「充電なしでEV走れます」 ソーラーカーの新星続々

中国政府が英仏政府に次いでガソリン車などの販売を禁止する方針を固めた。世界各地で電気自動車(EV)シフトが進むなか、常につきまとうのが充電拠点の整備や航続距離の問題だ。一つの解決策はソーラーカー(太陽光発電車)。ソーラーカーレースの車高の低い乗りにくそうな車を想像する人が多いかもしれないが、近年は一般道で走るようなソーラー乗用車も登場し身近になりつつある。「太陽光+EV」で使い勝手は高まりそう。最新の開発事情を探ってみた。

独デスレフ社が公開した太陽電池パネルを搭載したキャンピングカー=同社ホームページから

独デスレフ社が公開した太陽電池パネルを搭載したキャンピングカー=同社ホームページから

■オランダ、中国勢「充電ゼロ」を実現

自ら充電するEV――。こんなうたい文句で予約を始めたのが「ライトイヤー・ワン」という名のソーラーカー。オランダの技術系の名門、アイントホーフェン工科大学の卒業生が立ち上げたライトイヤーが開発した。2019年にまず10台、20年に100台を生産する計画で、価格は11万9000ユーロから。米国と欧州で発売する。同社は「充電なしで数カ月間走れる」としている。通常のEV同様、充電拠点や家庭用電源でも充電できる。

太陽光パネルによる充電は日照時間に左右される。ライトイヤーは目安として、ハワイで年間2万キロメートル、ニューヨークで1万4000キロメートル、アムステルダムでは1万キロメートル走行できると説明している。

世界最大の太陽電池生産能力がある中国でも動きが広がる。再生可能エネルギーを手掛ける漢能(ハネジー)控股集団は昨年、太陽光発電だけで走る「完全太陽光発電車」の試作を4台公開した。漢能は薄膜太陽電池の生産販売が主力だが、ソーラーカーの開発にも取り組んでいる。同社によると、5~6時間の日照があれば「充電ゼロ」で1日約80キロメートル、年間2万キロメートル以上の走行が可能という。

独キャンピングカー大手のデスレフ社は8月末、車体の上部だけでなく側面や後面もびっしり太陽光パネルで覆ったキャンピングカーを公開した。内部にキッチンやテレビなども備え、空調なども含め「オール電化」で動く。充電池を搭載し、1500回繰り返し充電すれば通算で約25万キロの走行が可能。車体に張った31平方メートル、出力約3000ワットの太陽光パネルからも電気が供給される。

「居室」としての機能も重要なキャンピングカーでは、車中泊の際の空調の燃料もばかにならない。太陽光発電で補えれば燃料コストの節減にもつながりそうだ。具体的な価格などの販売計画はまだ明らかにされていない。

■アウディは「独中連合」、トヨタも動く

ソーラーカーにはコストや日射量が少ない場合の対策などまだ課題はあるが、充電の不安を軽減する一助にはなる。新興勢力だけでなく、自動車大手も太陽光発電を電源として取り込んでいる。

独フォルクスワーゲン(VW)傘下の独アウディは8月末、漢能の協力を得て太陽光パネルを屋根に張り付けたEVを開発すると発表した。今年末までに試作車をつくる。太陽光で発電した電力を空調などに利用し、1回の充電で走行可能な距離を伸ばす。同社は「最終的には走行用バッテリーへ充電できるようにする」としている。EVシフトを進めるドイツと、太陽電池大国・中国が組む「独中連合」の新たなモデルになりそうだ。

トヨタ自動車はアウディに先行し、2月に新型プリウスのPHV(プラグインハイブリッド車)で太陽光パネル搭載のモデルを発売した。量産車としては世界で初めて、駐車中に太陽光をEVの走行用エネルギーに変えるシステムを導入。空調やオーディオではなく走行用の電源に使える。ただ、太陽光発電でまかなえる走行距離は1日最大6.1キロメートル、平均2.9キロメートル。主なエネルギー源としてはまだパワー不足だが、今後の技術の進化も起きそうだ。

EVを巡っては、米半導体大手クアルコムが無線給電の実証を続け、英国では道路を走りながら充電できる「充電レーン」をつくる計画もある。同じエコカーの燃料電池車(FCV)は水素充填というハードルがあるのに対し、EVは電気供給の手段の技術的な可能性は広がる。コスト低減も進めば利便性が高まり、EVはさらに進化しそうだ。

 

2017年9月14日 カテゴリー: 未分類

 


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