が安い電源と主張するなら政府の支援なしに自立させるといい。逆に高コストなら、原発の必要性の根拠を示した上で、国民の合意を得るべきだ。

すずき・たつじろう 1951年、大阪府生まれ。東大で博士号取得(原子力工学)。原子力政策や核軍縮・不拡散が専門。現在、長崎大学核兵器廃絶研究センター長、教授。

すずき・たつじろう 1951年、大阪府生まれ。東大で博士号取得(原子力工学)。

原子力政策や核軍縮・不拡散が専門。現在、長崎大学核兵器廃絶研究センター長、教授

=2018/03/23付 西日本新聞朝刊=

 

2018年3月24日 カテゴリー: 未分類

 


 

 

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